ブラジルREACH規則対応サービス
Source:

ブラジルREACH規則対応サービス

ブラジル化学品管理法第15.022号が2024年11月15日に正式に施行され、ブラジルが化学品規制の分野で重要な一歩を踏み出しました。

本法の規定により、年間生産量または輸入量が1トンを超える非免除化学品については、製造業者および輸入業者が新設された登録システムでの登録を業務付けられています。この制度は、化学物質の優先的な特定とリスク評価さらにはリスク管理措置の実施を目的としています。

規制実施のタイムライン
タイムライン が含まれている画像

AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

ブラジル当局は、180日以内に重要な施行規則を発行することにより、法律に残された詳細を補完する予定です。また、今後3年間で新たな登録システムプラットフォームの開発が進められる見込みです。最近の動向によると、当局はすでに新システムを構築するためにコンサルティング会社との作業を開始しており、3年の期限よりも早く完了する見込みです。

登録システムプラットフォームが正式構築された後、企業は既存の化学物質を登録するための猶予期間として3年間が与えられ、これによりブラジルの化学物質リストの整備が進められることになります。

そのため、最終的な登録期限は3年を超える可能性があり、システム完成から最大6年間となる可能性があります。

OR(唯一代理人)

新法では、外国の製造業者が現地法人を代理人として任命することが可能になり、これは同地域においてEU方式に類似した「唯一代表制度」が初めて導入された事例となります。外国の化学品製造業者にとっては、このOR方式の選択肢は、チリ、コロンビア、ペルーの他の新たなシステムよりも有利に働くでしょう。そのため、ブラジルへの化学品輸出企業のコンプライアンス要件および市場戦略の両面に大きな影響を与えることになるでしょう。

化学品登録

本法は、ブラジルで生産または輸入されるすべての化学物質で、年間生産量または輸入量が1トンに達するものは、製造または輸入活動を開始する前に、国家化学物質システムに登録されなければならないと規定しています。

登録情報には、以下の内容を含める必要があります。

•当該化学物質の製造業者または輸入者の識別データ
•当該化学物質の年間生産量および輸入量
•CAS番号を含む当該化学物質の識別情報
•推奨される用途および危険性分類を含むGHS準拠の化学品安全データシート(SDS)
•推奨される用途に基づく当該化学物質のリスク評価分析研究結果

 国家化学物質インベントリにすでに登録されている化学物質については、新たな用途に使用する予定がある場合や、関連データに変更が生じた場合には、翌年の3月31日までに更新のために再登録する必要があります。

免除条項
法案では、以下の特定の化学物質についての登録義務が免除されることが明記されています:

1.放射性物質
2.研究開発中の化学物質
3.研究専用の化学物質
4.未分離の反応中間体
5.国防目的で使用される物質
6.廃棄物
7.税関監督下にある化学物質、混合物、および物品で、いかなる処理または変更も受けていないもの

8.他の物質、混合物、物品の保管中に意図せずに発生する化学反応生成物、または以下のような環境要因への曝露によるもの
a) 空気
b) 日光
c) 湿度
d) 微生物

9.特定の法令によって管理される以下の製品:
a) 食品
b) 製造用補助剤
c) 食品添加物
d) 医薬品、原薬、医療用ガスおよび製剤、ならびに健康の予防・診断・治療を目的とした医療機器に分類される物質
e) 農薬およびそのプレミックスや完成品
f) 化粧品、パーソナルケア製品、香水
g) 消毒剤
h) 動物用医薬品用途
i) 動物用飼料
j) 肥料、接種剤、および土壌改良剤
k) 木材防腐剤
l) 環境修復剤

10.以下の物質は、化学的改質を受けていない限り、またはGHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)の基準により人や環境に有害と分類される化学物質を含まない限り、登録義務を免除されます:

a) 鉱石とその精鉱、および石炭やコークス、原油、天然ガス、液化石油ガス、天然ガス凝縮液、鉱物処理からのガスとその成分を含むその他の岩石および鉱物
b) 天然物質
c) 脂肪、精油、および圧搾・蒸留・抽出などの方法によって得られる固定油(精製されていても、元の製品と同じ特性を保持しているものを含む)

d) ガラス、エナメル、およびセラミックス
11.麻薬、向精神薬、および免疫抑制剤
12.タバコ成分およびその誘導体として特定用途に限られる物質
13. 構造目的で使用される金属合金(板材、帯材、条材、形材、インゴット、梁材およびその他これらに類似する形状のもの)

14.爆発物およびその付属品

リスク評価と管理
本法では、化学的リスクを評価するための枠組みも定めております。インベントリに記載された物質については、選定の上、優先的にリスク評価されており、それに応じたリスク管理措置が策定されます。

物質の優先評価は、以下の基準に基づきます。
1.環境に対する残留性とその生態毒性
2.生物蓄積性とその生態毒性
3.残留性、生物蓄積性、およびそれらの生態毒性
4.発がん性、変異原性、または生殖毒性
5.科学的根拠に基づく内分泌かく乱特性
6.ヒトまたは環境への重大な曝露可能性
7.ブラジルが締結している国際的な通報制度、協定または条約において対象とされていること

当社のサービス
•ブラジルREACH規則の予備登録および本登録支援サービス
•ブラジルREACH規則の登録代理人(OR)
•ブラジル化学品規制に関するコンサルティングおよびトレーニング

法規原文:
Lei nº 15.022, de 13 de novembro de 2024 – ブラジル官報(IN.gov.br)