2025年5月、英国非食品・非医薬品消費者製品化学物質安全性科学諮問グループ(SAG-CS)は、ホモサレート(Homosalate)に関する評価意見を発表しました。
ホモサレートに関する評価の要点:
- 経皮吸収率については、Finlayson(2021)の研究結果に基づき、安全性評価に最も適した値として「5.3%」が採用されました。
- SAG-CSのメンバーは、Dettwiler(2013)による研究には一定の限界があり、安全性評価の参考価値に影響を与える可能性があると認識しています。しかし、2つの高用量群において有害反応が確認されたことから、当該研究の結果を採用し、120 mg/kg bw/dayを無毒性量(NOAEL)として安全評価の基準値に設定することに合意しました。
- 申請者が提出したPBPK(生理学的ベース薬物動態)モデルを採用した結果、種間安全係数を除外し、総合安全係数を100から25へと引き下げられました。
- 最終結論として、ホモサレートは日焼け止め製品において最大濃度10%での使用が安全であると判断されました。また、現行の分析方法はホモサレートの測定に適用可能であると評価されています。
ホモサレート(Homosalate)に関する解説
【英国】
ホモサレート(Homosalate、CAS番号:118-56-9)は、現在「英国化粧品規制(UK Cosmetic Products Regulation (EC)1223/2009)」の附属書VI「認可UVフィルターリスト」に掲載されており、「化粧品における最大使用濃度は10%」と規定されています。
【中国】
CIRSグループが独自開発した「Global CosIng」データベースの情報によると、ホモサレートは化粧品中で香料、紫外線吸収剤、UVフィルターとして使用されております。現在、『中国既使用化粧品原料目録(2021年版)』および『使用許可日焼け止め剤リスト』に収載されており、化粧品中の最大許容濃度は10%と規定されています。
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