国家薬品監督管理局が発表した2019年第72号公告「化粧品登録・備案検査作業規範」によると、検査報告書の検査結果は以下の通り:
- 方法検出濃度より低い場合、「<***」で表示し、「未検出」は使わない
- 方法検出濃度より高い又は同じで、方法の定量濃度より低い場合、「検出、<***(定量濃度)」で表示する
- 方法定量濃度より高い又は同じの場合、そのまま検査結果の数字を書く。
表1 常用方法の鉛カドミウム水銀ヒ素の検出濃度と最低定量濃度
元素 | 試験方法 | 検出濃度(mg/kg) | 最小限定量濃度 (mg/kg) |
鉛 | 「化粧品安全技術規範」1.3第二法 | 1.5 | 5.0 |
カドミウム | 「化粧品安全技術規範」1.5 | 0.18 | 0.59 |
水銀 | 「化粧品安全技術規範」1.2第二法 | 0.002 | 0.006 |
ヒ素 | 「化粧品安全技術規範」1.4第二法 | 0.01 | 0.04 |
Q1:ある報告に水銀の検出結果が「<0.002mg/kg」と記載され、水銀の有無が気になります。
A1:「<0.002mg/kg」の表示から水銀の含有量が、検出限量より低いことは分かれます。その検査方法で実験計器の反応は起きないが、水銀がないとは言えません。
Q2:「化粧品安全技術規範」2015年版 第四章1.2第一法に「当方法の水銀の検出限量は0.1μg/Lで、定量最低限は0.3μg/Lです。サンプル量は0.5gの時、検出濃度が0.002μg/gで、最低定量の濃度が0.006μg/gです」と規定されました。報告に水銀の検出限量は0.002mg/kgをどう理解すべきですか。
A2:基準に水銀の検出限量は0.1μg/Lと定められ、サンプル量が0.5gの時、検出濃度が0.002μg/gで、即ち0.002mg/kgです。
0.1μg/Lは計器で測ったサンプル液の濃度を指します。サンプル液は0.5gのサンプルをとり、溶解した後に、10mlまでに定容し、濾した液です。即ち、0.1μg/Lは0.5gのサンプルと10mLまでに定容溶液の濃度です。最後は以上3つの数値を公式に入れて計算し、出てきた結果が0.002mg/kgです。
Q3:ある報告の検査結果が「検出、<0.006mg/kg’で、なぜ確定な数値で表示しませんか。
A3:「化粧品安全技術規範」2015年版第四章1.2第一法水素化合物原子栄光光度法の規定によれば、水銀の検出限量が0.002mg/kgで、定量最低限が0.006mg/kgです。
検出限量は定性限量で、元素の検出濃度が計器を反応させることができます。濃度の数値があまり低すぎで、正確に定量分析することが難しいが、検出可否の判断はできます。
定量最低限は、計器に明白な反応を起こさせる濃度値で、普通は線形曲線の最低濃度値になります。通常は検出限量の3倍で、定量検査に使われています。サンプルの含有量が定量最低限より高ければ、正確に測定することができ、分析結果の正確性も高めます。検出限量と定量最低限の間の数値について、「検出、<定量最低限」の判断はできるが、正確な数値が取れません。定量最低限に達してない為、定量分析もできません。