各企業が届出(中国では、「備案」とも呼ぶ)類保健食品の現状をしっかり把握することを目的として、CIRSは2023年全年届出許認可を取得した保健食品をまとめて紹介します。
1.2023年届出許認可を取得した保健食品の総体状況
中国国家市場監督管理総局(SAMR、元CFDA)の公開情報によりますと、2023年12月31日まで、届出許認可を取得した保健食品は総計3,632件あります。中に、国産保健食品は3,596件あり、輸入保健食品は36件あります。
2.届出許認可を取得した保健食品の地域
2.1 国産保健食品
届出許認可を取得した国産保健食品の地域は以下の通りです。中に、山東省は総計987件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。安徽省は総計638件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。広東省は総計328件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第三位となります。
2.2 輸入保健食品
届出許認可を取得した輸入保健食品の国家/地域はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、韓国、中国台湾を含みます。
3. 届出許認可を取得した保健食品の申請企業
3.1 国産保健食品
届出許認可を取得した国産保健食品の申請企業は576社あります。中に、威海百合生物技術股份有限公司は総計127件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。湖北康恩萃薬業有限公司は総計114件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。威海紫光生物科技開発有限公司は総計91件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第三位となります。
3.2 輸入保健食品
届出許認可を取得した輸入保健食品の申請企業は11社あります。中に、米国の「Kang Long Group Corporation」は総計10件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。ニュージーランドの「ALPHA LABORATORIES(NZ)LIMITED」とイギリスの「BRUNEL HEALTHCARE MANUFACTURING LIMITED」それぞれは総計5件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。
4. 届出許認可を取得した保健食品の剤形
現時点、届出申請可能な保健食品の剤型はタブレット錠剤、カプセル剤、内服液、顆粒剤、粉剤、グミキャンデーとなります。
4.1 国産保健食品
2023年届出許認可を取得した国産保健食品の剤形は主にタブレット錠剤となり、総計は1,607件の製品あり、2023年全年許認可を取得した国産届出類保健食品総件数の44.7%を占め、数から見ると第一位となります。
カプセル剤は総計1,314件あり、数から見ると第二位となります。中に、軟カプセルは944件あり、硬カプセルは370件あります。
内服液(3件の滴剤を含む)は総計145件あり、顆粒剤は総計91件あります。
粉剤剤形は総計280件の製品が届出許認可を取得します。
グミキャンデー剤形は総計159件の製品が届出許認可を取得します。
具体的な状況は以下の通りです。
4.3 輸入保健食品
2023年届出許認可を取得した輸入保健食品の剤形は主にタブレット錠剤となり、総計は27件の製品あります。
カプセル剤は総計6件あります。
内服液は2件あります。
粉剤剤形は1件の製品が届出許認可を取得します。
具体的な状況は以下の通りです。
5.届出許認可を取得した保健食品の栄養素
5.1 国産保健食品
2023年届出許認可を取得した国産保健食品の中に、栄養素補助剤は総計2,296件あり、そして、コエンザイムQ10、壊れた壁霊芝胞子粉末、スピルリナ、魚油、メラトニンを単一原料とする機能性保健食品は総計1,300件あります。
栄養素補助剤類製品の中に、単一栄養素を補充する製品は最も多くて、総計967件あります。次いては、多種栄養素を補充する製品は754件あり、二種栄養素を補充する製品は575件あります。
栄養素補助剤類製品の中に、ビタミンCを補充する保健食品は409件あり、カルシウム&ビタミンDを補充する保健食品は234件あり、多種ビタミン&ミネラルを補充する保健食品は451件あります。
※ 件数が5件以下の製品は「その他」に分類される。
一方、2021年6月1日以降、壊れた壁霊芝胞子粉末、コエンザイムQ10、魚油、メラトニン、スピルリナを単一原料とする中国国産の機能性保健食品も届出申請可能となり、2023年全年、それぞれの届出許認可取得件数は412件、394件、230件、224件、40件となります。
5.2 輸入保健食品
2023年届出許認可を取得した輸入保健食品の中に、多種栄養素を補充する製品は9件あり、次いては、ビタミンCを補充する製品は9件あり、多種ミネラルを補充する製品とB群ビタミンを補充する製品それぞれは4件あります。
まとめ
2023年6月14日、「保健食品原料目録」は「DHA」、「大豆分離蛋白」、「乳清蛋白」などの原料を追加収載します。2023年12月31日、「人参」、「西洋参」、「霊芝」も保健食品原料目録に追加収載することに伴い、保健食品原料目録は更に拡大します。上述した原料の中に、DHAは「保健食品原料目録 栄養素補助剤」に追加収載する栄養素であり、その効能は「n-3多価不飽和脂肪酸補充」となり、栄養物質補充の範囲に属しますので、輸入DHA製品も保健食品届出申請できると考えております。また、大豆分離蛋白、乳清蛋白、人参、西洋参、霊芝はコエンザイムQ10などの5種原料と同じ、これらの原料を使用する機能性保健食品の届出申請は国産製品だけに適用し、輸入製品は相変わらず登録申請必要です。2024年、更なる多くの保健食品は市場に進入し、消費者の選択も多くなるはずだと信じております。
CIRSより開発した中国食品、保健食品原料及び法規制ワンストップ検索プラットフォーム「食規査」は、企業の食品原料検索、処方自己確認、法規公告取得などの法規制適合性対応に助力でき、製品処方研究、製品創新開発などの参考になれますよう期待しております。
注:当文章のデータは中国国家市場監督管理総局(SAMR)から由来です。SAMRウェブサイトの公開情報は実際状況に遅れる可能性がありますので、当文章の統計件数は参考までです。実際状況は政府機関の公開情報にてご確認ください。
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