中国国家工業情報化部は、6月14日に全国標準情報公共サービスプラットフォームを通じて、若干の強制性国家標準(意見募集案)に対する意見公募の通知を発表しました。この中で、GB 30000.1「化学品分類及びラベル規範 第1部分:通則」がGB 13690-2009「化学品の分類及び危険性公示 通則」に代わることとして発表されました。
- 第1部分では、適用範囲について詳細的に説明します。医薬品、食品添加剤、化粧品、食品中の残留農薬は、意図的に摂取する場合には、本文書のラベル対象ではありません。 ただし、作業者へのばく露の可能性がある場合、または輸送中にばく露の可能性がある場合は、本書の規定に従わなければならなりません。法律法規で別の規定がある場合は、その規定を適用します。「危険物輸送に関する勧告・モデル規則」(以下、モデル規則という)の要求事項は、輸送包装のラベル要求事項よりも優先されるものとします。
- 第3部分では、専門用語及び定義は国連 GHS 第 8 改訂版を直接参照します。
- 第4部分では、鈍性化爆発物の分類が新たに追加され、中国におけるGHSの全28分類を29分類に増やしました。
- 第5部分では、特殊ラベルについて詳しく説明しており、その原則は金属および合金が塊状で分散できない形態の場合、関連する規制に準拠した前提で、危険性情報をSDSでのみ公開でき、作業場にはGHSラベルを貼ることが規定されており、ラベル情報を個別の容器ではなく作業場に表示するなどの代替手段が認められ、消費品には、損傷の可能性に基づいた消費品ラベルを使用することができ、ラベルの評価原則については、GB/T 36499を参照にします。
- その他の部分では、危険有害性分類のカットオフ値、SDSやラベルの内容要件を規定し、その要件は対応するGB規格に合致しなければなりません。
さらに、「化学品の分類およびラベル規範 第x部分:鈍性化爆発物」も併せて意見募集中です。パブリックコメントは2023年8月15日まで、オンラインプラットフォーム(国家標準情報公共サービスプラットフォーム)を通じて整理起草部門に返送することができます。
CIRSの考え
2013年にGHS分類基準28項目が公表され、GB30000.2-2013~GB30000.29-2013が改訂されて以来、GB30000.1は含まれていませんでしたが、2020年にその承認草案が公表され、現在の草案がパブリックコメント用に公表されたことから、規制の公表と実施が近づいたと言えるかもしれません。 中国のGHS規制体制も、今回の改定発表で改善されることになります。
鈍性化爆発物は国連GHS第6版の改訂対象であります。「化学品の分類およびラベル規範 第x部分:鈍性化爆発物」の意見公募は、中国のGHS制度が国連GHS第4版に基づいたものから第8版へと飛躍しつつあることを示しています。GB30000.2-29の改訂も、中国のGHS版と国際的なGHS版との間の大きな差異をなくすために、その後開始される予定です。