「使用範囲拡大」の新食品原料(新資源食品)
Source: CIRS

中国栄養健康産業の発展および審査認可の規範化に伴い、数多くの新食品原料は安全性評価を通過して認可され、広く利用されました。まだ認可されていない物質以外、既に認可されたが使用範囲に制限ある新食品原料の「使用範囲を拡大」したい場合、相変わらず登録申請を提出し、安全性評価を通過しなければなりません。

企業が関連情報を把握できますように、CIRSは2008年以降に「使用範囲拡大」の新食品原料をまとめて紹介します。

1. 公告形式で「使用範囲拡大」の新食品原料

  • ヒアルロン酸ナトリウム

元の公告内容(2008年)

新しい公告内容(2021年)

名称

ヒアルロン酸ナトリウム

ヒアルロン酸ナトリウム

英語名称

Sodium Hyaluronate

Sodium Hyaluronate

基本情報

由来:ストレプトコッカス・ズーエピデミクス亜種(Streptococus equi subsp.zooepidemicus)

構造式:

http://jp.cirs-group.com/Uploads/image/20210112/1610436777_14760.png

化学式:(C14H20NNaO11)n, n:200-10000

分子量:8.02×104 — 4.01×106

由来:ストレプトコッカス・ズーエピデミクス亜種(Streptococus equi subsp.zooepidemicus)

構造式:

http://jp.cirs-group.com/Uploads/image/20210112/1610436777_14760.png

化学式:(C14H20NNaO11)n, n:200-10000

分子量:8.02×104 — 4.01×106

製造工程

ブドウ糖、酵母パウダー、ペプトンを培養基として、ストレプトコッカス・ズーエピデミクス亜種を利用して発酵で製造される。

ブドウ糖、酵母パウダー、ペプトンを培養基として、ストレプトコッカス・ズーエピデミクス亜種を利用して発酵で製造される。

使用範囲

保健食品原料

1) 乳及び乳製品(0.2g/kg)

2) 飲料類(液体飲料≤50 mL包装,2.0 g/kg,51–500 mL包装,0.20g/kg,固体飲料は希釈倍数に基づいて換算)

3) 酒類(1.0g/kg)

4) カカオ製品、チョコレート及びチョコレート製品(カカオ代替品とチョコレート代替品も含む)及びキャンデー(3.0 g/kg)

5) 冷凍飲料(2.0 g/kg)

摂取推奨量

≤200 mg/日

≤200 mg/日

品質要求

性状:白色顆粒或は粉末

ヒアルロン酸ナトリウム含有量:≥87.0%

水分(g/100g):≤10.0%

pH:6.0-8.0

灰分(g/100g):≤13.0%

性状:白色顆粒或は粉末

ヒアルロン酸ナトリウム含有量(g/100g):≥87.0

水分(g/100g):≤10.0%

pH:6.0-8.0

灰分(g/100g):≤13.0%

説明

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1) 乳幼児、妊婦及び授乳婦を適用除外者とし、ラベル及び説明書に適用除外者及び推奨摂取量(≤200 mg/日)を記載しなければならない。

3. 食品安全指標は以下の規定に合致しなければならない:

鉛(Pb): ≤0.5 mg/kg

ヒ素(As): ≤0.3 mg/kg

公告期日

2008.05.30(2008年第12号

2021.01.07(2020年第9号

  • β-ヒドロキシ-β-酪酸メチルカルシウム

元の公告内容(2011年)

新しい公告内容(2017年)

名称

β-ヒドロキシ-β-酪酸メチルカルシウム

β-ヒドロキシ-β-酪酸メチルカルシウム

英語名称

Calcium β-hydroxy -β-methyl butyrate(CaHMB)

Calcium β-hydroxy -β-methyl butyrate(CaHMB)

基本情報

構造式:

https://www.cirs-group.com/Uploads/image/20220630/1656555497_67577.png

化学式:C10H18O6Ca•H2O

分子量:292

構造式:

https://www.cirs-group.com/Uploads/image/20220630/1656555497_67577.png

化学式:C10H18O6Ca•H2O

分子量:292

製造工程

次亜塩素酸ナトリウム、ジアセトンアルコール、塩酸、酢酸エチル、アルコール、水酸化カルシウムを主要原料として、酸化合成、酸性化、抽出、中和反応、遠心分離、乾燥などの工程で製造される。

次亜塩素酸ナトリウム、ジアセトンアルコール、塩酸、酢酸エチル、アルコール、水酸化カルシウムを主要原料として、酸化合成、酸性化、抽出、中和反応、遠心分離、乾燥などの工程で製造される。

摂取量

≤3 g/日

≤3 g/日

使用範囲

運動栄養食品、特殊医学用途調整食品

飲料、乳及び乳製品、カカオ製品、チョコレート及びチョコレート製品、キャンデー、ベーカリー製品、運動栄養食品、特殊医学用途調整食品

品質規格

性状:白色粉末

β-ヒドロキシ-β-酪酸メチル:77-82%

カルシウム:12-16%

水分:5-7.5%

性状:白色粉末

β-ヒドロキシ-β-酪酸メチル(g/100g):77-82

カルシウム(g/100g):12-16

水分(g/100g):5-7.5

説明

妊婦、授乳婦、乳幼児及び児童を適用除外者とし、ラベル及び説明書に適用除外者及び摂取制限量を記載しなければならない。

1) 乳幼児、児童、妊婦及び授乳婦を適用除外者とし、ラベル及び説明書に適用除外者及び摂取制限量を記載しなければならない。

2) 衛生安全指標は中国相関標準に合致しなければならない。

公告期日

2011.01.21(2011年第1号

2017.06.08(2017年第7号

上述物質以外、植物スタノールエステル、サナギタケ、ショ糖ポリエステルという3件の新食品原料も公告形式で内容更新されました。原料由来、摂取量、品質規格要求、製造工程などの方面に変更、調整する以外、新しい公告はその使用範囲に対して制限していない(つまり、使用範囲に制限無し)です。

元の公告に比べて、この3件の新食品原料の変更内容は主に以下の通りです。

  1. 植物スタノールエステル:トール油を植物スタノールエステルの原料として追加し、また、その使用範囲(食品カテゴリー)に対して制限していません。
  2. サナギタケ:サナギタケの摂取量、品質指標要求、使用範囲を調整し、「制限無し」に調整します。
  3. ショ糖ポリエステル:その摂取量を「≤10.6 g/日」に調整し、また、その使用範囲(食品カテゴリー)に対して制限していません。

2. 審査終止形式で「使用範囲拡大」の新食品原料

  • 狭基線紋香茶菜

元の公告内容(2013年)

審査終止(2021年)

名称

狭基線紋香茶菜

製品名称

渓黄草(「狭基線紋香茶菜」に名変えされた)

ラテン名称

Isodon lophanthoides(Buchanan-Hamilton ex D.Don)H.Hara var. gerardianus(Bentham)H.Hara

基本情報

由来:人工植えの狭基線紋香茶菜

種属:シソ科、ヤマハッカ属

審査意見

本製品の名称は「狭基線紋香茶菜」となり、既に新食品原料として認可され、茶飲料に使用できる。この度、代用茶に拡大することを申請する。提供の食用歴史資料及び安全評価資料に基づき、代用茶に拡大することと同意し、審査終止と提案する。食品安全指標は以下の通りに執行する:

鉛(Pb):≤2 mg/kg

ヒ素(As):≤0.5 mg/kg

BHC:≤0.02 mg/kg

DDT:≤0.02 mg/kg

摂取推奨量

≤8 g/日

説明

1) 使用範囲:茶飲料類

2) 乳幼児、少年児童及び妊婦を適用除外者とし、ラベル及び説明書に適用除外者及び摂取制限量を記載しなければならない。

3) 衛生安全指標は中国相関標準に合致しなければならない。

公告期日

2013.11.26(2013年第10号

リンク

2021年に審査終止目録に収載

  • 赶黄草

元の公告内容(2020年)

審査終止(2022年)

名称

赶黄草

製品名称

瀘州古藺赶黄草(「赶黄草」に名変えされた)

ラテン名称

Penthorum chinensePursh.

基本情報

種属:ユキノシタ科、タコノアシ属

食用部位:茎、葉

審査意見

国家衛生健康委員会2020年第4号公告に基づき、赶黄草は新食品原料として認可され、食用方式は「沖泡」となり、今回は飲料製品に拡大と申請する。提供の安全性評価資料に基づき、使用範囲を飲料に拡大と同意し、審査終止と提案する。赶黄草原料は、食用方式以外、他の指標は2020年第4号公告に従って執行する。

製造工程

人工植えの赶黄草の茎と葉を選別、洗浄、淋潤、切製、乾燥などの工程で製造される。

摂取推奨量

≤8 g/日

説明

1) 乳幼児、少年児童、妊婦及び授乳婦を適用除外者とし、ラベル及び説明書に適用除外者を記載しなければならない。

2) 食用方式:沖泡

3) 衛生安全指標は中国現行食品安全国家標準中の「茶葉」の規定に従って執行。

公告期日

2020.06.02(2020年第4号

リンク

2022年に審査終止目録に収載

まとめ

時代と科学の発展に伴い、何れの新食品原料の研究成果も積み重ねる一方で、物質の安全性、有効性、摂取量、応用範囲などは更新、変化する可能性があります。元の公告の要求内容に合致しない物質、または使用範囲を拡大したい物質は、資料を提出して再び申請する必要です。中国当局の安全性評価を通過した後、使用可能になります。そして、中国当局の結果は、新しい公告の形式で公布する可能性があり、審査終止目録に収載との形式で管理する可能性もあります。

注:中国国家行政機構改革で各政府機関のウェサイブドはデータ移行中のため、データ統計する時は漏れる可能性があります。当文章の統計件数は参考までです。詳細は政府機関のウェブサイド情報をご確認ください。