2024年9月26日、中国国家食品安全リスク評価センター(CFSA)は技術審査を通過した11件の新規食品添加物を公布し、社会意見募集を開始しました。中に、
- 新規食品工業用酵素製剤は3件:グルタミントランスアミナーゼ、ホスホジエステラーゼI、リパーゼ
- 新規食品用香料は2件:トランス-アネトール(合成法)、ヒドロキシシトロネラール
- 新規食品栄養強化剤は3件:3'-フコシルラクトース(3’-FL)、β-アラニン、フラクトオリゴ糖
- 使用範囲、使用量拡大の食品添加物は2件:スクラロース、アセチルスルホン酸カリウム
- 使用範囲、使用量拡大の食品栄養強化剤は1件:2'-フコシルラクトース(2’-FL)
今回の意見募集締切日は2024年10月26日です。
新規食品工業用酵素製剤(3件)
NO. | 酵素製剤 | 由来 | ドナー |
1 | グルタミントランスアミナーゼ Glutamine transaminase | Bacillus licheniformis | Streptomyces mobaraensis |
2 | ホスホジエステラーゼI Phosphodiesterase I | Leptographium procerum | ― |
3 | リパーゼ Lipase | Komagataella phaffi | Streptomyces sp. |
- 食品工業用酵素製剤の品質規格要求は「GB 1886.174 食品安全国家標準 食品添加剤 食品工業用酵素製剤」に合致しなければならない。
新規食品用香料(2件)
- トランス-アネトール(合成法)
名称:トランス-アネトール(合成法)
英語名称:trans-Anethole
機能:食品用香料
使用量、使用範囲
食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量 |
― | 食品用エッセンスに調製されて各類食品に使用 (GB 2760-2014 表B.1の食品類別は除く) | 製造必要に応じて適量使用 |
品質規格要求:本品質規格要求は、プロピオン酸と無水酢酸を原材料として化学反応により製造される食品添加物トランス-アネトールに適用します。
- ヒドロキシシトロネラール
名称:ヒドロキシシトロネラール
英語名称:Hydroxycitronellal
機能:食品用香料
使用量、使用範囲
食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量 |
― | 食品用エッセンスに調製されて各類食品に使用 (GB 2760-2014 表B.1の食品類別は除く) | 製造必要に応じて適量使用 |
品質規格要求:本品質規格要求は、シトロネロールを原材料として化学反応により製造される食品添加物ヒドロキシシトロネラールに適用します。その他の内容は、「GB 1886.117 食品安全国家標準 食品添加剤 ヒドロキシシトロネラール」に従って執行します。
新規食品栄養強化剤(3件)
- 3'-フコシルラクトース
名称:3'-フコシルラクトース(3’-FL)
英語名称:3’-fucosyllactose, 3’-FL
機能:食品栄養強化剤
使用量、使用範囲
食品分類番号 | 食品名称 | 使用量 | 説明 |
01.03.02 | 調製粉ミルク (児童用粉ミルクに限り) | 0.25-0.9 g/L (純品で計算。即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) | 2'-フコシルラクトース、ラクト-N-ネオテトラオース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 |
13.01.01 | 乳児調製食品 | ||
13.01.02 | 後期乳児及び幼児調製食品 | ||
13.01.03 | 特殊医学用途乳児調整食品 |
品質規格要求:本品質規格要求は、乳糖などを原材料として、発酵、純化、乾燥などの工程で製造される栄養強化剤3'-フコシルラクトースに適用します。3'-フコシルラクトースの製造菌は安全性評価に合格し、しかも、付録Cの要求に合致しなければならない。
- 3'-フコシルラクトースの製造菌情報
食品添加物 | 由来 | ドナー |
3'-フコシルラクトース 3’-fucosyllactose | Escherichia coli BL21(DE3) | (Bacteroidesfragilis)a |
aは、「α-1,3-fucosyltransferase」のドナー
- β-アラニン
名称:β-アラニン
英語名称:β-Alanine
機能:食品栄養強化剤
使用量、使用範囲
食品分類番号 | 食品名称 | 使用量 |
13.05 | 13.01~13.04を除く他の特殊膳食食品 (運動栄養食品に限り) | 毎日2-4 g |
品質規格要求:本品質規格要求は、ブドウ糖、酵母粉などを原材料として、或はブドウ糖、アンモニア水、硫酸マグネシウム、アクリル酸を原材料として、発酵法で製造される栄養強化剤β-アラニンに適用します。β-アラニンの製造菌は安全性評価に合格し、しかも、付録Cの要求に合致しなければならない。
- β-アラニンの製造菌情報
食品添加物 | 由来 | ドナー |
β-アラニン β-Alanine | Escherichia coli K12 MG1655 | (Corynebacterium glutamicum)a と (Bacillussubtilis)a |
Escherichia coli K12 MG1655 | (Bacillussubtilis)b |
aは、「aspartate decarboxylase」のドナー
bは、「L- aspartate α- carboxylase」のドナー
- フラクトオリゴ糖
名称:フラクトオリゴ糖
英語名称:Fructooligosaccharide
機能:食品栄養強化剤
使用量、使用範囲:「GB 14880 食品安全国家標準 食品栄養強化剤使用標準」に定める「フラクトオリゴ糖」の規定に従って執行します。
品質規格要求:本品質規格要求は、ショ糖を原材料として、Aspergillus japonicus由来のβ-フルクトシルトランスフェラーゼで作用、純化、乾燥などの工程で製造される3炭糖~6炭糖の混合物に適用します。その他の内容は、「GB 1903.40 食品安全国家標準 食品栄養強化剤 フラクトオリゴ糖」に従って執行します。
使用範囲、使用量拡大の食品添加物(2件)
NO. | 名称 | 食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量(g/kg) | 説明 |
1 | スクラロース | 04.01.02.08 | 飴菓子 | 2.8 | / |
2 | アセチルスルホン酸カリウム | 14.08 | 風味飲料 | 0.5 | 即食状態で計算。相応固体飲料は希釈倍数に基づいて使用量を換算 |
使用範囲、使用量拡大の食品栄養強化剤(1件)
名称 | 食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量(g/kg) | 説明 |
2'-フコシルラクトース | 13.02.01 | 乳幼児谷類補助食品 | 0.7-2.4 g/L (純品で計算。即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) | ラクト-N-ネオテトラオース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 |
13.02.02 | 乳幼児缶装補助食品 |
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