背景
韓国のK-REACHは、2015年1月1日から施行して以来2年以上になりましたが、510の登録対象既存化学物質(PEC物質)の登録は期待されるほど進んでいません。
2015年7月1日、韓国環境部MOEにより510の登録対象既存化学物質リストを正式に発布しました。3年間の猶予期間、即ち2018年7月1日までに正式に登録しなければなりません。でなければ、韓国国内にて登録対象既存化学物質の製造量又は輸入量が年間1トンを超えると、違法行為になります。2017年4月1日までに、308の既存化学物質が先導登録者により担当され、ほかの200の物質はまだ何の進展がありません。
PEC物質登録への対応
物質発展の進みにより、下記二つの対応方策をご覧いただけます。
1.PEC物質リストに収納されるものは韓国に輸出し、すでに先導登録者(下記LRと略称)を決めた場合には、その先導登録者をフォローし共同提出を行います。
共同提出の流れはEU REACH規則とほぼ同じような手順で行い、
- K-SIEFにおける役割を確定し、登録希望があるかどうかを判断する。なお、参加程度の違いによりまたActive MemberとPassive Memberと分けられる
- 登録希望を確認する後、希望物質はLRにより発布される物質の同一性SIP(Substance Identification Profile)に整合し、LRにより提出される物質に含まれるかどうかを検査
- LRにより登録済み、LoA(Letter of Access)の販売を通じて、ほかのメンバーの参加に対する合意
2.PEC物質登録リストに収納されるものは韓国に輸出し、先導登録者がまだ決めません。企業は必要に応じて自由に登録することができない受動的な状況に落ち込みます。当該物質は企業にとって戦略的な重要性がある場合には、先導登録者として登録することをご提案させていただきます。そのメリットは下記のよう、
- 当該分野での知名度を高めること
- 登録進みが把握できる主導権
- 市場の動きが明確に把握でき、迅速的に同業者又は相手の動きが理解できること。例えば、登録済みかどうか、又は登録申請数量などの情報
- 提出された試験データに対して、所有権を持ちます。ほかの法規を対応することもでき、潜在企業にデータ引用権の販売を通じて、前期の試験費用を分担させること
- 支払う管理費用に対して、書類作成又は化学品リスク評価レポート(CSR)作成などの費用を含み、LoA方式で潜在登録者により分担させること
先導登録者として、K-REACH登録の流れ
- CICOに参加し、即ちK-SIEFメンバーになる
- LRを担当する希望を表明し、SIEFメンバーによる合意
- LRとして選出された後、SIEFメンバーに同一性調査、登録希望、登録申請数量及び用途についての調査を行う
- 登録申請数量により、現有データを集める。データが足りない場合には、試験室に依頼して試験を実施す
- LRとして、すべての試験データにより書類を作成し、提出
- LoAを計算し、潜在登録者にLoAを販売
- メンバーはLoAを購買する後、LRにより共同提出資料を提供し、メンバーがその資料を参考して個別書類を作成
- 韓国公的部門により、LRから提出される書類で有害性評価を行い、必要に応じて、データを補足
CIRSの成功経験
K-REACHは韓国の法規として、韓国国内のORにより対応する要求がありますので、韓国語が中国企業にとって重大な言葉障害になります。CIRSは、韓国の提携技術側との協力通じて、成功裏に現地化サービスを提供しております。企業にとって、中国語でK-REACH法規に対応することができるようになります。なお、長年の法規対応経験で、CIRSは多くの海外企業を支援し、K-REACH新物質登録、KOSHA新物質登録及びPEC物質登録に対応しております。
CIRSは企業がCMIT/MIT登録番号を得ることをサポート致しました。K-REACH史上初めて提出された共同提出に基づき個別提出書類として、LoAを購買する方式により登録するという流れで成功表示をします。
CIRSは専門的な法規対応経験を持ち、連携側と常に調整し、相互協力及び機能分担を通じて、努力により、企業に対して費用を下げるサービスを提供しております。CIRSの顧客はいくつかの物質の先導登録者として、他のSIEFメンバーにより合意又はサポートされております。欧州連合REACHの先導登録者との積極的なコミュニケーションを通じて、データ共有について基本的に合意し、登録申請時間を大幅に短縮させ、データ作成費用も下げることになります。企業又は潜在登録企業にとって、これはよいお知らせであります。欧州連合側のデータ共有者により提供されるデータ情報でにより、LRプロジェクト全体が2018年7月1日までに登録がされます。
ご提案
K-REACH法規制は改訂され、改訂版がすでにWTOに提出されました。韓国環境側として、改訂版が正式に通過するのは今年の10月になる見込みであります。
その前に、業界において討論され、韓国PEC物質登録の進捗により、2018年7月1日までの猶予期間が延期される可能性があると考えておりますが、韓国政府側即ち韓国環境部により、その登録締切日が変わらないようになっております。
上述のように、韓国へ輸出する企業にとって、重要なPEC物質が含まれる場合には、積極的に当該物質の登録進みをご注意してください。先導登録者がまだ決めない状態には、自発的にその役割を担当られ、K-REACH登録がなされ、市場を占められることをご提案させていただきます。
筆者
楊麗波 高級法規制コンサルタント
杭州瑞旭製品技術有限公司 法規研究開発部 副経理