歯磨き粉製品の監督管理法規の統合と分析

2022-06-07 CIRS

現在、市販されている口腔ケア製品は主に歯磨き粉、うがい水、口腔スプレーなどがあり比較的全面的に監督管理されているのは歯磨き粉です。2020年6月29日、国務院は「化粧品監督管理条例」を発表し、歯磨き粉の上市前と上市後の監督管理をすべてGMPAの管轄範囲内に調整し、且つ条例の一般化粧品に関する規定を参照して歯磨き粉を管理することを確定しました。2020年11月13日、国家薬品監督管理局は「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」を発表し、歯磨き粉監督管理の基本原則と要求を明らかにしました。2021年1月6日、GMPAは「歯磨き粉備案資料規範(意見募集稿)」について意見を公募しました。

歯磨き粉製品は化粧品の監督管理に組み入れられ、従来の生産許可管理以外に、製品の備案管理、原料の備案登録管理、製品の効能宣伝及び効能評価管理などの新しい内容が追加されました。

歯磨き粉の管理追跡
 
  • 1984年、元国家経済委員会の許可を経て、中国歯磨き工業協会が設立され、歯磨き業界の指導的な政策を製定し始め、元国家軽工業部の基準で歯磨き粉の生産を組織しました。
  • 1987年、元国家軽工業部が起草した「歯磨き粉(GB 8372-1987)」が検定され、合格しました。中国の歯磨き粉製品の初の国家標準であり、現行は「GB/T 8372-2017歯磨き粉」です。
  • 2001年、中国歯磨き粉工業協会は「歯磨き企業生産管理規範」を起草し、業界の自律的な文書として発表しました。
  • 2005年、中国歯磨き粉工業協会は中国口腔清掃看護用品工業協会に名称を変更し、うがい水や歯ブラシなど他の口腔清掃看護用品企業も協会に加入しました。
  • 2006年、中国口腔清掃看護用品工業協会は「歯磨き製品生産許可実施細則」を起草し、元国家品質監督管理総局の許可を経て、歯磨き粉生産企業に対して「全国工業品生産許可証(歯磨き粉)」を授与し、歯磨き粉製品は正式に国家生産許可管理に組み入れられた。
  • 2007年、元国家品質監督管理総局は「化粧品標識管理規定」を発表し、歯磨き粉製品のラベル標識管理を化粧品の範囲に組み入れました。
  • 2008年、中国口腔清掃看護用品工業協会は国家標準「歯磨き用原料規範(GB 22115-2008)」と国家軽工業業界標準「効能型歯磨き粉(QB 2966-2008)」を起草して発表し、歯磨き粉業界の安全性管理と効能発展に重要な指導的な役割を果たしました。
  • 2010年、元国家衛生部は国家衛生業界標準「歯磨き粉効能評価(WS/T 326-2010)」を発表し、歯磨き粉の効能評価の原則、方法と標準を規範化にしました。
  • 2016年、元国家食品薬品監督管理総局は「化粧品生産許可業務規範」を製定し、歯磨き粉の生産管理を化粧品の範囲に組み入れ、歯磨き粉生産企業に「化粧品生産許可証」を発行しました。
  • 2018年には新たな機構改革が行われ、GMPAが設立され、元国家食品薬品監督管理総局の歯磨き粉に対する監督管理機能が引き継がれました。
  • 2020年、「化粧品監督管理条例」が発表され、歯磨き粉は一般的な化粧品を参照して管理することが明確になりました。後続の「化粧品生産経営監督管理方法」、第16条において、化粧品生産許可項目の区分ユニットは歯磨き粉ユニットを含みます。「化粧品生産品質管理規範」第66条に基づき、歯磨き粉生産品質管理はこの規範に従って実施されます。

(1)歯磨き粉原料管理方法

国家標準化管理委員会は2008年6月27日に、「歯磨き用原料規範」(GB 22115-2008)を発表しました。この基準は歯磨き粉原料に対する要求を規定し、歯磨き粉に使用する原料は完成品の使用安全を保証しなければならないことを明確に提出しました。すなわち、正常かつ合理的で予見可能な使用条件の下で、歯磨き粉は人体の健康に危害を及ぼさないべきです。1466項目の使用禁止成分、39項目の使用制限成分、48項目の防腐剤使用許可、102項目の使用許可色素を収載しました。

GMPAは2020年11月13日に「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」を発表し、歯磨き粉の新原料を定義し、判定根拠を製定し、歯磨き粉の使用済み原料の管理要求も提出しました。

「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」の第8条には、中華人民共和国境内で初めて歯磨き粉に使用される天然又は人工原料が歯磨き粉の新原料であることと明らかにしました。国務院薬品監督管理部門は歯磨き粉原料の歴史的な使用状況に基づき、「歯磨き粉使用済み原料目録」を製定、発表し、歯磨き粉の新原料判定の根拠とします。歯磨き粉の新原料を歯磨き粉の生産に使用する予定の場合、この原料の安全技術標準を製定するための立項提案を提出し、国家の強制的な標準、技術規範に組み入れてから使用できます。すでに国家基準がある食品添加物または食品原料が、初めて歯磨き粉の生産に使用される場合、新原料に基づいて管理しません。当該原料を使用した歯磨き粉を備案する場合には、当該原料が歯磨き粉に使用されている安全性評価報告書を提出しなければなりません。これまで、歯磨き粉の新原料申告に関する法規条文はまだ発表されていません。

「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」第9条では、すでに「歯磨き粉使用済み原料目録」に組み入れられている原料について、歯磨き粉生産経営者は国の強制的な基準、技術規範、「歯磨き粉使用済み原料目録」の要求に基づき合理的に使用しなければならないと指摘しています。 第19条では、強制的な国家標準、技術規範、「歯磨き粉使用済み原料目録」に基づいて歯磨き粉の原料を使用していない場合、「化粧品監督管理条例」第60条に強制的な国家標準又は技術規範に基づいて原料を使用していない場合、関連規定により処罰されます。

「化粧品監督管理条例」を徹底して実行し、さらに歯磨き粉の原料管理を規範化させるため、GMPAの化粧品監督管理司特は中国口腔清掃看護用品工業協会にすでに市販されている歯磨き粉中の原料の収集を委託しました(詳細は薬監粧函[2020]76号「歯磨き粉中の使用済み原料の収集委託状况に関する函」を参照)。収集範囲は2020年7月31日までに中国境内ですでに市販されている歯磨き粉製品に使用されているすべての原料です。現在まで、「歯磨き粉使用済み原料目録」は発表されていません。

(2)歯磨き粉製品備案の傾向

GMPAの「化粧品監督管理条例」の徹底的な実施に関する関連事項に関する公告(2020年第144号)は、「条例」に関連する歯磨き粉監督管理関連規定が発表、実施される前に、薬品監督管理部門は現行の関連規定に基づき歯磨き粉に対する監督管理を実施すると明確に指摘しています。

「GB/T 8372-2017歯磨き粉」は口腔を清潔およびケアする歯磨き粉に適用され、歯磨き粉の用語と定義、要求、試験方法、検査規則、標識、輸送と貯蔵を規定しています。

GMPAは2020年11月、「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」を発表しました。歯磨き粉とは、人体の歯の表面及び周辺組織に摩擦により使用され、清潔、美化及び保護を目的とする固形及び半固形製剤と定義されます。歯磨き粉の備案者は歯磨き粉の品質安全及び効能宣伝に対して責任を負い、備案者は国務院薬品監督管理部門の規定に基づく製品の備案を行った後、上市販売又は輸入できます。

「歯磨き粉備案資料規範(意見募集稿)」は6章53条で、ユーザー情報関連資料要求、備案資料要求、変更事項要求、抹消などの事項要求などの内容を明確にし、歯磨き粉備案管理業務を規範化し、歯磨き粉備案の各資料を規範的に提出すると保証します。

「歯磨き粉備案資料規範(意見募集稿)」は、歯磨き粉備案者は備案を行う際、「歯磨き粉備案情報表」及び関連資料、製品名称の命名根拠、製品配合、製品実行基準、製品ラベルサンプル、製品検査報告、製品安全評価資料の計7項目の資料を提出しなければなりません。検査報告書については、一部の確定した検査項目は検査測定資格認定(CMA)を取得し、相応の検査能力を備えた検査測定機構が完成しなければならず、歯磨き粉製品の検査報告書は微生物と物理化学検査及びその他の安全性試験報告書を含むべきです。pH5.5未満の歯磨き粉については、GMPAが発表した検査機関による口腔内硬組織(エナメル質と象牙質を含む)に対して安全性評価の検査報告書を提出しなければなりません。

(3)効能管理の傾向

中国口腔清掃看護用品工業協会は2019年10月30日、「歯磨き粉製品の効能に関する宣伝説明(暫行)」を発表しました。

  • 歯磨き粉製品の効能宣言は「中華人民共和国広告法」に従うべきだと宣言し、宣言内容は真実、合法であり、かつ健康的な形式で表現しなければならず、医療用語又は薬品、医療機器と混同しやすい用語を使用してはならず、虚偽又は誤解を招く内容を含んではならず、消費者を欺き、誤解させてはなりません。
  • GB/T8372-2017標準では、歯磨き粉に対する基本的な機能は以下のように定義しています。口腔を清潔にし、歯の汚れを軽減し、軟垢を減らし、歯を白くし、歯菌斑を減らし、息をリフレッシュし、味をリフレッシュし、健康な歯と歯周組織(歯茎を含む)を維持し、口腔の健康を維持します。歯磨き粉製品宣伝は上述の基本機能が国家標準の要求を満たすべきです。
  • 虫歯予防、歯垢抑制、歯本質敏感抵抗、歯ぐき関連の問題へ軽減、白くし汚れを取り除き、歯石抵抗、口臭軽減などの効能を宣伝する歯磨き粉は「効能型歯磨き粉」(QB/T 2966-2014)標準と元国家衛生部が公布・実施した標準「歯磨き粉効能評価」(WST 326-2010)規定に基づき関連する実験検証を行い、効能宣言は実験検証報告と一致すべきです。企業は必要に応じて関連部門に実験検証報告書を提供し、効能宣言の根拠としなければなりません。 QB/T 2966-2014標準に規定された7項目の効能のほか、「口腔問題の改善に対する効能作用検証を完了する他の効能」歯磨き粉は、「歯磨き粉効能評価」(WST 326-2010)総則の要求と方法基準に基づき効能検証を行い、業界専門家グループの意見を求めます。

効能宣言は、今後の監督管理の重点です。「歯磨き粉監督管理弁法(意見募集稿)」は、歯磨き粉の効能宣言には十分な科学的根拠がなければならないと指摘しています。歯磨き粉の備案者は製品の効能評価を完了した後、備案を行うことができます。効能評価根拠の要約は、備案を行う際に、GMPAが指定する専門ウェブサイトに提出し、自発的に社会に公開しなければなりません。効能宣言分類目録では歯磨き粉の効能を9カテゴリに分類しています。基礎洗浄類、虫歯予防類、歯垢抑制類、歯本質敏感防止類、歯ぐき問題軽減類、美白類、歯石防止類、口臭軽減類とその他の効能です。歯磨き粉の効能は、用語を固定的に組み合わせている宣言の使用が許可され、使用時に勝手に増やしたり、削除したり、調整したりしてはなりません。同時に、歯磨き粉の使用者を大人と(6ヶ月~12歳)子供の2種類に分け、その中で子供の歯磨き粉は基礎洗浄類と虫歯予防類の効能しか宣伝できません。基礎洗浄類を除き、その他の効能歯磨き粉は規定の要求に基づき効能評価を行わなければなりません。

下表に、歯磨き粉の9つの効能カテゴリの既存の業界標準であり、ご参考してください。

コード1

カテゴリ

関連基準

01

基礎洗浄類

/

02

虫歯予防類

  • WS/T 326.1-2010歯磨き粉の効果評価パート1:総則
  • WS/T 326.2-2010歯磨き粉の効果評価パート2:虫歯予防
  • WS/T 326.3-2010歯磨き粉の効能評価パート3:歯垢抑制および(または)歯ぐき炎症の軽減
  • WS/T 326.4-2010歯磨き粉の効能評価パート4:歯本質敏感防止

03

歯垢抑制類

04

歯本質敏感防止類

05

歯ぐき問題軽減類

06

美白系

  • T/COCIA 7−2020口腔清洗浄ケア用品 歯磨き粉の効能評価 外因性の汚れを取り除くための実験室評価方法
  • T/COCIA 10−2020口腔清洗ケア用品 歯磨き粉の効能評価 歯石防止効能評価の臨床的方法
  • T/COCIA 9−2020口腔清洗ケア用品 歯磨き粉の効能評価口臭防止効能の臨床的評価方法
  • ……

07

歯石防止類

08

口臭軽減類

09

その他の効能

「抗ピロリ菌」、「抗ピロリ菌による口臭除去」などの効能を宣伝する歯磨き粉が市販されています。製品は本当の意味での歯磨き粉ではないことに注意しなければなりません。GMPAが発表した「歯磨き粉は病気を治療できない」では、ピロリ菌は主に人体の胃に存在し、歯磨き粉を使って歯を磨くことで胃に存在するピロリ菌に影響を与える証拠はないと指摘しています。口腔内のピロリ菌とと歯周病、口臭、胃癌などの消化係疾患との関連性はまだ根拠に基づいた医学的証拠からの支持が不足です。「抗ピロリ菌」を宣伝する歯磨き粉などの製品には、広範な抗菌剤が添加されている可能性があり、長期にわたって広範な抗菌剤を大量に使うと、口腔内の菌群が乱れ、口腔の健康に不利になる可能性があります。

歯磨き粉の関連法規はほぼ実施されていないため、上述の整理は現行の歯磨き粉製品の監督管理、及び既に発表された化粧品法規及び歯磨き粉法規の関連意見募集稿に基づいており、監督管理の詳細はまだ明るくないです。しかし、後続の歯磨き粉の法規条例の発表、監督管理の強化に伴い、中国の歯磨き粉業界も徐々に規範化、システム化されると信じられています。

 

 

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