各企業が届出（中国では、「備案」とも呼ぶ）類保健食品の現状をしっかり把握することを目的として、CIRSは2025年上半期（2025年06月30日まで）届出許認可を取得した保健食品をまとめて紹介します。

1．2025年上半期届出許認可を取得した保健食品の総体状況

中国国家市場監督管理総局（SAMR、元CFDA）の公開情報によりますと、2025年上半期に届出許認可を取得した保健食品は総計1,963件あります。中に、国産保健食品は1,949件あり、輸入保健食品は14件あります。

表1　2025年上半期に届出許認可を取得した輸入保健食品

中に、米国、韓国、中国台湾の製品はCIRSより申請代理しました。2025年上半期に届出許認可取得した輸入保健食品総件数の半数以上を占めます。

また、届出許認可を取得した国産保健食品について、地域、企業、剤型、効能成分という四つの方面から分析します。

2．届出許認可を取得した国産保健食品の地域

届出許認可を取得した国産保健食品の地域は以下の通りです。中に、山東省は総計591件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。安徽省は総計255件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。広東省は総計208件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第三位となります。

3. 届出許認可を取得した国産保健食品の申請企業

届出許認可を取得した国産保健食品の申請企業は440社あります。中に、山東健康源生物工程有限公司は総計75件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第一位となります。威海百合生物技術股份有限公司は総計72件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第二位となります。紐斯葆広赛(広東)生物科技股份有限公司は総計34件の保健食品が届出許認可を取得し、数から見ると第三位となります。

4. 届出許認可を取得した国産保健食品の剤形

現時点、届出申請可能な保健食品の剤型はタブレット錠剤、カプセル剤、内服液、顆粒剤、粉剤、グミキャンデーとなります。また、人参、西洋参、霊芝を原料とする製品の届出申請する際に使用可能な剤形の合剤、膏剤、茶剤（袋装茶剤）も含みます。

2025年上半期に届出許認可を取得した国産保健食品の剤形は主にタブレット錠剤となり、総計は646件の製品あり、2025年上半期に許認可を取得した国産届出類保健食品総件数の33.1%を占め、数から見ると第一位となります。

カプセル剤は総計630件あり、数から見ると第二位となります。中に、軟カプセルは395件あり、硬カプセルは235件あります。

内服液（8件の滴剤を含む）は総計220件あり、顆粒剤は総計96件あります。

粉剤剤形は総計312件の製品が届出許認可を取得します。

グミキャンデー剤形は総計26件の製品が届出許認可を取得します。

膏剤剤形は13件の製品が届出許認可を取得します。

茶剤剤形（3件の袋装茶剤を含む）は6件の製品が届出許認可を取得します。

具体的な状況は以下の通りです。

5．届出許認可を取得した国産保健食品の効能成分

2025年上半期に届出許認可を取得した国産保健食品の中に、栄養素補助剤は総計999件あり、そして、コエンザイムQ10などを単一原料とする機能性保健食品は総計950件あります。

栄養素補助剤類製品の中に、多種栄養素を補充する製品は最も多くて、総計405件あります。次いては、単一栄養素を補充する製品は367件あり、二種栄養素を補充する製品は227件あります。

栄養素補助剤類製品の中に、セレンを補充する保健食品は83件あり、カルシウム&ビタミンDを補充する保健食品は81件あり、多種ビタミン＆ミネラルを補充する保健食品は269件あります。

※ 件数が3件以下の製品は「その他」に分類される。

2025年上半期に届出許認可を取得した国産機能性保健食品の中に、コエンザイムQ10を原料とする機能性保健食品は263件あります。次いては、蛋白質（大豆分離蛋白および/または乳清蛋白）、壊れた壁霊芝胞子粉末を単一原料とする機能性保健食品はそれぞれ195件、145件あります。

まとめ

2025年上半期、輸入保健食品では、DHA藻油と発泡錠類の製品は初めて届出許認可を取得しました。国産保健食品では、西洋参、人参、霊芝を原料とする機能性保健食品の数が顕著的に増加し、膏剤と茶剤などの新規剤形の製品も初めて登場しました。2024年10月、中国市場監督管理総局（SAMR）は、キャンデー、チョコレート、ゼリー、飲料などを届出類保健食品の剤型として追加について社会意見募集しました。将来に中国届出類保健食品は更に科学化、多様化になる見込みです。

CIRSより開発した中国食品、保健食品原料及び法規制ワンストップ検索プラットフォーム「食規査」は、企業の食品原料検索、処方適合性自己確認、法規公告取得などの法規制適合性対応に助力でき、製品処方研究、製品創新開発などの参考になれますよう期待しております。

注：当文章のデータは中国国家市場監督管理総局（SAMR）から由来です。SAMRウェブサイトの公開情報は実際状況に遅れる可能性がありますので、当文章の統計件数は参考までです。実際状況は政府機関の公開情報にてご確認ください。