食品接触材料及び製品用添加物のコンプライアンス概要

食品接触材料及び製品用添加物とは、食品接触材料及び製品を製造する時、予期用途を満たし、製品の品質、特性を改善(又は改善をサポート)することを目的として添加された物質、または食品接触材料及び製品を製造する時、最終製品の品質、特性を改善することを目的ではなくて、製造過程の順調を確保するために添加される加工助剤です。

食品接触材料及び製品用添加物を紹介し、食品接触材料及び製品に直接に使用可能な添加物を示し、そのコンプライアンス使用を紹介することを目的として、この度、食品接触材料及び製品用添加物のポジティブリスト、使用制限及び試験要求などのコンプライアンス要点を全面的に紹介いたします。

1. 食品接触材料及び製品用添加物のポジティブリスト

1)GB 9685-2016「食品安全国家標準 食品接触材料及び製品用添加物使用標準」

GB 9685-2016はGB 9685-2008の修正版であり、全ての食品接触材料に適用できる基礎標準として、ポジティブリストの形式で総計1,294件の使用可能な食品接触材料及び製品用添加物をリストします。中に、プラスチックに使用可能な添加物は731件あり、コーティングに使用可能な添加物は492件あり、ゴムに使用可能な添加物は167件あり、インクに使用可能な添加物は189件あり、接着剤に使用可能な添加物は521件あり、紙に使用可能な添加物は579件あり、シリコーン等を含むその他の材料に使用可能な添加物は12件あります。

2)中国国家衛生健康委員会(衛健委と略称する)が公表した食品関連製品新規品種の公告

GB 9685-2016修正完成から2019年8月まで、中国衛健委は食品関連製品新規品種公告の形式で、食品接触材料及び製品用添加物を総計90件(中に、使用範囲及び使用量を拡大する添加物が38件あり)を認めました。関連した公告は以下の通りです。

表1 中国衛健委が公表した食品関連製品新規品種の公告

NO.

公表時間

公告番号(リンク)

1

2016429

NHFPC 2016年第5号公告

2

201668

NHFPC 2016年第7公告

3

201688

NHFPC 2016年第10号公告

4

20161117

NHFPC 2016年第13号公告

5

2017224

NHFPC 2017年第2号公告

6

20171031

NHFPC 2017年第9号公告

7

20171127

NHFPC 2017年第11号公告

8

2018322

NHFPC 2018年第3号公告

9

2018913

NHFPC 2018年第9号公告

10

2018930

NHFPC 2018年第11号公告

11

20181212

NHFPC 2018年第15号公告

12

2019529

NHFPC 2019年第2号公告

13

2019722

NHFPC 2019年第4号公告

3)食品接触材料及び製品に使用可能なその他の添加物

上述した添加物以外、以下の物質も食品接触材料及び製品用添加物として使用可能です。

  • 化学反応を起こさない場合、GB 9685-2016の附属書A.1~A.7に入っている物質の混合物(混合物の使用は全種類の添加物の関連した要求に合致しなければならない)。
  • 食品の天然特性に影響を与えない場合、 GB 2760-2014 附属書A.2に入っている物質。
  • GB 9685-2016の附属書Aに入っている酸物質、アルコール物質、フェノール物質のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩(酸性塩と復塩を含む)も使用可能であり、その使用は相応した酸物質、アルコール物質、フェノール物質類添加物の制限要求に合致しなければなりません。既にGB 9685-2016に入ったナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩は当該標準の要求に合致しなければなりません。
  • GB 9685-2016の附属書に入っている物質の結晶水合物は食品接触材料及び製品用添加物として使用可能で、その使用は相応した物質の制限要求に合致しなければなりません。
  • 中国で食品接触材料及び製品として使用認可された分子量が1,000ダルトン以上のポリマー(微生物発酵で製造される物質は除外する)も使用可能で、その使用は相応したポリマーの制限要求に合致しなければなりません。

2. 食品接触材料及び製品用添加物の使用

食品接触材料及び製品用添加物の使用はGB 9865-2016の使用可否原則に合致したうえで、使用範囲、最大使用量、SML/QM、SML(T)及びその他の要求などを含むポジティブリストの関連した使用要求にも合致しなければなりません。

ここに、「2-Propenoic acid, butyl ester, polymer with ethenyl acetate」を実例として説明します。GB 9865-2016に基づき、当該物質を食品接触プラスチック材料及び製品に使用する場合、使用要求は下記の通りです。

FCA番号

名称

CAS NO.

使用範囲及び最大使用量(%)

SML/QM

(mg/kg)

SML(T)

(mg/kg)

SML(T)分類番号

他の要求

FCA0198

2-Propenoic acid, butyl ester, polymer with ethenyl acetate

25067-01-0

ABS, AS, PA, PC, PE, PET, PP, PS, PVC, PVDC, UP: 製造の必要性から、適量使用

12 (SMLvinyl acetateの量で計算する)

6

22

  • 使用範囲及び最大使用量」は当該物質を添加可能な具体的なプラストック樹脂の分類別、及び相応した樹脂に添加する場合の最大使用量を示します。
  • 「SML/QM」は当該物質の特定移行制限量を規定します。実例では、SML≤12 mg/kg(vinyl acetateの量で計算する)となります。
  • 「SML(T)」と「SML(T)分類番号」は当該物質の特定移行総量の制限を示します。分類番号(実例では、「22」となる)に基づき、GB 9685-2016の附属書Bの関連した具体的な制限説明を確認しなければなりません

又、SML及びSML(T)が制限量なしの場合、添加物の移行量は60 mg/kg以下に確保しなければなりません。

なお、特殊な添加物の場合は、「他の要求」に着色剤の純度要求、添加物の分子量などを含むその他の要求を追加します。これらの添加物を使用する場合、企業は相応した要求に合致しなければなりません。

3. 食品接触材料及び製品用添加物の試験

1)SML或はQM、SML(T)などの特殊制限要求がある添加物を使用する場合、最終製品のタイプ及び使用状況(使用温度、使用時間、接触する食品のタイプ、重複使用かどうか、など)に基づき、最終製品を利用して当該添加物の移行量試験、残留量試験を行わなければなりません。

移行量試験の要求について、詳しくは食品接触材料の「移行」に関する紹介にて確認してください。

2)又、着色剤を使用した製品はその他の試験要求を追加します。

着色剤を使用した最終製品は「GB 31604.7-2016 食品接触材料及び製品 脱色試験」に基づいて脱色試験を行わなければなりません。

着色剤はGB 9685-2016の関連した要求に基づいて純度試験を行わなければなりません。GB 9685-2016の附属書に基づき、着色剤の純度要求は下記の通りです。

表2 着色剤の純度要求

NO.

制限項目

制限要求

1

0.1 mol/L塩酸を利用して抽出した不純物に対する要求

アンチモン(Sb) 0.05%

ヒ素(As) 0.01%

バリウム(Ba) 0.01%

カドミウム(Cd) 0.01%

クロム(Cr) (VI) 0.1%

(Pb) 0.01%

マーキュリー(Hg) 0.005%

セレン(Se) 0.01%

2

着色剤の中にあるその他の不純物に対する要求

PCBs 0.0025%;

プライマリー芳香族アミン(アニリンの量で計算する)≤ 0.05%、中に、ベンジジン、β-ナフチルアミンと4-アミノビフェニルの総含有量≤ 0.001%

4. 適合宣言(DoC

「GB 4806.1-2016 食品接触材料及び製品通用安全要求」に基づき、食品接触材料及び製品は追跡可能性を保証しなければなりません。食品接触材料及び製品用添加物は化学物質であり、メーカーは「GB 31603-2015 食品接触材料及び製品生産通用衛生規範」に基づいて、化学物質を製造しなければなりません。又、化学物質の品質規格が食品接触材料の製造要求に合致することを確保するために、川下の企業に化学物質の適合宣言を提出し、製品が食品接触材料領域に使用する時の授権情況及び使用制限を説明しなければなりません。必要であれば、物質の安全且つ正確な取扱説明書を提供し、川下企業に製品のリスク評価を行うことに協力しなければなりません。

適合宣言について、詳しくは食品接触材及び製品の適合性声明にて確認してください。

まとめ

上述した内容は、食品接触材料及び製品用添加物のポジティブリスト、使用原則及び試験要求などのコンプライアンス要点に対してCIRSの紹介です。

添加物の使用に対し、メーカーは製造した添加物に対して必要な試験を行い、合格な適合宣言を作成して川下企業に提出しなければなりません。一方、食品接触製品のメーカーは、製造する前に、添加剤のサプライヤーを評価して合格なサプライヤーを選択しなければなりません。又、添加物の購買と使用の追跡可能性を保証し、サプライヤーに適合宣言を要求しなければなりません。必要であれば、品質検証の試験を行って原料、補助原料の管理を強化します。その同時に、食品接触材料及び製品の使用原則を遵守し、添加物を正確に使用し、製造過程中のリスクを適時に発見し、低減し、回避しなければなりません。又、最終製品に対して相応した製品コンプライアンス試験を行い、最終製品のリスク評価分析を強化し、食品接触材料及び製品の安全性を確保します。

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