食品級を宣伝する化粧品は本当に安全?
Source: CIRS

前言

食品級の化粧品を聞いたことがありますか。最近、多くのメーカーが自社の化粧品が天然成分100%で、食べるものとして宣伝しているため、それらの化粧品であればきっと他の物より安全だと消費者が思い込んでしまいました。だが、本当にそうでしょうか?

 

専門家:食級の化粧品が必ず安全性が高いとは言い切れません。現行の法規によると、化粧品は食用不可です。

実際、食品に使用できる成分でも、含有量や配合率に制限があり、無毒無害であるとは限りません。たとえば、プロピレングリコールは溶剤や軟化剤として化粧品に使われていて、食品にも乳化、安定、凝固するための添加物として使われています。中国の標准によると、菓子の中のプロピレングリコールの最大使用量は3g/Kgと制限されています。

これについて、あるプロピレングリコールの販売者は記者に、「工業級と食品級の最大の違いは、工業級の物は皮膚にアレルギーを引き起こす可能性がありますが、食品級の物は直接食べますので、人体にアレルギーを引き起こせません」と話しました。

北京日化学協会の陶麗莉・副秘書長は「食品と化粧品は使用方法、作用部位、作用機序などが異なるため、混同してはいけません」と注意を促しました。「『食品級』の化粧品は、実際商品の宣伝と消費者の誘致を目的として、作られた言葉に過ぎません。現行の法規によると、化粧品は食べません。『食品級』の化粧品という概念は存在しません」。

 

専門家:「食品級」製品の主体は化学物質です。直接食品を使ってスキンケアするのはアレルギーを引き起こす可能性があります。

国家薬品監督管理局が今年5月31日に公表した「化粧品ラベル管理弁法」に、消費者に誤解を与え、まだ広く受け入れられていない用語と機序概念の作り、虚偽、誇張、絶対化言葉の使用、又は虚偽や誤解を招くことは禁止すると明記されています。管理法は2022年5月1日から施行されます。

陶麗莉:植物由来、天然由来、又は「食品級」を謳う化粧品は、ただ通常の製品にいわゆる天然植物エキスを加えたことです。添加された植物エキス成分の多少にかかわらず、製品を構成する主体は依然として化学物質であります。

市販の化粧品以外にも、直接食品使ってスキンケアをする人がいますが、陶麗莉氏はそれに危険性が存在すると指摘しました。「手作りパックに使われていた牛乳、ヨーグルト、ハチミツなどはよくあるアレルギー源で、直接肌に触れるとアレルギー反応を引き起こす可能性があります」。

それ以外も、アロエなどの野菜や果物に光線感作物質が含み、使用後に日焼け対策が不足の場合、紫外線を照射による日光性皮膚炎を引き起こす可能性があります。卵白に細菌が含まれており、傷口に当てると感染するかもしれません。また、レモンは酸度が強くて、直接顔に当てると肌のバリアを損なうことも可能です。陶麗莉氏はメーカーが法規に相応しい宣伝を行うすべきで、消費者も科学的、理性的に化粧品を使用すべきだと指摘しました。