2019年版保健食品補助原料目録の変更について

2019116日、中国国家市場監督管理総局は「保健食品届出製品に使用可能な補助原料及びその使用規定(2019年版)」(以下は「2019年版補助原料目録」と略称する」)を公表し、2019121日から施行します。この度、使用可能な補助原料リスト、補助原料の関連した標準、関連した補助原料標準のバージョンなどの方面から、2019年版補助原料目録と「保健食品届出製品に使用可能な補助原料及びその使用規定(試行)」(2017年公表され、以下は「2017年版補助原料目録」)を比べて分析します。

1. 17件の使用可能な補助原料の新増

2017年版補助原料目録に比べて、2019年版補助原料目録は使用可能な補助原料を179件から196件までに増えます。リン脂質、クルクミン、オクチルグリセリン及びデシルグリセリン、果物と野菜のパウダーなどを含む17件の使用可能な補助原料を新たに増えます。

新たに増加する17件の使用可能な補助原料のリストは下記の通りです。

NO.

補助原料名

関連した標準

最大使用量

固体製品

液状製品

1

メントール

GB 1886.199 食品安全国家標準 食品添加剤 天然メントール

現行「中華人民共和国薬局方」メントール

調味料の必要性から、適量使用

2

ガラクトオリゴ糖

元衛生部2008年第20号公告

元衛生計画出産委員会2016年第8号公告

元衛生計画出産委員会2017年第8号公告

調味料の必要性から、適量使用

3

フラクトオリゴ糖

GB/T 23528 フラクトオリゴ糖

調味料の必要性から、適量使用

4

イソマルトオリゴ糖

GB/T 20881 イソマルトオリゴ糖

調味料の必要性から、適量使用

5

食用スイートポテト澱粉

GB/T 34321食用スイートポテト澱粉

GB 31637 食品安全国家標準 食用澱粉

製造の必要性から、適量使用

6

炭酸マグネシウム

GB 25587 食品安全国家標準 食品添加剤炭酸マグネシウム

現行「中華人民共和国薬局方」重質炭酸マグネシウム

lマグネシウムを補充する製品に使用不可

l1-3歳の対象者を適用除外者とする

lその他の製品の最大使用量は≤0.8g/日(マグネシウムの量で計算する)

7

クエン酸

現行「中華人民共和国薬局方」クエン酸

製造の必要性から、適量使用

8

無水クエン酸

現行「中華人民共和国薬局方」無水クエン酸

製造の必要性から、適量使用

9

リン脂質

GB 28401 食品安全国家標準 食品添加剤 リン脂質

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

10

濃縮大豆レシチン

LS/T 3219大豆レシチン

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

11

大豆レシチンパウダー

LS/T 3219大豆レシチン

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

12

大豆レシチン分画物

LS/T 3219大豆レシチン

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

13

透明大豆レシチン

LS/T 3219大豆レシチン

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

14

大豆レシチン

現行「中華人民共和国薬局方」

乳化剤、溶解剤の必要性から、適量使用

15

オクチルグリセリン及びデシルグリセリン

GB28302 食品安全国家標準 食品添加剤 オクチルグリセリン及びデシルグリセリン

乳化剤の必要性から、適量使用

16

クルクミン

GB 1886.76 食品安全国家標準 食品添加剤 クルクミン

l   着色剤の必要性から、適量使用

l   最大使用量0.7g/kg

17

果物と野菜のパウダー(詳細な名称を記載しなければならない)

NY/T1884 緑色食品 果物と野菜のパウダー 原料型果物と野菜パウダーの技術要求

調味料の必要性から、適量使用

CIRS解読ー果物と野菜のパウダー

12019年補助原料目録に基づき、届出製品を申請する際に、果物と野菜パウダーの具体的な名称を記載しなければなりません。中国当局は使用可能な果物と野菜パウダーの具体的なリストを全て届出システムに入力し、申請企業はその中から選択する形式か、申請企業は使用可能な果物と野菜パウダーの具体的な名称を届出システムに入力する形式か、現時点はまだ不明です。近い将来に、当局は説明すると予測されています。

2)「NY/T1884 緑色食品 果物と野菜のパウダー」に基づき、原料型果物と野菜のパウダーは、果物、野菜またはナットを単一原料として、選別(脱穀)、洗浄、撹拌、均質、殺菌、乾燥などの製造工芸を通し、補助原料として食品工業に提供する粉状の果物と野菜製品を指します。申請企業は製造工芸が要求に合致しない、或はその他の食品添加物を添加した果物と野菜のパウダーを使用してはいけません。

2. 28件の既存補助原料の使用標準の新増

2017年版補助原料目録に対し、2019年版補助原料目録は28件の既存補助原料の使用標準を増えます。具体的な状況は下記の通りです。

補助原料名称

2017年版補助原料目録

2019年版補助原料目録

1

アラビアガム

GB 29949 食品安全国家標準 食品添加剤 アラビアガム

GB 29949 食品安全国家標準 食品添加剤 アラビアガム

現行「中華人民共和国薬局方」アラビアガム

2

β-シクロデキストリン

GB 1886.180 食品安全国家標準 食品添加剤 β-シクロデキストリン

GB 1886.180 食品安全国家標準 食品添加剤 β-シクロデキストリン

現行「中華人民共和国薬局方」β-シクロデキストリン

3

D-マンニトール

GB 1886.177 食品安全国家標準 食品添加剤 D-マンニトール

GB 1886.177 食品安全国家標準 食品添加剤 D-マンニトール

現行「中華人民共和国薬局方」D-マンニトール

4

二酸化ケイ素

GB 25576 食品安全国家標準 食品添加剤 二酸化ケイ素

GB 25576 食品安全国家標準 食品添加剤 二酸化ケイ素

現行「中華人民共和国薬局方」二酸化ケイ素

5

酸化チタン

GB 25577 食品安全国家標準 食品添加剤 酸化チタン

GB 25577 食品安全国家標準 食品添加剤 酸化チタン

現行「中華人民共和国薬局方」酸化チタン

6

蜜蝋

GB 1886.87-2015 食品安全国家標準  食品添加剤 蜜蝋

GB 1886.87-2015 食品安全国家標準  食品添加剤 蜜蝋

現行「中華人民共和国薬局方」蜜蝋

7

グリセリン

GB 29950 食品安全国家標準 食品添加剤 グリセリン

GB 29950 食品安全国家標準 食品添加剤 グリセリン

現行「中華人民共和国薬局方」グリセリン

8

滑石粉

GB 1886.246 食品安全国家標準 食品添加剤 滑石粉

GB 1886.246 食品安全国家標準 食品添加剤 滑石粉

現行「中華人民共和国薬局方」滑石粉

9

メチルセルロース

GB 1886.256 食品安全国家標準 食品添加剤 メチルセルロース

GB 1886.256 食品安全国家標準 食品添加剤 メチルセルロース

現行「中華人民共和国薬局方」メチルセルロース

10

ゼラチン

GB 6783 食品安全国家標準 食品添加剤 ゼラチン

GB 6783 食品安全国家標準 食品添加剤 ゼラチン

現行「中華人民共和国薬局方」カプセル用ゼラチン

11

キシリトール

GB 1886.234 食品安全国家標準 食品添加剤 キシリトール

GB 1886.234 食品安全国家標準 食品添加剤 キシリトール

現行「中華人民共和国薬局方」キシリトール

12

クエン酸

GB 1886.235 食品安全国家標準 食品添加剤 クエン酸

GB 1886.235 食品安全国家標準 食品添加剤 クエン酸

GB/T 8269 クエン酸

13

ヒドロキシプロピルメチルセルロース

GB 1886.109 食品安全国家標準 食品添加剤 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC

GB 1886.109 食品安全国家標準 食品添加剤 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC

現行「中華人民共和国薬局方」ヒドロキシプロピルメチルセルロース

14

スクラロース

GB 25531 食品安全国家標準 食品添加剤 スクラロース

GB 25531 食品安全国家標準 食品添加剤 スクラロース

現行「中華人民共和国薬局方」スクラロース

15

ソルビン酸及びソルビン酸カリウム(ソルビン酸の量で計算する)

GB 1886.186 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビン酸

GB 1886.39 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビン酸カリウム

GB 1886.186 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビン酸

GB 1886.39 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビン酸カリウム

現行「中華人民共和国薬局方」ソルビン酸、ソルビン酸カリウム

16

ソルビトール及びソルビトール液

GB 1886.187 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビトール及びソルビトール液

GB 1886.187 食品安全国家標準 食品添加剤 ソルビトール及びソルビトール液

現行「中華人民共和国薬局方」ソルビトール

17

カルボキシメチル澱粉ナトリウム

GB 29937 食品安全国家標準 食品添加剤 カルボキシメチル澱粉ナトリウム

GB 29937 食品安全国家標準 食品添加剤 カルボキシメチル澱粉ナトリウム

現行「中華人民共和国薬局方」 カルボキシメチル澱粉ナトリウ

18

カルボキシメチルセルロースナトリウム

GB 1886.232 食品安全国家標準 食品添加剤 カルボキシメチルセルロースナトリウム

GB 1886.232 食品安全国家標準 食品添加剤 カルボキシメチルセルロースナトリウム

現行「中華人民共和国薬局方」カルボキシメチルセルロースナトリウム

19

アスパルテーム

GB 1886.47 食品安全国家標準 食品添加剤 アスパルテーム

GB 1886.47食品安全国家標準 食品添加剤 アスパルテーム

現行「中華人民共和国薬局方」アスパルテーム

20

結晶セルロース

GB 1886.103 食品安全国家標準 食品添加剤 結晶セルロース

GB 1886.103 食品安全国家標準 食品添加剤 結晶セルロース

現行「中華人民共和国薬局方」結晶セルロース

21

ステアリン酸マグネシウム

GB 1886.91 食品安全国家標準 食品添加剤 ステアリン酸マグネシウム

GB 1886.91 食品安全国家標準 食品添加剤 ステアリン酸マグネシウム

現行「中華人民共和国薬局方」ステアリン酸マグネシウム

22

馬鈴薯澱粉

GB/T 8884馬鈴薯澱粉

GB/T 8884馬鈴薯澱粉

現行「中華人民共和国薬局方」馬鈴薯澱粉

GB 31637 食品安全国家標準 食用澱粉

23

マルトデキストリン

GB/T 20884 マルトデキストリン

GB/T 20884 マルトデキストリン

現行「中華人民共和国薬局方」マルトデキストリン

GB 15203食品安全国家標準 澱粉糖

24

キャッサバ澱粉

GB/T 29343 キャッサバ澱粉

GB/T 29343 キャッサバ澱粉

現行「中華人民共和国薬局方」キャッサバ澱粉

GB 31637 食品安全国家標準 食用澱粉

25

乳糖

GB25595食品安全国家標準 乳糖

GB25595食品安全国家標準 乳糖

現行「中華人民共和国薬局方」乳糖

26

食用ブドウ糖

GB 15203食品安全国家標準 澱粉糖

GB/T 20880 食用ブドウ糖

GB 15203食品安全国家標準 澱粉糖

GB/T 20880 食用ブドウ糖

現行「中華人民共和国薬局方」ブドウ糖

現行「中華人民共和国薬局方」無水ブドウ糖

27

食用小麦澱粉

GB/T 8883食用小麦澱粉

GB/T 8883食用小麦澱粉

現行「中華人民共和国薬局方」小麦澱粉

GB 31637 食品安全国家標準 食用澱粉

28

食用トウモロコシ澱粉

GB/T 8885食用トウモロコシ澱粉

GB/T 8885食用トウモロコシ澱粉

現行「中華人民共和国薬局方」トウモロコシ澱粉

GB 31637 食品安全国家標準 食用澱粉

3. 「中華人民共和国薬局方」のバージョンアップデー

2017年補助原料目録に基づき、精製水などを含む20件の補助原料の関連した標準は「『中華人民共和国薬局方』2015年版第四部分」であり、2019年補助原料目録は関連した標準を「現行『中華人民共和国薬局方』」に変更します。関連した20件の補助原料は下記の通りです。

精製水、単シロップ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、黒色酸化鉄、赤色酸化鉄、デキストリン、黄色酸化鉄、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ポリビドンK30、マクロゴール、可溶性澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、トリアセチン、無水リン酸一水素カルシウム、エチルセルロース、アルファ化澱粉、スクロース、茶褐色酸化鉄、空カプセル。

4. 1件の補助原料の名称変更

2019年版補助原料目録に基づき、2017年版補助原料目録の中の「グリセリルトリアセタート」は「トリアセチン」に名称変更します。

まとめ

保健食品届出管理制度の試行は行政審査の手続きを簡略化し、申請の周期を短縮化し、費用を下げるため、保健食品企業の注目を引きます。しかし、保健食品届出製品は原料及び補助原料の制限があるため、製品の同質化現象が多くて、企業間の競争も激しくなります。今回公表された2019年版補助原料目録は保健食品企業に新たな希望をもたらします。2017年版補助原料目録に比べて、2019年版補助原料目録は17件の使用可能な補助原料を増えます。中に、リン脂質、オクチルグリセリン及びデシルグリセリンなどのよくある食品添加物があり、果物と野菜のパウダーなどのよくある一般食品原料もあります。届出製品の風味を豊富して製品の市場競争力を増強することに有利な保障を提供します。また、28件の補助原料使用標準の新増に伴い、製造企業の選択できるサプライヤーも多くなります。

現時点まで、新たに増加された補助原料はまだ届出システムに入っていない現状です。中国国家市場監督管理総局は12月1日までに届出システムのアップデートを完成すると考えられます。


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