
2025年12月29日、米国食品医薬品局(FDA)は、2022年制定の「化粧品近代化規制法(MoCRA)」に基づき、化粧品における「ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(Per- and Polyfluoroalkyl Substances, PFAS)」の使用状況に関する評価報告書を公表しました。本報告書は、PFASの潜在的な安全リスクに関する既存の科学的根拠をレビューしたものです。FDAは、化粧品を通じたPFASへの曝露に関するデータには現時点で空白があり、評価において明確な安全性の結論を出すには至っておらず、依然として高い不確実性が残っていると指摘しました。
FDAに提出された強制的な化粧品市販データによると、現在51種類のPFASが1,744件の化粧品処方に使用されています。安全性評価にあたり、FDAは使用頻度の高い25種類のPFASを重点的に分析しており、これらは化粧品に意図的に添加されるPFAS総量の約96%を占めています。
FDAは、「ほとんどのPFASにおいて完全または入手可能な毒性データが不足している」とし、包括的なリスク評価が困難であると指摘しています。さらに、関連データの多くが公表されていないため、毒性データの収集自体に限界があるとも述べています。評価対象となったPFASのうち、5種類については想定される使用条件下で安全リスクが低いとされましたが、多数のPFASは安全性を明確に確認できていません。特に「Perfluorohexylethyl triethoxysilane」については、潜在的な安全性の懸念があるとされ、不确実性は依然として顕著です。
米国では、約70%の州がすでに化粧品におけるPFAS使用に関する規制を個別に導入しています。例えば、カリフォルニア州は、化粧品中のすべてのPFAS使用を全面的に禁止した最初の主要司法管轄区として、2022年9月に関連法案を可決し、2025年1月1日を施行猶予期限に設定しました。ミネソタ州とコロラド州では、2025年1月1日より、禁PFASを意図的に添加した化粧品の販売、販売提供または流通が禁止されています。また、メイン州では2026年から、コネチカット州では2028年1月1日から、PFAS含有化粧品の製造・販売・流通が禁止される予定です。ワシントン州においても、2026年1月1日より、意図的に添加されたPFASを含む8つの禁止成分カテゴリーを含有する化粧品の販売が禁止されます。
PFASは、極めて高い安定性を有する合成有機化合物群であり、耐熱性、撥水性・撥油性、ならびに高い化学的安定性を特徴としていますこれらの特性により、PFASは工業製品の製造、食品包装、さらには化粧品など、さまざまな分野で広く使用されてきました。
しかしながら、PFASは「ほぼ分解されない」という特性を有するため、自然環境中に長期間残留しやすく、空気、水、土壌などを介して食物連鎖に取り込まれ、人体内に蓄積される可能性があります。その結果、内分泌かく乱、免疫系への影響、発達毒性、さらには特定のがんの発症リスクなど、さまざまな健康影響が懸念されています。こうした特性から、PFASはしばしば「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれています。
現在、PFASは乳液、洗顔料、ネイル製品、シェービングフォーム、ファンデーション、リップ、アイライナー、アイシャドウ、マスカラなど、多様な化粧品に使用されるケースがあります。
当社の米国コンプライアンス・サービス
- 米国代理人サービス
- 米国FDA 化粧品企業登録
- 米国FDA 化粧品製品登録
- 米国FDA 一般用医薬品(OTC)登録
- 米国着色剤バッチ認証
- 米国化粧品/OTC医薬品ラベル表示審査
- 国際化粧品原料 INCI名称申請支援
