2021年届出類保健食品のまとめ
Source: CIRS

関連した企業が届出(「備案」とも呼ぶ)類保健食品の現状をしっかり把握することを目的として、CIRSは2021年全年に開示された届出類保健食品をまとめて紹介いたします。

1. 届出類保健食品の状況

中国国家市場監督管理総局(SAMR)及び各省レベルの市場監督管理局のウェブサイトに開示される情報から見ると、2021年12月31日まで、2021年全年は総計2,382件の保健食品は届出許認可を取得しました。中に、中国国産の保健食品は2,359件があり、輸入保健食品は23件があります。

2. 各地域の保健食品届出状況

省別から見ると、中国各省の保健食品届出現状は顕著な差異を示します。中に、山東省は総計806件の製品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。広東省は総計439件の製品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。

輸入保健食品届出許認可を取得した製品の製造国/地域はカナダ、日本、オーストラリア、韓国、ニュージーランドを含みます。中に、カナダ企業は総計12件の製品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。日本企業は総計8件の製品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。

3. 各企業の保健食品届出状況

3.1 国産届出類保健食品

保健食品届出許認可を取得した中国企業は384社があります。中に、威海百合生物技術股份有限公司は総計240件の保健食品届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。華潤聖海健康科技有限公司は総計79件の保健食品届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。威海南波湾生物技術有限公司は総計62件の保健食品届出許認可を取得し、数から見ると第三位となります。

3.2 輸入届出類保健食品

輸入保健食品届出許認可を取得した企業は7社があります。中に、日本企業の日本板橋智庫株式会社(I.B Co., Ltd.)、カナダ企業の健美生実験室有限公司(Jamieson Laboratories Ltd.)、カナダ企業の紐萃科健康科技公司(Nutricorp International)それぞれは6件の製品が届出許認可を取得します。

4. 各剤型の保健食品届出現状

4.1 国産届出類保健食品

現時点、届出可能な保健食品の剤型はタブレット剤(錠剤)、カプセル剤、内服液、顆粒剤、粉剤及びグミキャンデーとなります。

2021年全年、保健食品届出許認可を取得した国産保健食品の剤形は主にタブレット剤となり、総計は1,259件の製品があり、国産届出類保健食品総件数の53.37%を占め、数から見ると第一位となります。中に、飲み込み錠は585件があり、チュアブル錠は530件があり、バッカル錠は76件があり、発泡錠は68件があります。

カプセル剤は総計752件があり、数から見ると第二位となります。中に、軟カプセルは638件があり、硬カプセルは114件があります。

内服液(滴剤含む)は総計154件があり、中に、滴剤は49件があります。

顆粒剤は総計132件があります。

粉剤とグミキャンデーは2021年6月1日以降に届出申請可能な新規剤形となります。中に、粉剤は総計40件の製品が届出許認可を取得し、グミキャンデーは総計22件の製品が届出許認可を取得しました。

具体的な状況は表1の通りです。

4.2 輸入届出類保健食品

保健食品届出許認可を取得した輸入保健食品の各剤型から見ると、タブレット剤は総計20件があり、数から見ると第一位となります。中に、最も多くのは飲み込み錠とチュアブル錠の製品となり、それぞれは17件と3件があります。

カプセル剤は総計3件があります。中に、軟カプセルは2件があり、硬カプセルは1件があります。

2021年全年、保健食品届出許認可を取得した輸入保健食品の中に、内服液(滴剤含む)、粉剤、グミキャンデー、顆粒剤剤形の製品はありません。

5. 各栄養素保健食品の届出状況

5.1 国産届出類保健食品

保健食品届出許認可を取得した国産保健食品が補充する栄養素別から見ると、単一栄養素を補充する保健食品は1,180件があり、数から見ると第一位となります。次いでは多種栄養素を補充する保健食品及び二種栄養素を補充する保健食品です。

中に、ビタミンCを補充する保健食品は388件があり、カルシウム&ビタミンDを補充する保健食品は188件があり、多種ビタミン&ミネラルを補充する保健食品は433件があります。

一方、壊れた壁霊芝胞子粉末、メラトニン、魚油、コエンザイムQ10、スピルリナを単一原料とする中国国産の機能性保健食品も初めて届出申請可能となり、2021年全年、それぞれの許認可取得件数は76件、65件、61件、58件、5件となります。

※ 件数が5件以下の製品は「その他」に分類されます。

5.2 輸入届出類保健食品

保健食品届出許認可を取得した輸入保健食品の中に、多種ビタミン&ミネラルを補充する保健食品は10件があり、ビタミンB群を補充する保健食品は4件があり、ビタミンCを補充する保健食品は2件があります。

※ 件数が1件以下の製品は「その他」に分類されます。

6. CIRSの考え

2021年6月1日以降、コエンザイムQ10、壊れた壁霊芝胞子粉末、スピルリナ、魚油、メラトニンを単一原料とする機能性保健食品は届出申請可能となります。また、グミキャンデー及び粉剤も保健食品届出申請可能な剤形となります。そして、この僅かの半年だけで、コエンザイムQ10、壊れた壁霊芝胞子粉末、スピルリナ、魚油、メラトニンを単一原料とする機能性保健食品の届出認可件数は既に265件(現時点、これらの機能性保健食品の届出申請は中国国産製品だけに適用)になり、グミキャンデー及び粉剤という2種の新規剤形の保健食品の届出認可件数も既に62件になりました。これらの新法規の施行に伴い、新しい一年に各企業が届出類保健食品を開発する時に選択可能な原料、機能表示、剤形は多くなると見られます。

また、2021年12月20日、中国国家市場監督管理総局(SAMR)は「保健食品原料目録 栄養素補充剤(2022年版)」などを含む3つの保健食品届出に関わる社会意見募集稿を発表しました。DHA、大豆分離蛋白、乳清蛋白などを含む6種の原料を届出申請可能な原料として追加(「保健食品原料目録」に追加)する予定です。中に、「DHA」は新規栄養素として「栄養素補充剤目録」に追加する予定です。その効能は「n-3多価不飽和脂肪酸補充」となり、栄養物質補充の範囲に属します。ですので、輸入DHA製品も保健食品届出申請できると考えております。現行の「保健食品原料目録 栄養素補充剤」に比べて、新版の「保健食品原料目録 栄養素補充剤(2022年版)」は届出申請可能な製品の範囲を更に拡大します。つまり、企業選択可能な原料は多くなり、許認可取得コストも節約できます。

注:

1. 当文章のデータは国家市場監督管理総局(SAMR、元CFDA)のウェブサイト、各地方市場監督管理局のウェブサイトから由来です。

2. 中国国家行政機構改革で各省レベル政府機関のウェブサイドはデータ移行中のため、保健食品届出許認可を取得した国産保健食品の件数統計は漏れる可能性があります。当文章の統計件数は参考までです。詳細は政府機関のウェブサイド公告にてご確認ください。

3. SAMRウェブサイトのデータは実際の認可状況に遅れます。既に保健食品届出許認可を取得した製品がウェブサイトに公表されない可能性がありますので、実際の保健食品届出認可件数は当文章のデータより多いです。

 

 

CIRSの関連サービス

 

 

お問い合わせ

service@cirs-group.com