2023年6月8日、 EU消費者安全科学委員会(SCCS)は、メチルパラベン(Methylparaben、CAS No.99-76-3、EC No.202-785-7))、ブチルパラベン(Butylparaben、CAS No.94-26-8、EC No.202-318-7)に関する初歩的な意見(SCCS/1651/23)を発表しました。意見公募は2023年8月21日までです。
メチルパラベン:
SCCSは、メチルパラベンの安全性評価に基づき、潜在的な内分泌かく乱性を考慮し、チルパラベンを化粧品中で防腐剤として使用する場合には、化粧品法規(EC)No1223/2009付録V第12条の規定に従い、単独で使用する最大濃度0.4%(酸換算)、および混合エステルの合計濃度は最大濃度0.8%(酸換算)が安全であると判断しました。一方、SCCSでは化粧品中の防腐剤として使用されるメチルパラベンの最大安全濃度は現時点では得られません。
ブチルパラベン:
提供されたデータに基づき、ブチルパラベンの潜在的な内分泌かく乱性を考慮し、SCCSは、ブチルパラベンを防腐剤として0.14%(酸換算)の濃度で化粧品に使用することは安全であると考えています。一方、SCCSでは化粧品中の防腐剤として使用されるブチルパラベンの最大安全濃度は現時点では得られません。
CIRSグループが自主研究開発した中国化粧品原料法規データベース(化粧品コンプライアンス)(妆合规)の検索情報により、メチルパラベン、ブチルパラベンが「中国使用済み化粧品原料目録」、「中国化粧品安全技術規範」の準使用防腐剤リストにに含まれていることが明らかになりました。メチルパラベンは化粧品防腐剤として使用する時の最大許容濃度の単一エステル濃度は0.4%(酸換算)、混合エステルの総量は0.8%(酸換算)です。また、そのプロピルエステル及びその塩類、ブチルエステル及びその塩類の合計はそれぞれ0.14%(酸換算)を超えてはなりません。備考:4-ヒドロキシ安息香酸イソプロピル及びその塩、4-ヒドロキシ安息香酸イソブチル及びその塩、4-ヒドロキシ安息香酸フェニル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル及びその塩、4-ヒドロキシ安息香酸アミル及びその塩が含まれていません。