2020年2月26日、中共中央弁公庁と国務院弁公庁は、「危険化学品安全生産業務の全面的強化に関する意見」(以下「意見」と略称する)を公布しました。
「意見」を公布する趣旨は、一部の地域で発生した特別重大事故を教訓とし、危険化学品安全生産業務の全面的な強化、系統性リスクの防止、事故の発生の抑制、人々の生命及び財産の安全の保障を図ることにあります。
習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想を指導思想とし、党の十九大及び十九回二中、三中、四中全会の精神を全面的に貫徹し、「五位一体」の総合的配置の統一計画的推進し、「四つの全面」の戦略配置を協調的に推進し、総体的国家安全観を貫徹し、質の高い発展の要求に基づき、系統性リスクの防止・抑制を重点にして、安全生産責任を着実に履行し、管理制度を健全化し、潜在的リスクの全面的検査及び予防コントロールの体系を確立し、発生源治理、総合治理、的確な治理を強化し、危険化学品安全生産治理体系と治理能力の現代化を推進し、全面的に安全発展水準を向上させ、安全生産の情勢が持続的に好転することを推進し、経済社会の発展のために安定な環境を作ります。
安全リスク管理の強化
「意見」は、安全リスクの全面的検査、産業結構の調整、標準の規範化を推進することを要求しています。的確な検査や評価を行い、安全リスクデータベースと情報管理システムを改善・確立し、安全リスクの度合いにより「赤、橙、黄、藍」と色で区分されます。
全産業の安全管理の強化
「意見」によると、化学工業産業の参入基準を厳格化し、重点プロセスの安全管理を強化し、廃棄危険化学品などの危険廃棄物に対する監督管理を強化します。危険廃棄物の全面的検査を展開し、属性不明の廃棄物を鑑定・鑑別し、化学工業園区や化学工業企業の規範化に力を入れます。また、危険廃棄物貯蔵に関する安全技術標準を早急に制定することが求められます。
企業の安全生産主体責任の遂行
危険化学品安全生産の業務水準を向上するために、企業の安全生産主体責任を果たせることが重要です。法治措置を強化し、責任追及を厳格化し、信用喪失に対する懲罰を強化します。インセンティブ措置の強化を推進し、危険化学品を生産する企業の安全生産標準の作成を全面的推進します。
企業主要責任者に対する要求
危険化学品生産企業の主要責任者と分管安全生産管理人員は、必ず専業学歴を取得しなければなりません。また、化学品を取扱う実務経験を有していなければなりません。専職安全管理人員は、化工化学類中級以上の肩書を持ち、或は化工化学類の安全エンジニア資格を取得しなければなりません。新入現場従業員は、一定な化工専門知識を身に付け、或は高等学校以上の学歴を取得し、教育と訓練を受けた後、審査に合格してから作業を始めなければなりません。
安全監督管理能力の強化
監督管理体制を整備し、法執行体制を健全化し、法執行の職能的役割を強化します。応急管理部門は危険化学品安全生産監督管理業務及び危険化学品安全監督管理総合業務に責任を負います。「危険化学品安全管理条例」により、応急管理部、交通運輸部、公安部門、鉄道部門、民航部門、生態環境部等は、各自の職責に基づき、危険化学品の生産、貯蔵、使用、経営、運輸、処理などに安全監督管理を行います。関連安全監督管理職責が明確にされない場合、応急管理部門は危険化学品安全総合監督管理に包括責任を負います。
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