中国「三新」消毒製品の衛生行政許可の申請方法
Source: CIRS

「三新」消毒製品の背景

ポストコロナ時代を背景に、消毒製品の使用率が大幅に高まり、使用場面が多く、製品の種類も多種多様となり、企業が従来の消毒製品をベースに新製品を開発・研究することもトレンドとなっています。中国「三新」消毒製品衛生行政許可申請について、現在、中国国家衛生・計画生育委員会が提出した「新材料、新プロセス技術と新殺菌原理を利用する消毒剤と消毒器械の判定根拠」(文書番号、未定)を参考に三新消毒製品の判定を行うことができます。国家衛生健康委員会政務サービスプラットフォームが発表した「新消毒製品申告受理規定」及び「申告指南」を参考に申告を試みたが、新消毒製品の申告は非常に難しく、異なる製品の資料に対する具体的な要求、検査項目及び必要な費用及び申告所要時間などに不確実性があります。国家衛生健康委員会の公式サイト(https://zwfw.nhc.gov.cn)で調べると、2014年から現在までに、計25種類の新消毒製品の申請を受理し、その中で2020年にコロナが爆発した後に受理した製品数が最も多く、2020年から現在までに計23種類の新消毒製品の申請を受理し、受理件数の90%以上に達しているが、現在、いずれの「三新」消毒製品も通過されておらず、受理された新規消毒製品の具体的な情報は以下の通りです(表1)。

表1 2014年から現在までの「三新」消毒製品受理情報

受理年

受理製品数

製品名

受理番号

2014

1件

VHPS製HTY−V100型気化過酸化水素発生装置

衛消申字(2014)第0001号

2019

1件

プリインストール式1.5%オランセチン皮膚消毒液

衛消進申字(2019)第0001号

2020

12件

緑克宁含有うがい液

衛消申字(2020)第0001号

緑克宁消毒液

衛消申字(2020)第0002号

緑克宁消毒用ゲル

衛消申字(2020)第0003号

「ワクチン」接種不要の消毒剤

衛消申字(2020)第0004号

呼吸器系疾患予防用「ワクチン」消毒剤

衛消申字(2020)第0007号

がん・腫瘍予防「ワクチン」消毒剤

衛消申字(2020)第0008号

汎用インフルエンザ「ワクチン」消毒剤

衛消申字(2020)第0009号

森林屋®用空気消毒機

衛消申字(2020)第0010号

心尔製消毒液

衛消申字(2020)第0011号

拓米藍®光触媒空気消毒機

衛消申字(2020)第0012号

体可衛™コロナ対抗lgY抗体の毒性抑制スプレー

衛消申字(2020)第0013号

消毒膜

衛消申字(2020)第0014号

2021

8件

LED紫外線消毒車

衛消申字(2021)第0001号

尚豊仙製雷神版光電触媒空気消毒機

衛消申字(2021)第0002号

安保製過酸化水素低温プラズマ滅菌迅速生物指示剤

衛消申字(2021)第0003号

安保製圧力蒸気滅菌迅速生物指示剤

衛消申字(2021)第0004号

心尔製消毒液

衛消申字(2021)第0005号

Caiku製CK-S(K7)型紫外線新エネルギーバス用空気消毒機

衛消申字(2021)第0006号

エヴォモラ(中国語:埃芙莫拉)

衛消申字(2021)第0007号

サンザシ核精消毒液

衛消申字(2021)第0008号

2022

3件

太赫兹殺菌水

衛消申字(2022)第0001号

care−faruvclightTM XY−TD−015型紫外線殺菌装置

衛消申字(2022)第0002号

倍清宁安定化二酸化塩素空気殺菌剤

衛消申字(2022)第0003号

「三新」消毒製品とは?

「三新」消毒製品とは、新材料、新プロセス技術及び新殺菌原理を利用して消毒剤及び消毒機器を生産することを指し、その有効性、安全性、環境適応性等の面で通常製品と同等の性能又はより完備していなければなりません。

新材料は、次の条件を同時に満たす必要があります。

  • 消毒剤原料有効成分リスト(表1)に含まれていない場合、
  • 「中華人民共和国薬典」の消毒防腐類に含まれていない場合、
  • 現行の国家衛生基準、規範に組み入れられていない場合。

新プロセス技術:生産技術パラメーター及び/又はプロセスフローの変化により、消毒剤及び消毒器具の有効性、安全性及び環境適応性が通常製品と同等又は優れた生産加工技術を指します。

新殺菌原理:消毒因子及びその対応する消毒器械リスト、指示物リスト(表2、表3)に含まれていないもので、物理、化学、生物消毒因子又は相互作用による殺菌原理及び指示物を指します。

「三新」消毒製品衛生行政許可申請の一般的な流れ

「新消毒製品受理規定」により、新消毒製品の申告流れは以下のようにまとめられています。

  1. まず衛生監督センターオンライン申告システムにログインしてオンライン申告を行います。
  2. 中国国家衛生・計画生育委員会に書面申請資料とサンプルを提出し、国家衛生計画出産委員会は新消毒製品審査委員会を設立し、新消毒製品の技術審査業務を担当します。
  3. 中国国家衛生・計画生育委員会は、審査委員会の技術審査の結論に基づいて行政審査を行い、認可するか否かの決定を下します。
  4. 中国国家衛生・計画生育委員会が補正意見を提出した場合、申請者は1年以内に「申請資料補正通知書」の要求に基づき補正資料、補充資料を提出しなければならず、期限を過ぎても提出しない場合、自動的に放棄したものと見なします。

CIRSグループ日化事業部が中国消毒製品の衛生安全評価と備案業務に従事してきた経験に基づき、市場でよく見られる消毒製品の種類の多くは手消毒剤、物体表面消毒剤、空気消毒剤、抗菌剤などであり、現在、全国の消毒製品オンライン備案情報サービスプラットフォームにも数万件の消毒製品が備案されており、第一類消毒製品と第二類消毒製品を含みます。これらの既存の消毒製品に加え、人間は経済発展による日増しに破壊される自然環境に适応し、企業はより長期的な発展を求めるために、「三新」消毒製品は必然的に発展トレンドになっています。そのため「三新」消毒製品の法規整備は間近に迫っています。