ユーラシア経済連合(EEU) 化学製品に対する技術規則

ユーラシア経済連合技術規則(TR EEU)は、ユーラシア経済連合(ベラルーシ、カザフスタン、ロシア、アルメニア、キルギス)域内において採択された統一技術規則であり、ユーラシア経済委員会(EEC)により公布した。ユーラシア経済委員会理事会決議によると、EU REACH規則に相当する「化学品の安全性に関する技術規則(TR EEU 041/2017)」は2021年に施行する。

背景

ユーラシア関税同盟は2010年にロシア、ベラルーシ、カザフスタンの3国で結合し、2015年にアルメニア、キルギスが加盟し、ユーラシア経済連合(EEUもしくはEAEU)として発足した。化学物質の安全性に関する規則の統一は、加盟国が合意に至らず、協議会で論議を続けていくことである。ロシアにおいて、2016年10月7日、連邦政府第1019号決定は「化学品の安全性に関する技術規則」を承認し、2021年7月に発効する。

詳細

TR EEU 041/2017の施行は企業の化学物質管理に大きな影響を及ぼすことが考えられ、特に影響を受けやすい中小企業のコンプライアンスの負担を加重する可能性がある。

  • 1t未満の化学物質の登録が求められる
  • 混合物の登録に関する規定が追加され、トン数制限がない
  • 広範な情報要求、少量登録に関するデータ要求も少なくない
  • 難分解・高蓄積性・人への長期毒性で高懸念物質を判定することではなく、GHSに規定されている慢性水生毒性に関する内容を含む

登録の最低数量が規定されていないが、混合物に含有量が0.1%未満の物質は新規化学物質とはみなされず、登録から免除される。

同技術規則の草案によると、EAEU加盟各国は2020年1月1日までに既存化学物質のリストを確定することを規定したが、締切期限が延長される可能性がある。カザフスタンにおいては、2019年2月から物質リストの作成を開始し、2019年末までに完了する見込みであるが、そのほかの同盟国の動向は未だ不明である。

化学製品の技術評価と登録簿には、危害分類、人の健康への影響および緊急対応措置などの記載が必要である。統一された登録簿の確定およびTR EEU 041/2017の施行が実現できれば、GHS制度の強制実施が予想される。EEUにおいてラベルとSDSの統一も実現できるようになる。現時点、加盟国の間での意見の一致が得られず、危害分類のみについて共通の認識に達した。

2次立法草案によると、年間1t未満の化学物質または混合物の登録が必要である。関連内容の一部を改正しているため、加盟各国は2028年6月2日までに同規定の実行可能性を評価し、且つ委員会に提案する。統一登録簿に収載されていない物質は、新規化学物質として取り扱い、登録を行わなければならない。

現在のところ、2次立法草案の策定が完了し、内容の審査を進めている。第2四半期末に公布する予定で、ユーラシア経済連合において化学物質または混合物の登録を開始することを意味する。その主な問題は、加盟国間に意見の不一致が生じることである。



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