中国国務院 全国で「証照分離」改革を推進
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2018年10月10日、中国国務院は「『証照分離』改革の全国展開に関する通知」を公布した。同通知によりますと、2018年11月10日から、工商部門から営業許可証の取得及び行政部門から関連経営承認の取得という承認手続を分離させ、不要な審査や認可手続を削減する「証照分離」改革を全国へ拡大し、第1組の106項目を対象として、審査の廃止、審査から届出への移行、告知承諾制度の実施、市場参入サービスの最適化という4つの分類で「証照分離」改革の全国展開を推進する。

背景

2015年12月29日、国務院は「上海市における『証照分離』改革試行全体案を展開することに関する回答意見」を公布し、上海市浦東新区において「証照分離」改革試行の拡大を実施し、試行期間が回答日から2018年12月31日までとすることを承認した。国務院及び上海市政府は、企業の経営活動と密接に関連し、審査の頻度が高い116項目の行政許可事項を選び、先に改革施行を展開するとした。以下の5つの分類で改革試行を推進している。1)審査の廃止。2)審査から届出への移行。3)審査の簡素化、告知承諾制度の実施。4)審査の透明性及び予測可能性の向上。5)公共安全に関わる特定活動の市場参入管理の強化。中に、初回輸入非特殊用途化粧品の行政許可を「審査」から「届出」に改正した。

2016年5月24日、国務院は「2016年簡政放権、放管結合、優化服務改革の推進業務要点に関する通知」を公布し、行政許可改革の更なる深化を推進した。同通知によりますと、国務院各部門および地方の行政審査事項を50項目以上取消し、国務院各部門の仲介サービスに関する行政審査事項を取消し、一部の生産許可証や経営許可証を削減する。全ての行政審査事項の法定処理期限を厳守しなければならない。2017年9月28日、国務院は「更なる範囲で『証照分離』改革試行業務を推進することに関する意見」を公布した。

上海浦東で試行している「証照分離」改革政策が天津、遼寧、浙江、福建、河南、湖北、広東、重慶、四川、陝西の10ヵ所の自由貿易試験区に拡大して実施される。2018年3月14日、国家食品薬品監督管理総局は「更なる範囲で輸入非特殊用途化粧品届出管理を試行することに関する公告」を公布した。試行期間が2018年3月12日から2018年12月31日までとする。

主な内容

一、改革方式の明確

  • 審査の廃止 営業許可証を取得した企業が直接関連経営活動を展開することを許可する。
  • 審査から届出への移行 企業は関連部門に資料を提出した後、関連経営活動の展開が可能となる。関連部門は届出資料に対して審査を行わない。
  • 審査の簡素化、告知承諾制度の実施 暫定的に審査制度を取り消しできないが、事中・事後の監督管理により審査条件に合致しない行為を正すことができる行政許可事項に対して、告知承諾制度を実施する。
  • 管理措置の改善、市場参入サービスの最適化 国家安全、公共安全、金融安全、生態安全及び公衆健康などの重大公共利益に関する行政審査事項に対して、審査制度を保留し、市場参入サービスの最適化を行う。

二、「証照分離」と「多証合一」改革の推進

「証照分離」改革により営業許可証を取得した企業は直接関連する経営活動を展開することができ、市場参入規制が大幅緩和される。「多証合一」改革より、営業許可証に記載された情報と事項が更に整合し、企業が整合された営業許可証で経営活動が展開できる。情報収集、記載公示、管理届出などの事項が営業許可証に統一し、企業は「一照一码」で経営活動の展開可能を実現する。

三、事中・事後の監督管理の強化

審査、主管、監督管理の統一を原則として、主管部門は監督管理の責任を負わなければならない。「双無作為、一公開」式監督管理を全面的に実施し、部門間の「双無作為」抜打ち検査業務の展開を推進し、「ブラックリスト」を作成し、法に従って信用を失った企業の市場参入を制限する。新技術、新産業、新モデル、新製品、新業態に対して「包容審慎」という監督管理規制を取る。企業は市場秩序の第一責任者としての意識を強化させ、完備の信用修復システムを作り、専門サービス機構の社会監督管理機能を発揮し、社会の力を導いて共に市場秩序の監督管理を参与する。

四、情報収集と共有の推進

企業の基本情報、関連信用情報、違法情報の収集、共有及び業務協同を実現する。全国統一標準の企業法人に関する基本情報のデータベースを作成する。行政審査部門、業種主管部門は「信用中国」サイト、国家企業信用情報公示システムを利用して、届出事項と後置審査情報を相応する企業に連結して公示する。

国は3年の間に、上海市浦東新区から全国まで「証照分離」の改革試行を拡大して推進している。これから、地方の所管部門に初回輸入非特殊用途化粧品の届出を提出することが可能で、事後監督管理の重点強化を実施する。新規の管理方向及び制度によって、快速消費品品種の新規ブランドが速やかに市場に参入できるが、ブランドの戦いは激しくなる。

第1組全国における「証照分離」改革試行を行う106項目 英語版はこちら

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