危険化学品「一企一品一コード」の中国地域別の施策のまとめ
Source: CIRS

2022年1月5日、中国国務院安全生産委員会(安委会)は「全国危険化学品安全リスク集中管理方案」を発表し、危険化学品の新しい登記システムと「一企一品一コード」(一社、一製品、一コード)政策の実施を推進しています。広東省が率先して「一企一品一コード」標識化管理を実施して以来、各省・市が相次いで実施しており、9月現在の最新の進捗状況を以下にまとめてみました。

広東省

2021年6月、中国応急管理部は広東省で中国全土に先駆け、危険化学品の新しい登記管理システムを率先して使用し、同時に「一企一品一コード」の標識化管理の試験的に運用し、規定通りに「QRコード」を貼付していない危険化学品は工場(倉庫)外への運送をしてはいけません。

江蘇省

江蘇省「方案」:

  • 8月末までに、危険化学品生産企業が危険化学品登記総合サービスシステムで安全管理の専任者、安全リスクの高い職種の作業員の安全資質に関する情報を要求通りに記入し、各区市の監査・記入を受け、安全資質を揃えない作業員の実名管理を実施するか否か
  • 危険化学品を生産・輸入する企業が、「SDSGHS」を期限内に更新して確認し、新システムを通じて「一企一品一コード」を作成したか否か

7月から8月にかけて、「危険化学品企業の『一企一品一コード』標識化管理実施に関する通知」の要求に従い、蘇州市呉中区と呉江区の応急管理局は、管轄地域内の危険化学品企業に対する強制検査を実施しました。次の段階として、区応急管理局は、危険化学品の生産・輸入企業を危険化学品登記総合サービスシステムを通じて、危険化学品の「一企一品一コード」を作成し、危険化学品の内部・外部包装に印刷または貼り付けることを監督します。

福州市

福州「方案」:危険化学品安全リスク集中管理措置リストのスケジュールを発表し、 2022年10月、省応急管理統合応用プラットフォームを利用して、危険化学品企業の「オンライン一企一ファイル」を確立する見込みます。中国危険化学品登記システムのアップグレードを機に、危険化学品企業の「一企一品一コード」の実施を促進し、ライフサイクル全体の正確かつ精密な監督を行うための基本的なサポートを提供します。

山東省

安全情報コードの作成について、9月30日までに、山東省で危険化学品を生産・輸入する企業は、登記情報を情報の確認・更新・補完を適時に行うことが義務づけられ、審査が通過された後、企業が生産/輸入する危険化学品ごとに安全情報コードが自動的に作成されます。10月30日までに、化学品安全情報を入手しやすくなるように、山東省で危険化学品を生産・輸入する企業は、危険化学品の包装、または化学品安全ラベルの空白部分に安全情報コードを印刷または貼ることが必要になります。

浙江省

今年2月、「浙江省危険化学品安全リスク集中管理実施方案」に従い、パイロットプロジェクトを踏まえ、全省の化学工業園区と危険化学品企業で、製品包装に安全情報コードを印刷、貼付、または吊り下げることを推進する危険化学品ごとに「一企一品一コード」管理の規範の適用を徐々に進めるようになります。2022年12月1日から2023年1月31日まで、すなわち1年以内に完了すると規定しています。

今年6月、杭州市余杭区応急管理局が「余杭区危険化学品安全リスク集中管理実施方案」を発表し、余杭区の危険化学品企業の4社が重点監督企業として積極的に対応しました。各企業は危険化学品の安全情報コードを取得し、対応するサイズの安全情報コードシールを外部包装に貼り付け、危険化学品の「一企一品一コード」を実施し、危険化学品の危険性情報を効率的に伝達してライフサイクル全体の正確かつ精密な監督を行うための基本的なサポートになります。

北京市

2022年3月から6月にかけて、北京市応急局は危険化学品登記総合サービスシステムの普及と適用を市内全域で推進しました。企業の登記情報の真偽と正確性の監査を強化させ、危険化学品登記の重大性と標準化を高めるため、北京市応急局はオンライン情報監査と現地調査・検査を組み合わせて、多くの危険化学品輸入企業および登記に携わる化学企業に対して調査・検査を実施しました。登記時の問題点について現地指導を行い、輸入証明書の期限切れや不正確な情報記入などの問題点については早急に是正を求め、ある企業に対して行政処分を行う予定です。

次の段階として、北京市応急局はより厳格な基準を実施し、危険化学品登記総合サービスシステムの適用を推進し、定められた期限に従って「一企一品一コード」の適用を完成させます。

河北省

河北省「方案」:2022年末までに、危険化学品重大危険源企業の二重防止メカニズムのデジタル構築の完全な適用を達成します。「SDSGHS」の補助や、「一企一品一コード」の管理、危険化学物質の全ライフサイクルのスキャンコードアクセスを実現します。

四川省

四川省の「方案」では、四川省の危険化学品情報監督プラットフォームと重大危険源監視・早期警報システムなどを統合・最適化し、「工業インターネット+危険化学品安全生産」のパイロットプロジェクトを実施するという応用実証プロジェクトを構築するとしています。 また、危険化学品の危険有害性情報の効率的に伝達することや、ライフサイクル全体の正確かつ精密な監督を行うための基本的なサポートを提供するように、「一企一品一コード」管理の実施を促進します。具体的なガイダンス文書はまだ発表されていません。