中国 「特別管理制御危険化学品目録(第1版)」の公布
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特別管理制御危険化学品とは、高い固有の危険性を持ち、事故を引き起こすリスクが高く、深刻な結果を引き起こす可能性があり、流通している量が多く、特別な管理制御を必要とする化学品のことを指します。

「特別管理制御危険化学品目録(第1版)」によると、危険化学品は爆発性化学品、有毒化学品(有毒ガス、揮発性有毒液体及び固体劇毒化学品を含む)、可燃性ガス、引火性液体の4つのカテゴリに分類され、総計20物質あります。また、科学研究及び製品試験目的の化学試薬は、暫時、同目録に組み入れません。「都市ガス管理条例」によると、都市ガスは同目録及び特別な管理制御措置を適用しません。

水運、航空輸送、鉄道運輸、パイプライン輸送を用いた特別管理制御危険化学品を輸送する場合、関連法律、行政法規及び主管部門の規定に基づき執行します。法律、行政法規もしくは規則に別途規定がある場合、その規定に従うものとします。

メタノール、エタノールに対して管理制御措置は、輸送管理の強化にのみ適用されます。硝酸アンモニウムの販売、購入に対して審査管理は、民用爆発物の規定を参照に管理を行います。

最小限度内までリスクを低減するため、以下の管理制御措置の実施を推進します。

  1. 情報プラットフォームを構築し、全生命周期情報トレーサビリティの管理制御を実施し、主に2次元コードと電子ラベルの利用を推進します。
  2. 包装管理の規範化を研究し、主に危険貨物の包装の性能検査と使用鑑定を推進します。
  3. 安全生産への参入許可を厳格化し、特別管理制御危険化学品の建設項目への審査を厳格にします。
  4. 輸送管理を強化し、厳格な運送許可証管理制度と車両動態モニタリングシステムを構築し、特別管理制御危険化学品の流通経路のモニタリングを重点的に展開します。
  5. 貯蔵の定置化管理を実施し、特別管理制御危険化学品は必ず危険化学品の専用倉庫内の特定地域に保存します。

番号

品名

別名

日本語名(参考)

CAS番号

UN番号

主な危険性

一、爆発性化学品

1

硝酸铵[(钝化)改性硝酸铵除外]

硝铵

硝酸アンモニウム「(鈍化)改良硝酸アンモニウム除外」

6484-52-2

0222

1942

2426

急速加熱により爆発するおそれがある。

還元剤や有機物と混合すると爆発性混合物を生成する。

2

硝化纤维素(包括属于易燃固体的硝化纤维素)

 

硝化棉

ニトロセルロース(可燃性固体のニトロセルロースを含む)

9004-70-0

0340

0341

0342

0343

2555

2556

2557

乾燥すると自然発火する。

熱、火花により爆発するおそれがある。

 

3

氯酸钾

白药

塩素酸カリウム

3811-04-9

1485

強力な酸化剤であり、還元剤、有機物、可燃性物質、金属粉と混合すると爆発性混合物を生成する。

4

氯酸钠

氯酸鲁达、氯酸碱、白药钠

塩素酸ナトリウム

7775-09-9

1495

強力な酸化剤であり、還元剤、有機物、可燃性物質、金属粉と混合すると爆発性混合物を生成する。

二、有毒化学品(有毒ガス、揮発性有毒液体及び固体劇毒化学品を含む)

5

液氯、氯

塩素

7782-50-5

1017

猛毒ガスであり、吸入すると死亡する可能性がある。

6

液氨、氨气

アンモニア

7664-41-7

1005

有毒ガスであり、吸入すると中毒性肺気腫を発症する可能性がある。空気と爆発性混合気を形成する。

7

异氰酸甲酯

甲基异氰酸酯

イソシアン酸メチル

624-83-9

2480

猛毒液体であり、蒸気を吸入すると死亡する可能性がある。

引火性の高い液体、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。

8

硫酸二甲酯

硫酸甲酯

硫酸ジメチル

77-78-1

1595

有毒液体、蒸気を吸入すると死亡する可能性がある。可燃性である。

9

氰化钠

山奈、山奈钠

シアン化ナトリウム

143-33-9

1689

3414

猛毒、酸類と反応し、有毒で可燃性のシア化水素が発生する。

10

氰化钾

山奈钾

シアン化カリウム

151-50-8

1680

3413

猛毒、酸類と反応し、有毒で可燃性のシア化水素が発生する。

三、可燃性ガス

11

液化石油气

LPG

液化石油ガス

68476-85-7

1075

可燃性であり、空気と爆発性混合ガスを形成する。

12

液化天然气

LNG

液化天然ガス

8006-14-2

1972

可燃性であり、空気と爆発性混合ガスを形成する。

13

环氧乙烷

氧化乙烯

酸化エチレン

75-21-8

1040

可燃性であり、空気と爆発性混合ガスを形成する。

熱すると爆発的に反応して、発火や爆発の恐れがある。

14

氯乙烯

乙烯基氯

塩化ビニル

75-01-4

1086

可燃性であり、空気と爆発性混合ガスを形成する。

火災に巻き込まれると爆発的に重合する恐れがある。

15

二甲醚

甲醚

ジメチルエーテル

115-10-6

1033

可燃性であり、空気と爆発性混合ガスを形成する。

四、引火性液体

16

汽油(包括甲醇汽油、乙醇汽油)

 

ガソリン(メタノールガソリン、アルコールガソリンを含む)

86290-81-5

1203

3475

引火性の高い液体であり、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。

17

1,2-环氧丙烷

氧化丙烯

酸化プロピレン

75-56-9

1280

引火性の高い液体であり、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。

18

二硫化碳

 

二硫化炭素

75-15-0

1131

引火性の高い液体であり、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。毒性液体。

19

甲醇

木醇、木精

メタノール

67-56-1

1230

引火性の高い液体であり、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。毒性液体。

20

乙醇

酒精

エタノール

64-17-5

1170

引火性の高い液体であり、蒸気は空気と爆発性混合気を形成する。