インドネシアBPOM、34種類の化粧品の流通許可を有害・禁止成分含有により、取消し
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このたび、インドネシア国家食品医薬品監督庁(BPOM)は公告を発表し、34種類の化粧品の流通許可を取り消しました。その理由は、これらの製品に有害成分または禁止成分が含まれており、消費者の健康に重大なリスクを及ぼす可能性があるためです。

CIRSは、関連企業に対して、インドネシアにおける化粧品の禁止・制限成分に関する規制要件を十分に確認し、未承認成分や明確に禁止リストに記載されている成分の使用を厳格に避けるよう呼びかけます。また、原料の供給元確認と製品の品質管理を徹底し、配合内容やラベル表示などが現地の法規制・基準に全面的に適合するよう努める必要があります。

検査結果によると、不適合製品に含有される有害および/または禁止成分には、水銀(Mercury)、レチノイン酸(Retinoic acid)、ハイドロキノン(Hydroquinone)、鉛(Lead)などが含まれます。これらの物質はいずれも消費者の健康に程度の差はあるもののリスクを及ぼす可能性があります。

  • 特に、水銀は皮膚の色素沈着(例:しみ)、アレルギー反応、皮膚刺激を引き起こす可能性があり、場合によっては頭痛、下痢、嘔吐を誘発し、重篤な場合には腎障害を引き起こすことがあります。
  • レチノイン酸は一定の皮膚刺激性があり、乾燥や灼熱感を引き起こす可能性があります。特に妊婦に対しては潜在的な催奇形リスクがあり、胎児の器官発育に影響を与える可能性があります。
  • ハイドロキノンは皮膚の異常な色素沈着、外因性オクロノーシス、角膜や爪の変色を引き起こす可能性があります。
  • 鉛は、人体への蓄積性があることから、神経系、腎臓、造血系など複数の器官やシステムの機能に損害を与える可能性があります。


CIRSグループが自主開発した中国化粧品原料規制データベース(妆合规)による情報検索の結果、水銀およびその化合物(化粧品に使用可能な防腐剤に含まれる水銀化合物は除く)、(CAS番号7439-97-6)、レチノインおよびその塩類(CAS番号302-79-4)、ハイドロキノン(CAS番号123-31-9)、鉛およびその化合物(CAS番号7439-92-1)が、中国化粧品原料の禁止成分リストに掲載されていることが確認されました。

インドネシアの化粧品コンプライアンス要件

インドネシアは、「ASEAN化粧品指令」に基づき、自国の実情に合わせて独自の化粧品関連法規制を定めています。主な法規制としては以下になります:

  • 化粧品生産製造許可(No. 1175/Menkes/Per/VIII/2010)、
  • 化粧品通報要件(No. 1176/Menkes/Per/VIII/2010;BPOM Regulation No. 21/2022)
  • 製品情報ファイル(PIF)ガイドライン(BPOM Regulation No.17/2023)
  • 化粧品技術要件(BPOM Regulation No.30/2020)
  • 有害事象モニタリングに関する規定

インドネシアにおいては、全ての化粧品(輸入品および国内生産品を含む)は、市場で販売を開始する前に、必ず国家食品医薬品監督庁(BPOM)への届出を完了しなければなりません。その他、インドネシアで販売される化粧品は、HALAL(ハラール)認証を取得する必要があります。(本要件は2021年10月17日より施行され、移行期間は5年間です)。

インドネシアにおける化粧品の主なコンプライアンス要件

  • 化粧品は、適正製造規範(GMP)認証を取得した工場で製造されること
  • 化粧品は、BPOMのすべての安全性および品質要件を満たすこと
  • 化粧品にはインドネシア語の表示が必要であること
  • 化粧品にはインドネシア語または英語によるPIF/DIP書類を添付すること

詳細情報:
https://en.antaranews.com/news/370493/bpom-bans-34-cosmetic-products-causing-allergies-cancer

当社のインドネシアにおけるコンプライアンス対応サービス

  • インドネシア現地企業名義による化粧品認可取得代行
  • インドネシアBPOMアカウント登録
  • 配合および包装の審査
  • インドネシア化粧品登録
  • インドネシアPIF/DIP書類作成・整理
  • 製品試験サービス
  • 物流・通関手続きのサポート
  • HALAL(ハラール)認証取得支援