「食品標識監督管理弁法」について10つの要点
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2019年1121日、中国国家市場監督管理総局は「食品標識監督管理弁法(意見募集稿)」(以下は「管理弁法」と略称する)を公表し、社会意見募集を開始しました。意見募集締切日は20191220日です。

同管理弁法は食品標識に対して統一要求を提出し、包装済み食品のラベル以外、特殊食品(健康食品、特殊医学用途調整食品、乳幼児調整食品)、輸入食品、バラ販売及び現場調製食品、食用農産物、放射線照射した食品、遺伝子組み替え食品、食品添加物などの標識は管理弁法の要求に合致しなければなりません。CIRSは現行の食品標識の法規制を合わせて、管理弁法の10つの変更点を分析いたします。

1. 食品標識と背景色彩の対比は顕著しなければならない

「管理弁法」第六条 食品標識の文字フォント及び標識色彩と背景色彩の対比は顕著しなければならなくて、底面から反射する光線のパーセントと印刷体から反射する光線のパーセントの差異は70%以上にしなければならない。

CIRS解読消費者が適正に識別するために、食品ラベルの標記内容は鮮明かつ丈夫であることが要求されています。企業が背景差異を利用して社費者をミスリードすることを防止するために、「管理弁法」はラベルの標識内容に対して目立つ程度を詳細的に規定します。

2. 目立って標識すべき内容の増加

「管理弁法」第七条 食品名称、製造期日、賞味期限、警告標識、警告語及び注意事項などは、食品ラベルの顕著的な位置に標識し、太字或は特別な符号、色彩で標識しなければならない。

CIRS解読 「GB 7718-2011 食品安全国家標準 包装済み食品ラベル通則」(以下は「GB 7718」と略称する)に基づき、食品名称のみが食品ラベルの目立つ位置に標識しなければなりません。同「管理弁法」は目立って表記すべき内容を増えます。

 3. 輸入食品の中国語ラベルは製造過程中に貼り付け、又は印刷しなければならない

「管理弁法」第十四条 輸入食品は中国語ラベルをつけなければならない。中国語ラベルは製造過程中に食品の最小販売単位に直接に貼り付け、印刷しなければならなくて、中国語ラベルを2回に貼り付けてはいけない。

CIRS解読 同規定に基づき、輸入食品は港に到着する前に、最小販売単位の包装に中国語ラベルを貼り付け、又は印刷しなければならなくて、中国に進入してから中国語ラベルを貼り付けてはいけません。また、同規定に基づき、中国語ラベルを2回に貼りつけてはいけません。つまり、既に中国語ラベルがあった場合、内容を修正するために中国語ラベルを再び貼り付けてはいけません。

4. 乳幼児、子供、老人、妊婦などの特定対象者に適合することを強調してはいけない

「管理弁法」第十五条 関連した法規制、食品安全国家標準の特殊規定がない場合、食品ラベルに乳幼児、子供、老人、妊婦などの特定対象者が専用し、又は適合するなどを強調してはいけない。

CIRS解読一般食品は一般対象者に適用し、適合対象者或は適合除外者を表記してはいけません。同「管理弁法」はラベルの適合対象者に対して明確的に規定し、乳幼児などの特定対象者が専用、又は適合するなどを表記してはいけないことを強調します。

5. 食品添加物の表記要求を厳格化しなければならない

「管理弁法」第十八条 食品に甘味料、防腐剤、着色剤、乳化剤、増粘安定剤を直接に使用する場合、配合表の原材料名リスト中の食品添加剤項目に物質の具体的な名称を表記しなければならない。その他の食品添加剤を使用する場合、物質の具体的な名称、又は種類、INSコードを表記しなければならない。食品添加剤の使用範囲及び使用量は関連した国家標準の要求に合致しなければならない。

CIRS解読 「GB 7718」の附属書Bは原材料名リスト中の食品添加物の表記形式を規定します。同「管理弁法」は食品添加物の表記要求を更に厳格化し、甘味料、防腐剤、着色剤、乳化剤、増粘安定剤は具体的な名称を表記しなければならなくて、INSコード又は機能類別名称のみを表記してはいけません。

6. 製造期日、賞味期限は年月日の順序に従って表記しなければならない

「管理弁法」第二十一条 食品の製造期日及び賞味期限は年月日の順序に従って表記しなければならなくて、「年」は4桁の数字で表示し、「月」及び「日」は2桁の数字で表示する。食品賞味期限が72時間不足の食品は、製造期日及び賞味期限は24時間制で時間までに表記しなければならない。

CIRS解読 「GB 7718」に基づき、食品企業は期日の表記順序を表記したうえで、年月日以外の表記順序で製造期日及び賞味期限を表記することができ、賞味期限を「賞味期限〇〇ヶ月/〇〇日/〇〇年」の形式で表記することもできます。同「管理弁法」に基づき、全ての食品類別は年月日の順序に従って製造期日及び賞味期限を表記しなければなりません。同規定は製品の製造期日及び賞味期限情報表記をはっきりし、消費者の選択、購買に有利だと考えております。

7. 特殊膳食用食品栄養成分表の表記順序の規範化

「管理弁法」第二十五条 乳幼児及びその他の特定対象者が専用する食品、補助食品は、関連した食品安全国家標準の項目及び順序要求に従って主要な栄養成分及びその含有量を表記しなければならない。

CIRS解読「乳幼児調整粉ミルク製品配合登録ラベル規範技術指導原則(試行)」に基づき、乳幼児調整粉ミルクの栄養成分は「GB 10765-2010 食品安全国家標準 乳児調整食品」及び「GB 10767-2010 食品安全国家標準 後期乳児及び幼児調整食品」が要求した順序に従って表記しなければなりません。「GB 13432-2013 食品安全国家標準 包装済み特殊膳食用食品ラベル」に基づき、乳幼児調整粉ミルク以外の特殊膳食用食品ラベルの栄養成分表表記順序に対して強制的な要求がなくて、企業は関連した標準を参考したうえで、真実的に、客観的に表記しなければなりません。同「管理弁法」は栄養成分表の各栄養成分の表記順序を統一します。

8. 健康食品の標識要求を増し、届出類健康食品は「市場監督管理部門に登録されたものではありません」との声明を付けなければならない

「管理弁法」第三十一条 栄養素補助剤類健康食品は「栄養素補助剤」との表示を表記しなければならなくて、保健機能表示部分に「〇〇栄養素補充」を表記しなければならない。注意事項表記部分に「健康食品は薬品ではなく、薬品による疾病治療の代替はできません」との内容を表記しなければならなくて、届出類健康食品は「本品は、市場監督管理部門に登録されたものではありません」との声明を表記しなければならない。

CIRS解読 国家市場監督管理総局は健康食品のラベル標識を重視します。健康食品警告用語表示ガイドライン202011日から施行され、健康食品ラベルの警告用語区域に「健康食品は薬品ではなく、薬品による疾病治療の代替はできません」との内容を目立って表記することを要求します。同「管理弁法」はガイドラインの要求内容を基礎として、標識要求が増えます。届出類健康食品に対して「本品は、市場監督管理部門に登録されたものではありません」との声明を表記する要求を追加します。類似した声明は届出類健康食品に対して消費者の認識に有利であり、その同時、業界も消費者に対して関連した法規制の宣伝を強化すべきであると考えております。

9. 監督管理の重点的な要求の明確化

「管理弁法」第四十五条はラベルに対して重点的な検査内容を規定します。

1)     食品製造期日、賞味期限の表記状況

2)     特殊膳食食品ラベルの栄養成分表の表記状況

3)     健康食品ラベル、説明書及び宣伝資料の機能表示状況

CIRS解読 上述した監督管理の重点的な要求に基づき、中国政府の監督管理動向は主に以下3点だと考えております。

  • 製造期日、賞味期限などの期日の表記は更に重視されていきます。
  • 特殊膳食食品は賞味期限が締切る前に、製品の栄養成分含有量は関連した製品標準の含有量制限の要求に合致しなければならなくて、表記値の80%以下にしてはいけません。企業は製品の実際状況に基づいて製品栄養成分表を合理的に表記しなければなりません。
  • 健康食品の宣伝は持続的・厳格的に監督管理され、企業は虚偽宣伝或は誇大宣伝を行ってはいけません。

10. 旧標識猶予期間に関する規定の増加

「管理弁法」第四十七条 国家監督管理政策の調整で食品標識が関連した法規制或は標準の要求に合致しない場合、又は食品製造経営者の名称、所在地、製造許可証明書が変更した場合、食品製造経営者は措置を適時に取って情報を更正し、補完しなければならなくて、旧標識の使用猶予期間は6ヶ月となる。関連した法規制、標準或は公告が旧標識の使用猶予期間に対する規定が別途ある場合、その規定に従う。猶予期間以内に製造された旧標識を使用する製品は賞味期限が締切るまでに販売(経営活動に使用)することを許可する。

CIRS解読 同「管理弁法」は食品旧標識の使用猶予期間問題を明確化し、食品企業の包装の浪費を有効的に避けます。



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