化学物質環境基本情報の中国全土調査、まもなく開始へ
Source: CIRS

2023423日、中国政府購買ネットの公告により、河南省生態環境庁は、「河南省化学物質環境基本情報調査および環境リスクスクリーニング評価」プロジェクトを華北水利水電大学に依頼しました。2023年末までのこのプロジェクトは、主に化学物質の環境基本情報の調査、「河南省優先制御化学物質名録」の作成、そして中国の優先制御新規汚染物質の生産・加工・使用、環境排出量と排出経路、危険特性などの環境リスクスクリーニングの詳細情報をさらに調査し、報告書を作成することになります。

また、上海市固体廃棄物及び化学物質管理技術センターも、30万元の予算で2023年末までの化学物質環境情報調査プロジェクト依頼の入札募集を開始しました。

つまり、新汚染物質対策行動計画に記載されている中国化学物質環境基本情報調査がまもなく本格的に開始されており、化学製造業者と川下使用企業は積極的に対応する必要があります。

20225月、国務院弁公庁が公表された新汚染物質対策行動計画では、化学物質の環境情報調査システムの構築について言及されています。生態環境部は、主要産業で生産・使用される主要化学物質の品種、数量、用途などの情報を含む化学物質に関する基本情報の調査を実施する責任を負っています。環境リスク優先評価リストに含まれる化学物質については、生産、加工使用、環境排出量と経路、危険特性など、さらに詳細な情報調査を実施する予定です。2023年末までに、第1回目の化学物質基本情報調査、及び第1回目の環境リスク優先評価化学物質詳細情報調査を完了する必要があります。

 

CIRSの考え

各省の環境当局の化学物質情報調査の展開方法はまだ不明で、行政区域ごとにフォームに記入して報告するかや、情報化プラットフォームを通じて企業に報告させるかもしれません。化学品生産・使用企業の数が多いため、2023年末までに正確な情報を収集するための調査を完了させることは大きな課題となっています。企業は事前に台帳を作成し、生産・使用する化学物質、特に重点産業の重点化学物質の品種、量、用途を収集・作成することが推奨されます。