EUが化粧品法規(EC)No 1223/2009を改正、5つの物質の使用要求に関連
Source: CIRS

2022年11月11日、欧州委員会は条例(EU)2022/2195を発布し、EU化粧品法規(EC)No1223/2009のホモサレート(Homosalate)とレゾルシノール(Resorcinol)の使用要求を改正し、ジブチルヒドロキシトルエン(Butylated Hydroxytoluene)、アシッドエロー3(Acid Yellow 3)、HAA299(ナノと非ナノ形態)の使用制限を追加しました。今回の改定は主に、消費者安全科学委員会(SCCS)が2021年に発表した科学的意見を参考にしました。本条例は、EUの官報に掲載されてから20日目から発効するべきです。

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32022R2195&qid=1671000400194

化粧品法規(EC)No1223/2009の改正内容と新規内容は以下の通りです。

  1. ジブチルヒドロキシトルエン、CAS No 128-37-0、合成酸化防止剤で、これまで法規(EC)No1223/2009に監督管理されていませんでした。消費者安全科学委員会(SCCS)が2021年12月2日に発表した意見により、ジブチルヒドロキシトルエンはうがい水中の最高安全濃度は0.001%、歯磨き粉中の最高安全濃度は0.1%、その他の洗い流さない類と洗い流す類製品中の最高安全濃度は0.8%です。
  2. アシッドエロー3、CAS No 8004-92-0、着色剤で、これまで法規(EC)No1223/2009附属書IV第82条に記載されており、濃度制限はありません。SCCSが2021年7月23日に発表した意見により、アシッドエロー3の非酸化型染毛製品における最高安全濃度は0.5%です。
  3. ホモサレート、CAS No 118-56-9、日焼け止め剤で、これまで法規(EC)No1223/2009附属書VI第3条に記載されており、その最高許容使用濃度は10%です。2021年12月2日に発表されたSCCSの意見により、現在許容使用濃度10%で、化粧品に紫外線日焼け止め剤としてホモサレートの使用は人の健康に潜在的なリスクがあります。そのため、ホモサレートの使用はフェイス製品(非スプレーおよびポンプスプレー製品)に限定され、最高安全濃度は7.34%です。
  4. HAA299、CAS No 919803-06-8、ナノメートルと非ナノメートルの2種類の形態を持ち、日焼け止め剤で、これまで法規(EC)No 1223/2009に監督管理されていませんでした。SCCSが2021年10月26日~27日に発表した意見により、化粧品にHAA299の最高安全濃度は10%です。ナノ形態のHAA299は、提供された特徴範囲内(最小純度が97%以上、粒子数に基づく中央値粒子径D50が50nm以上)であり、皮膚用化粧品に日焼け止め剤として使用する場合に安全であり、最大使用濃度は10%です。また、化粧品にHAA299のナノと非ナノ形態を混合する場合は、最高濃度が10%を超えてはなりません。
  5. レゾルシノール、CAS No108-46-3は、これまで法規(EC)No1223/2009附属書IIIの第22条にリストされました。2013年の欧州委員会の「ヘア製品」の再定義に基づき、レゾルシノール酸化型染毛製品を眉毛に使用することを禁止すべきではないため、警告語の「眉毛」という言葉を削除し、付録III第22条i列(a)点の最後の言葉「まつ毛または眉毛を染めるのに使用してはいけません」を「まつ毛を染めるのに使用してはいけません(Do not use to dye eyelashes)」に置き換えました。

CIRSグループが自主研究開発した中国化粧品原料法規データベース(化粧品コンプライアンス)(妆合规)の検索情報により、ジブチルヒドロキシトルエンは洗い流さない類製品での過去最高使用量は2.6%です。日焼け止め剤としてホモサレートが化粧品中に使用する場合、最大許容濃度は10%です。レゾルシノールはシャンプー用品中の最大許容濃度は0.5%で、酸化型染毛製品の中の最大許容濃度は1.25%で、すべての製品ラベルにレゾルシノールを含むことを表示する必要があります。

化粧品コンプライアンス(妆合规)リンク:https://www.chinacosing.com/