EU SCCS、化粧品におけるヘリオトロピンの使用に関する初期的意見を公開
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2026年4月15日、欧州消費者安全科学委員会(SCCS)は、化粧品に使用されるヘリオトロピン(Heliotropin、CAS番号:120-57-0、EC番号:204-409-7)に関する初期的意見(SCCS/1688/26)を公開しました。本案に対する意見募集の締め切りは、2026年6月15日となっています。

評価の背景

2024年9月、欧州化学品庁(ECHA)のリスク評価委員会(RAC)は、ヘリオトロピンを「生殖毒性カテゴリー1B」に分類することを推奨する意見を公開しました。欧州化粧品規則 (EC) No 1223/2009 第15条第2項に基づき、CMR(発がん性、変異原性、生殖毒性)のカテゴリー1Aまたは1Bに分類された物質は、原則として化粧品への使用が禁止されます。
※ただし、以下の全ての条件を満たす場合に限り、継続使用が認められる場合があります:
1)欧州(EC)No 178/2002の規定に基づく食品安全関連の要件に適合していること。

2)代替物質分析により、適切な代替物質が存在しないことが証明されていること。

3)曝露量が既知である特定の用途の製品に使用されること。
4)SCCSによる評価で、化粧品としての使用が安全であると認められること(特に全体的な曝露量や敏感な層への影響を考慮すること)。

2025年6月、欧州委員会はSCCSに対し、本成分の安全評価を依頼していました。

評価の結論

既存のデータおよび「生殖毒性カテゴリー1B」への分類の可能性に関する懸念を考慮し、SCCSは、ヘリオトロピンを成人用の高級香水において、濃度1.8%以下で使用する場合に限り安全であると結論付けました。

ヘリオトロピンの解説

ヘリオトロピン(Heliotropin)は芳香化合物であり、そのフローラルな香りから香水、ローション、クリーム、シャンプーなどの化粧品に香料成分として広く使用されています。また、香りを長持ちさせる保留剤としての機能や、他の成分の刺激臭を和らげ、製品全体の魅力を高める役割も果たします。本物質は一部の精油中に天然に存在しますが、現在は主に合成によって生産されています。

CIRSグループが自主開発した「世界化粧品原料規制データベース(Global CosIng)」の検索情報によると、ヘリオトロピン(Heliotropin, CAS番号:120-57-0)の化粧品における使用目的は香料、スキンコンディショニング剤であり、現在は中国の「既使用化粧品原料名称目録(IECIC)」の第02922号にも収録されています。

詳細情報は、Global CosIngにてご確認いただけます:

https://globalcosing.chemradar.com/

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詳細情報:
https://health.ec.europa.eu/document/download/31f6b435-96ef-497a-998e-b0e009cde6a6_en?filename=sccs_o_310.pdf