2019年11月12日、中国国家市場監督管理総局は「健康食品命名指南(2019年版)」(以下は「指南」と略称する)を公表しました。同「指南」は健康食品登録製品及び届出製品の命名に適用します。企業が「指南」の要点を把握することを目的として、この度、CIRSは健康食品の名称に表示不可な内容及び申請や審査の要求の方面から分析いたします。
1. 健康食品名称の組成
健康食品の名称は商標名、通用名と属性名からなり、適切な順序に従って並ばなければなりません。
商標名 | 中国域内に登録された商標名、或は「中華人民共和国商標法」の要求に合致する未登録の商標名 |
通用名 | 製品の主要原料などの特性を表明できる名称 |
属性名 | 製品剤型或は食品分類属性を表明できる名称 |
2. 健康食品名称に表示不可な内容
NO. | 表示不可な内容 | 例 |
1 | 虚偽、誇大或は絶対化の言語 | 「祖先伝来、宮廷加工」などの褒美表示;「宝、霊、精、特効、神効」などの非現実的な表示;「最、第一、全面、特級、最高級」など |
2 | 疾病予防、治療機能を明示、暗示する言語 | 処方、薬物、予防、治療、消炎、駆瘀血、咳止め、解毒、各疾病名称など |
3 | 俗悪、迷信的な言語 | 皇帝、君主など |
4 | 人体組織、臓器、細胞及び類似した言語 | 脳、眼、心など |
5 | 人名及び特定対象者 | 華佗、扁鵲、張仲景、美男、美女など |
6 | 地名 | 中華、中国、華夏など |
7 | 製品特性に関係なし、或は消費者理解難い言語及び地方方言 | 百戦百勝など |
8 | アルファベット及び数字 (登録された商標、ビタミン及び国の要求に基づいてアルファベット及び数字を含有すべき原料は除外する) | / |
9 | 保健機能名称、或は保健機能に関する言語(類似、同音、暗示など) | 脂肪除去、血糖低下など |
10 | 「®」以外の符号 | 「●」、「+」など |
11 | 登録された薬品の通用名 (原料名称で健康食品を命名し、或は薬品より健康食品の認可がより早い状況は除外する) | / |
12 | 消費者をミスリードする可能性がある言語 | / |
3. 健康食品名称の申請及び審査要求
1)商標名
中国域内に登録された商標、又は未登録の商標は製品商標名として使用することができます。登録された商標を使用する場合、登録された商標は認可された適用範囲以内にしなければなりません。CIRSの経験に基づき、健康食品製品名称に使用可能な商標名の適用範囲は国際商標分類の第5類、或は第30類に属しなければなりません。
2)通用名
通用名 | 要求 | 例 |
原料で命名する製品 | 原料名称は国家標準の要求に合致しなければならなくて、国家標準がない場合は地方標準、業界標準の要求に合致しなければならない | 「田七」は「三七」で表記しなければならない |
原料の略称で命名する製品 | 原料の略称は消費者をミスリードしてはいけなくて、原料略称の組み合わせは指南の要求に違反してはいけない | 「霊芝」と「丹参」の中国語略称で、「霊丹」で表記してはいけない |
単一原料製品 | 原料名称或は原料略称を通用名として表記しなければならない | 「〇〇牌カルシウムタブレット」或は「〇〇牌炭酸カルシウムタブレット」 |
配合剤製品 |
| 「丹参」と「天麻」を主要原料とする製品は、「〇〇牌丹参麻カプセル」(「麻」は「天麻」の略称)で命名可 |
原料名称或は原料略称以外の製品特性を表明できる文字を「通用名」、又は「部分通用名」として表記する製品 | 原料標準、製造工芸、ブランドなどを合わせ、製品主要原料などの特性の説明及び根拠を表明できる通用名を使用しなければならない (認可された健康食品及びその製品名称が当規定以外、当指南のその他の関連した規定に合致する場合、申請者は十分的・合理的な理由を提出して原製品名称を保留することを申請できる。原製品名称の保留を申請しない、又は名称変更を申請する場合、当指南の要求に合致しなければならない。目前の有効期限が締切るまでに、新たな製品名称の後ろに、カッコを付けて原製品名称を表記することができる。) | 破壁工芸の壁霊芝胞子パウダーを使用する製品は、「〇〇牌壊れた壁霊芝胞子パウダー」で命名可 |
特殊工芸で動物・植物から純化、提出され、物質基礎が変更された原料を使用する製品 | 物質由来の動物・植物の名称で命名してはいけない | 「大豆イソフラボン」及び「大豆エキス」は、「大豆」で命名してはいけない |
栄養素補助剤製品 | 登録/届出された栄養素補助剤製品
届出された栄養素補助剤製品
| 原料がL-アスコルビン酸ナトリウムのみの届出製品は、「〇〇牌L-アスコルビン酸ナトリウムタブレット」或は「〇〇牌ビタミンCタブレット」で命名可 |
3. 属性名
適用できる国家標準、業界標準或は地方標準がある場合、相応した基準の要求に基づいて属性名を命名しなければなりません。
適用できる標準がない場合、「中華人民共和国薬局方」製剤通則の要求に基づいて属性名を命名しなければなりません。
4. 特殊標記
製品名称中の特殊標記は、属性名の後ろにカッコをつけて表示しなければなりません。例えば、香料を使用する製品は、相応した風味を標記できます。多種の香料を使用する製品は、1種のみの主要風味を標記しなければなりません。
例 〇〇牌〇〇タブレット(リンゴ味)
栄養素補助剤製品の場合、特定対象者と適用対象者は一致しなければなりません。
例 〇〇牌〇〇タブレット(7-10歳)
CIRSの考え
健康食品がまだ認可されていない場合、同指南の要求に基づいて製品を命名すべきと考えております。
既に認可された健康食品の製品名称が同指南の要求に合致しない場合、企業は製品名称変更の申請を前倒して準備しなければなりません。