この数年、中国保健食品業界において、登録類製品より届出類製品の認可件数は多いです。登録類保健食品は効能評価方法が欠けるので効能評価試験を執行不能で、新規登録類保健食品の登録申請は事実的に不可となりそうですが、実に、9つの保健機能の効能評価方法はずっと有効(現在でも有効)です。
1. 保健食品業界の大環境:「保健食品検験及び評価技術規範(2003版)」の廃止
「保健食品検験及び評価技術規範(2003版)」(以下は、「規範」と略称)は2003年2月に当時の中国衛生部(現在の中国衛生健康委員会(NHC)の前身)より公布し、同年5月に正式施行します。そして、2018年7月に中国NHCは「規範」を廃止しました。「規範」の廃止に伴い、数多くの新規登録類保健食品の登録申請はやむを得ず一時停止します。あと、中国市場監督管理総局(SAMR)は新版保健食品効能評価方法の修訂を開始し、今までは既に2回の社会意見募集を行いました。現時点まで、新版効能評価方法はまだ正式施行していません。
2. 企業のチャンス:9つの保健機能の効能評価方法は現行有効
2012年、元中国国家食品薬品監督管理総局(CFDA)は「抗酸化効能評価方法など9つの保健効能評価方法の公布に関する通知」(以下は、「通知」と略称)を公布し、抗酸化など9つの保健機能の効能評価方法を修訂しました。2003年の「規範」は廃止されたですが、2012年の「通知」は廃止されていません。しかも、2022年8月、中国SAMRは再び「通知」を公布しました。従いまして、この9つの保健機能の新規製品の登録申請は正常的に実行可能です。
新版効能評価方法はまだ正式施行していない現時点、この9つの保健機能の保健食品を開発して登録申請することは、保健食品企業新品発売の唯一可能性だと考えております。
9つの保健機能およびそれぞれ必要な効能評価試験は以下の通りです。
表 9つの保健機能の効能評価試験要求
NO. | 保健機能 | 必要な効能評価試験 |
1 | 抗酸化 | 動物試験+ヒト試食試験 |
2 | 胃粘膜損傷への補助保護機能 | 動物試験+ヒト試食試験 |
3 | 血糖低下 | 動物試験+ヒト試食試験 |
4 | 視覚疲労緩和 | ヒト試食試験 |
5 | 鉄欠乏性貧血改善 | 動物試験+ヒト試食試験 |
6 | 血脂低下 | 動物試験+ヒト試食試験 |
7 | 鉛排出促進 | 動物試験+ヒト試食試験 |
8 | ダイエット | 動物試験+ヒト試食試験 |
9 | 喉清涼 | 動物試験+ヒト試食試験 |
3. 早期準備:登録類保健食品の試験要求および保健食品新効能の申請
現時点、新版効能評価方法はまだ正式施行していませんので、上記現行有効9つの保健機能の保健食品を開発することは一つの方法です。その同時、企業は最新版の社会意見募集稿に基づき、24つの保健機能の試験要求を事前に把握し、他の必要的な試験を先行として執行することも良い方法だと考えております。企業にとって、これは速やかな市場参入・占有にかなり有利です。
一方、科学研究実力有りの企業は保健食品新効能に取り組み、限定される24つの保健機能以外の保健食品新効能への研究開発をチャレンジすることも良い道です。