プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクス、ポストバイオティクスの紹介および区別について
Source: CIRS

食品業界において、腸健康はいつもの話題です。プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクス、ポストバイオティクスなどの新名称は続いて出現し、何れも類似しますが、それぞれは何を指しますか。2022年中国栄養学会の調査結果(以下、図1)から見ると、これらの名称に対して知らない消費者は多いです。特に「ポストバイオティクス」について、66%の消費者は知らないようです。従いまして、ここに、これらの名称の定義について簡単的に紹介します。

図1 消費者認知率調査(由来:中国栄養学会)

1. プロバイオティクス:「生きている」微生物

プロバイオティクスは生きている微生物であり、十分的に摂取すると宿主の健康に有益です。また、「プロバイオティクス」と呼ばれる微生物は、必ず生きているものであり、しかも、必ず安全的でなければなりません。

図2 プロバイオティクス(由来:ネット)

よく見られるプロバイオティクスについて、例えば、ラクトバチルス・アシドフィルス(lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ビフィズス菌(Bifidobacterium)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)などがあります。一般的に、食品に生きているプロバイオティクスを添加する場合、製品賞味期限以内に活菌数は「≥106cfu/mL(g)」と保証する必要です。中国現行法規制ではまだ全面的に要求していないですが、プロバイオティクス類保健食品、飲料、発酵乳などのよく見られるプロバイオティクス類食品の相関法規は、何れもこの要求を明確的に規定します。

現時点、食用可能な菌種について、中国はリスト制度で管理しています。主は「食品に使用可能な菌種リスト」「乳幼児食品に使用可能な菌種リスト」に分けられます。リストに収載される菌種だけは、中国食品に使用可能です。また、リストに収載される菌種は相応する範囲以内に使用可能ですが、全ての菌種は「プロバイオティクス」と呼べるかどうか、このポイントはまだ科学的な評価を待つ必要です。

2. プレバイオティクス:プロバイオティクスの「食物」

プレバイオティクスは、宿主微生物に選択的に利用され、健康作用がある物質を指します。簡単的に言えば、プレバイオティクスはプロバイオティクスの「食物」です。体に消化吸収できないですが、腸内の微生物に選択的に利用され、体の健康を増進できます。

中国では、食品に使用認可したプレバイオティクスは多いです。よく見られるのは、イヌリン、オリゴ果糖、オリゴガラクトース、オリゴキシ糖、大豆オリゴ糖、耐性デキストリンなどがあります。

プレバイオティクスを摂取するメリットについて、「中国栄養学会プレバイオティクスと健康専門家共識」に基づき、プレバイオティクスが健康へのメリットは、菌群バランス改善、腸機能調節、免疫調節、体重調節、糖中脂質調節などがあります。

図3 プレバイオティクス(由来:ネット)

3. シンバイオティクス:「プロバイオティクス」+「プレバイオティクス」の混合物

シンバイオティクスという概念を初めて提出した時、それはプロバイオティクスとプレバイオティクスの混合物を指します。2019年、国際プロバイオティクスとプレバイオティクス科学協会(ISAPP)はシンバイオティクスの新定義を定めました。生きている微生物及び宿主微生物に選択的に利用できる基質より組成し、宿主の健康にメリットを与える混合物、という定義です。つまり、シンバイオティクスはもう「プロバイオティクス+プレバイオティクス」という組み合わせだけを指すことではなくて、「生きている微生物+選択的に利用できる基質」という他の製品も含み、それぞれが必ず「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」の定義に合致できるではないですが、協同して作用発揮し、健康メリットをもたらすことが可能です。

シンバイオティクスは、プロバイオティクス及びプレバイオティクスの二重作用を同時に発揮でき、「1+1>2」の作用効果があります。従いまして、シンバイオティクスはますます微生物、食品科学、栄養学などの領域の研究課題になり、機能性食品原料などの業界にての応用発展も期待できます。

図4 シンバイオティクス(由来:ISAPP)

4. ポストバイオティクス:「死菌」とその代謝産物

プロバイオティクスとヒト健康の関係への研究に伴い、科学者は、一定的なメリット作用を発揮できるのは「活菌」だけではなくて、一部の不活化菌、菌体成分とその代謝産物もヒトの健康に有益作用をもたらす可能であることを発見しました。従いまして、「ポストバイオティクス」の概念を提出しました。しかも、この数年に業界に大注目されます。

ポストバイオティクスは新名称であり、統一的な定義がありません。2021年にISAPPが公布した共識声明に基づき、ポストバイオティクスは宿主の健康に有益の無生命微生物及び/又はその成分の製剤を指します。

目下研究に基づき、ポストバイオティクスは免疫調節、抗酸化、アレルギー改善、胃腸機能調節、抗炎症などの作用があります。新概念として、現時点、ポストバイオティクス及びその製品に対して国内外はまだ明確的な法規標準を公布していなくて、その法規適合性及び産業化製造はまだ時間が必要だと考えております。

図5 ポストバイオティクス(由来:ISAPP)

※ 当文章の部分内容は相関資料を参考します。