EU SCCS、アルミニウムに関する最終的な安全性意見を発表
Source: SCCS

2023年2月2日、EU消費者安全科学委員会(SCCS)は化粧品におけるアルミニウム(aluminium)に関する最終的な安全性意見(SCCS/1644/22)を発表しました。アルミニウムに関する初歩的な意見は2022年5月6日に発表されました。

最終的な結論は以下の通りです。

1、非スプレータイプの製品(non-sprayable product)において、化粧品中のアルミニウムの最高安全濃度は表1と表2に示されています。
 

製品名

最高濃度

 

モデルでマークされた製品

最高濃度

1

アフターシェーブローション

2.15%

15

ヘアジェル

0.00%

2

石鹸

0.07%

16

ヘアスタイリング剤

1.19%

3

ボディクリーム

3.81%

17

ハンドクリーム

0.86%

4

ボディースプレー

1.18%

18

口紅

14.62%

5

制汗ジェル

6.18%

19

ハンドソープ

0.00%

6

ロールオン制汗剤

5.63%

20

ファンデーション

6.59%

7

制汗ボール

7.73%

21

メイク落とし

10.59%

8

制汗ウェットティッシュ

0.00%

22

マスカラ

3.13%

9

制汗剤

3.24%

23

うがい水

0.00%

10

制汗ポンプ

4.88%

24

ヘアトリートメント(洗い流す類)

7.14%

11

香水、うすい香水

0.05%

25

シャンプー

7.14%

12

アイシャドウ

43.31%

26

ボディソープ

0.89%

13

アイライナー

15.76%

27

歯磨き粉

3.18%

14

顔用クリーム

10.59%

   

表1 (元の表はSCCS/1644/22表4)

製品名

最高濃度

制汗剤を含む、または含まないその他の製品

2.794%

シェービング製品

0.094%

マニキュア

3.618%

目元用化粧品

1.290%

日焼け止めクリーム/ミルク

8.403%

日焼け止めクリーム/ミルクポンプスプレー

0.332%

染毛及びパーマ用製品

0.002%

リップケア製品:リップクリーム

0.606%

その他の製品

15.887%

その他の製品:漂白類

4.760%

その他の製品:酸化着色類

0.120%

タルク

0.013%

表2 (元の表はSCCS/1644/22表6)

2、スプレータイプ製品(sprayable product)では、直径10ミクロンの粒子の最大割合がエアゾール粒子全体の20%を超えない場合、表1に示す最高安全濃度でスプレーを行います。申請者が提出したデータにより、日焼け止めスプレーにはアルミニウムが使用されていないため、日焼け止めスプレーは含まれていません。

また、アルミニウムは発癌性、催奇形性、生殖毒性(CMR)1AまたはBの物質ではないため、本安全評価では化粧品用途への暴露のみを考慮し、暴露評価は化粧品成分の最大使用レベルに基づいています。推定値の保守性を考慮すると、化粧品および非化粧品由来(食品および医薬品)のアルミニウムの総接触量は、最大接触範囲内で消費者の安全限界値を超える可能性があります。

CIRSグループが自主研究開発した中国化粧品原料法規データベース(化粧品コンプライアンス)(妆合规)の検索情報により、アルミニウムはすでに中国の「使用済み化粧品原料目録」に入れられ、「化粧品安全技術規範」の準使用着色剤表に入れるために着色料として使うことができ、CI 77000に対応し、各種化粧品に使用することができ、限値要求はありません。化粧品の染毛剤としては使えません。

SCCS/1644/22リンク:https://health.ec.europa.eu/system/files/2023-02/sccs_o_266.pdf