「中華人民共和国食品安全法」(2015年版)に基づき、一般食品(中国では「包装済み食品」とも呼ぶ)は関連した中国食品安全国家標準(以下は「国家標準」と略称する)の品質要求及び衛生検査要求に合致しなければなりません。一般食品検査に関連した国家標準は以下の通りです。
適用する国家標準 |
国家標準の名称 |
一般標準 |
GB 2761 – 2017 食品安全国家標準 食品中真菌毒素限量 |
GB 2762 – 2017 食品安全国家標準 食品中汚染物限量 |
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GB 2763 – 2017 食品安全国家標準 食品中農薬最大残留限量 |
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GB 29921 – 2013 食品安全国家標準 食品中致病菌限量 |
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製品標準(例) |
GB 5420 - 2010 食品安全国家標準 チーズ |
GB 9678.2 - 2014 食品安全国家標準 チョコレート、ココアバター及びその製品 |
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GB 7101 - 2015 食品安全国家標準 飲料 |
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GB 19298 - 2014 食品安全国家標準 包装飲用水 |
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GB 10765 - 2010 食品安全国家標準 乳児調整食品 |
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…… |
一般食品は類別によって検査要求も違います。実例として、ここにヨーグルトの検査要求を示します。
中国の国家標準に基づき、ヨーグルトは「発酵乳」類別に属し、適用する製品標準は「GB 19302 – 2010 食品安全国家標準 発酵乳」です。GB 19302に基づき、必要な品質検査及び衛生検査項目は以下三つの国家標準(GB 19302-2010、GB 2762-2012、GB 2761-2011)に従って行わなければなりません。
GB 19302-2010の検査要求
項目 |
要求 |
検査方法 |
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官能性状 |
|||||
色沢 |
色沢一致、白色或は薄黄ある |
適量のサンプルを50mlのビーカーに置き、自然光で色沢及び質感を確認する。匂いを嗅ぎ、温水で口を漱いて味を味わう。 |
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味及び匂い |
発酵乳の特殊味及び匂いある |
||||
質感 |
質感繊細、均一、少しの乳清分離は許容される |
||||
物理化学指標 |
|||||
脂質(g/100g) |
≥ 3.1 |
GB 5413.3 |
|||
非脂乳固体(SNF)(g/100g)a |
≥ 8.1 |
GB 5413.3 |
|||
タンパク質 |
≥ 2.9 |
GB 5009.5 |
|||
酸度/°T |
≥ 70.0 |
GB 5413.3 |
|||
微生物(病原体含む)限量(CFU/g 又は CFU/mL) |
|||||
- |
n |
c |
m |
M |
- |
大腸菌群 |
5 |
2 |
1 |
5 |
GB 4789.3 |
黄色ブドウ球菌 |
5 |
0 |
0/25g(mL) |
- |
GB 4789.10 |
サルモネラ属菌 |
5 |
0 |
0/25g(mL) |
- |
GB 4789.4 |
酵母 |
≤ 100 |
GB 4789.15 |
|||
カビ |
≤ 30 |
||||
乳酸菌数(CFU/g 又は CFU/mL) |
|||||
乳酸菌数b |
1x106 |
GB4789.35 |
|||
a 全脂乳製品のみに適用する。 b 発酵して加熱処理される製品の乳酸菌に対して要求なし。 n 同じロットの製品から収集するサンプルの数量。 c 「m」を超えるサンプルの最大数量。 m 病原体指数の最大限。 M 病原体指数の最高安全限。 |
GB 2762-2012の検査要求
項目 |
要求 |
検査方法 |
汚染物限量(mg/kg) |
||
鉛(Pbの量で計算する) |
≤ 0.05 |
GB 5009.12 |
水銀(Hgの量で計算する) |
≤ 0.01 |
GB 5009.17 |
ヒ素(Asの量で計算する) |
≤ 0.1 |
GBT 5009.11 |
クロム(Crの量で計算する) |
≤ 0.3 |
GBT 5009.123 |
GB 2761-2011の検査要求
項目 |
要求 |
検査方法 |
真菌毒素限量(mg/kg) |
||
アフラトキシンM1 |
≤ 0.5 |
GB 5413.37 |
CIRSの食品法規制対応体験に基づき、一般食品を中国に輸入する前に、適用する中国国家標準の要求に基づいて製品の品質に対して予備検査を行う必要があると考えております。
予備検査を行う必要性
I. 中国国家品質監督検測検疫総局が公表した「輸出入食品安全管理弁法」に基づき、輸入食品が中国の港に到着した後、ローカルの検測検疫機構は適用する中国国家標準に基づいて輸入食品に対して検査を行います。検査結果が法規制の要求に適合しない(例えば、鉛の含有量、大腸菌群の含有量、アフラトキシンM1の含有量が法規制の要求を超える)場合、製品は返品され、廃棄される恐れがあります。また、関連した輸入企業、輸出企業及び製造企業はネガティブリストに記載され、企業に大きな悪い影響をもたらします。
II. 中国国家食品薬品監督管理総局(CFDA)が公表した「2016年食品安全臨時検査計画」に基づき、中国国家食品薬品監督管理総局は四半期ごとに食品、食品添加物及び健康食品(輸入食品も含む)に対して臨時検査を行います。輸入食品の検査結果が法規制の要求に適合しない(例えば、鉛の含有量、大腸菌群の含有量、アフラトキシンM1の含有量が法規制の要求を超える)場合、関連した企業は50,000人民元以上の罰金を課され、全ての輸入食品は返品されます。2014年8月、中国浙江省の臨時検査で鉛含有量が法規制の要求を超える問題を発見されたため、ハインツ(Heinz)社は1,500箱のADカルシウム高タンパク米穀物を返品されることを命令されました。目前、相関事件は既に静まりましたが、その悪い影響はまだ残されています。
III. 食品中の汚染物及びその他の品質指標の要求は国別によって異なります。他の国や地域(例えば、ヨーロッパ、アメリカ、中国台湾など)の法規制の要求に合致している食品は、中国国家標準の要求に合致しない恐れもあります。従いまして、食品を中国に輸入する前に、予備検査を行う必要があると考えております。
予備検査を行うメリット
資格あるラボラトリーで予備検査を行うことは、不必要なCIQ懲罰或はCFDA懲罰を避ける有効な方法です。予備検査で中国関連した国家標準の要求に合致しないと発見される食品は不合格な原材料の取り替え、或は加工工程の規範化などの措置で、輸入する前に問題を解決することができます。
予備検査を行うタイミング
一般的に、量産する前に予備検査を行わなければなりません。また、予備検査を行う前に、食品の最終処方を決定しなければなりません。中国で使用不可な原材料で作られる食品は、例え予備検査の結果は問題なくても、不合格食品となります。この場合、まずは処方を調整しなければなりません。処方が中国法規制の要求に合致した後、予備検査を行うほうがよいと考えております。
予備検査を行うラボラトリー
予備検査は海外ラボラトリーでも中国国内のラボラトリーでも行えます。しかし、国別によって検査項目、検査方法は違うかもしれなくて、しかも、海外ラボラトリーより、中国政府は中国国内資格あるラボラトリーの検査報告をさらに認めます。従いまして、中国国内資格あるラボラトリーで予備検査を行うほうがよいと考えております。
CIRSの強み
I. CIRSは一般食品中国国家標準予備検査の対応経験が豊富で、数多くの国内外企業に関連した検査を手配することにサポートしております。
II. CIRSは中国国内資格あるラボラトリーと良い連携関係を保ち、予備検査結果の権威性と正確さを確保することができます。
III. CIRSは製品の分類によって関連した検査項目を確定するだけではなく、検査結果が中国国家標準に合致する状況を判断することもでき、予備検査に関連した潜在的な問題の解決にサポートしております。
IV. CIRSは予備検査に関するコンサルティングを無料で解答し、企業が中国国家標準を全面的に把握することにサポートしております。
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