「健康食品検査及び評価技術規範(2003版)」と「健康食品毒理学評価プロセス」の比較

2019年4月8日、市場監督管理総局は「健康食品毒理学評価プロセス(意見募集稿)」を公布した。ここで受検物、検査項目、検査方法の方から「健康食品毒理学評価プロセス(意見募集稿)」と「健康食品検査及び評価技術規範(2003版)」を比較して紹介する。

背景紹介

「健康食品検査及び評価技術規範(2003版)」(以下は「2003版技術規範」と略称する)は2018年7月に廃止された。同規範を検査根拠とする検査(試験)報告は健康食品登録の技術審査資料になってはいけない。

2003版技術規範」の内容は27種の健康食品の効能学評価プロセス及び検査方法規範、18項の健康食品の毒理学評価プロセス及び検査方法、27項の健康食品の効能成分及び衛生指標検査検験規範を含む。

今回の意見募集稿は健康食品の毒理学評価方法のみを公布し、廃止された健康食品の効能学評価方法と効能成分及び衛生指標検査検験規範について、詳細は意見募集稿の正式公布を待つ必要があると考える。

「健康食品毒理学評価プロセス(意見募集稿)」と「2003版技術規範」の比較

ここで、「2003版技術規範」と「健康食品毒理学評価プロセス(意見募集稿)」(以下は「意見募集稿」と略称する)を比較する。

1. 受検物

2003版技術規範

意見募集稿

受検物は健康食品製品とする

受検物は健康食品製品或は健康食品原材料とする

安全性評価を行わなければならない健康食品原料に対し、「意見募集稿」は新規食品原材料安全性審査の関連規定を参照して行うことが要求される。現行の「健康食品登録審査評価細則(2016年版)」と一致し、変りはない。

2. 健康食品毒理学試験の主要項目

2003版技術規範

意見募集稿

一般的に、急性経口毒性試験、遺伝毒性試験、30日間投与試験が要求される

一般的に、急性経口毒性試験、遺伝毒性三項試験、28日間経口毒性試験が要求される

3. 健康食品毒理学試験の試験方法

一般的に、健康食品は主に急性経口毒性試験、遺伝毒性三項試験及び28日間経口毒性試験を行い、試験内容の比較について以下の通りである

NO.

項目

2003版技術規範

意見募集稿(GB 15193に基づき)

1

急性経口毒性試験

一般的に、観察期間は7日間或は14日間とし、投与4日後、死亡例は認められた場合、14日間の観察が必要

観察期間は必要に応じ28日間となる

一般的に、観察期間は14日間とし、必要に応じ28日間となる

特殊状況の場合には、少なくとも7日間の観察が必要

2

遺伝毒性三項試験

遺伝試験の組合せを推奨しない

遺伝毒性試験の組合せを2組を推奨する

3

28日間経口毒性試験或は30日間投与試験

30日間投与試験:試験項目が少ない

28日間経口毒性試験:試験項目が増え、具体的な内容は以下の通りである

28日間経口毒性試験と30日間投与試験の区別

30日間投与試験(2003版)

28日間経口毒性試験

一般観察

眼部検査

×

血液学検査

3: ヘモグロビン、赤血球計数、白血球計数及び分類(受検物に基づき)

7項:白血球計数及び分類(三分類以上)、赤血球計数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、血小板計数、プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)など

血液生化学検査

8項:アラニンアミノ基転移酵素(ALT或はSGPT)、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST或はSGOT)、尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cr)、血糖(Glu)、血清アルブミン(Alb)、総蛋白(TP)、総コレステロール(TCH

14項:アラニンアミノ基転移酵素(ATL)、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)、グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)、アルカリホスファターゼ(AKP)、尿素(Urea)、クレアチニン(Cre)、血糖(Glu)、総蛋白(TP)、血清アルブミン(Alb)、総コレステロール(TC)、トリアシルグリセロール(TG)、Cl(塩素)指標、K(カリウム)指標、Na(ナトリウム)指標

必要である場合、Ca(カルシウム)、P(リン)、尿酸(UA)、コリンエステラーゼ、ソルビトール脱水素酵素、総胆汁酸(TBA)、ヘモグロビン、ホルモンなどの検査を行う

尿検査

×

尿蛋白、相対密度、pH、ブドウ糖及び潜血など

病理検査

臓器重量:肝臓、腎臓、脾臓、睾丸の絶対重量及び相対重量(臓器の絶対重量と相対重量)

病理組織学的検査(6項):肝臓、腎臓、脾臓、胃腸、睾丸及び卵巣の病理組織学的検査


臓器重要:心臓、胸腺、アドレナリン、肝臓、腎臓、脾臓、睾丸の絶対重量

病理組織学的検査(16項):脳、甲状腺、胸腺、心臓、肝臓、脾臓、腎臓、アドレナリン、胃、十二指腸、結腸、膵臓、腸間膜リンパ節、卵巣、睾丸、膀胱


4. 一致した内容

「2003版技術規範」或は「GB 15193.1 食品安全性毒理学評価プロセス」は「意見募集稿」と一致した内容が以下の通りである。

  • 特定製品の毒理学設計要求
  • 受検物の予処理
  • 実験結果の判定及び応用
  • 安全性総合評価に考慮すべき要素

5. 新規内容

受検物に対する要求について、「意見募集稿」は「2003版技術規範」或は「健康食品登録審査評価細則(2016年版)」と一致し、「毒理学試験及び機能学試験は衛生学試験用の3ロットの製品における同じロットの製品を使わなければならない(プロバイオティクス、ミルク製品などを含む試験周期より賞味期限が短い製品は除外)」を規定し、補充説明も記載する。

技術審査意見に基づいて補助実験が求められる場合、原ロットの製品が賞味期限を超える場合は新ロットのサンプルで実験を行い、製品技術要求に従って検査すべき新製品の全項目検査報告を提供しなければならない。

CIRSの考え

「2003版技術規範」に比べて「意見募集稿」はより詳細な内容を規定し、2014年に公布したGB 15193 毒理学安全評価シリーズの標準に従って実験を行うことも明確化され、検査項目が多くなる。「意見募集稿」が「2003版技術規範」と大きく異なるところは、「2003版技術規範」は30日間投与試験を要求し、「意見募集稿」は28日間経口毒性試験を要求することである。以前、「2003版技術規範」に規定される30日間投与試験は「健康食品登録審査評価細則(2016年版)」に規定される28日間経口毒性試験と矛盾し、今回の「意見募集稿」は健康食品の現行法規と一致する。これ以外、「意見募集稿」は特に大きな変りがないと考える。

英語版は こちら


お問い合わせ
info@cirs-group.com