中国における保健食品の届出現状をより深くご理解いただくため、CIRSは2025年通年に公表された届出製品を網羅的に集計し、多角的な視点から分析を行います。
1. 保健食品の届出状況
中国国家市場監督管理総局(SAMR)の特殊食品情報クエリプラットフォームの公開データによると、2025年12月31日までに計3,717件の保健食品が届出許認可を取得しました。そのうち、国産保健食品は3,691件、輸入保健食品は26件となります(輸入製品の詳細は表1を参照)。
表1. 輸入保健食品の届出情報
No. | 製品名称 | 届出者 | 届出番号 | 国/地域 |
1 | NOVAFUN® DHA | 米国威廉斯制药有限公司 | 食健备J202500000001 | 米国 |
2 | 澳新维特®亜鉛・ビタミンCタブレット | 澳新维特制药有限公司 | 食健备J202500000002 | 豪州 |
3 | 澳新维特®カルシウム・ビタミンDタブレット | 澳新维特制药有限公司 | 食健备J202500000003 | 豪州 |
4 | 澳新维特®ビタミンB群タブレット | 澳新维特制药有限公司 | 食健备J202500000004 | 豪州 |
5 | 澳新维特®カルシウム・ビタミンD・ビタミンKタブレット | 澳新维特制药有限公司 | 食健备J202500000005 | 豪州 |
6 | 爱司盟牌ビタミンDソフトカプセル | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000006 | 米国 |
7 | 爱司盟牌ビタミンB群タブレット | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000007 | 米国 |
8 | 爱司盟牌マルチビタミン&ミネラルタブレット | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000008 | 米国 |
9 | 爱司盟牌鉄・ビタミンCタブレット | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000009 | 米国 |
10 | 爱司盟牌カルシウム・ビタミンDタブレット | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000010 | 米国 |
11 | 爱司盟牌ビタミンCチュアブル錠 | 爱司盟天然健康食品制造公司 | 食健备J202500000011 | 米国 |
12 | 伊丹纳牌亜鉛・ビタミンCタブレット | 维塔利斯医药有限公司 | 食健备J202500000012 | ノルウェー |
13 | 保立明嘉®亜鉛・セレン・ビタミンC発泡錠 | 明嘉生物科技股份有限公司 | 食健备J202500000013 | 台湾 |
14 | 纽乐怡®マルチミネラル・ビタミンDタブレット | 科丝美诗纽芝丽株式会社 | 食健备J202500000014 | 韓国 |
15 | 纽乐怡®ビタミンCタブレット | 科丝美诗纽芝丽株式会社 | 食健备J202500000015 | 韓国 |
16 | 纽乐怡®マルチビタミンタブレット | 科丝美诗纽芝丽株式会社 | 食健备J202500000016 | 韓国 |
17 | 奧适宝牌マルチビタミン&ミネラルパウダー(オレンジ味) | 奥瑟穆制药销售有限公司 | 食健备J202500000017 | ドイツ |
18 | 澳健莱®ビタミンDソフトカプセル | 豪州天然制药有限公司 | 食健备J202500000018 | 豪州 |
19 | Jourthon®カルシウム内服液 | 卓纯营养品公司 | 食健备J202500000019 | カナダ |
20 | 优利叶®葉酸タブレット | 万健药业有限公司 | 食健备J202500000020 | ドイツ |
21 | 迈积®ビタミンD3タブレット | 万健药业有限公司 | 食健备J202500000021 | ドイツ |
22 | Jourthon®鉄分内服液 | 卓纯营养品公司 | 食健备J202500000022 | 加拿大 |
23 | 芳珂健康科学丽牌マルチビタミン&ミネラル | 芳珂株式会社 | 食健备J202500000023 | 日本 |
24 | 芳珂健康科学健牌マルチビタミン&ミネラル | 芳珂株式会社 | 食健备J202500000024 | 日本 |
25 | 芳珂健康科学硕牌マルチビタミン&ミネラル | 芳珂株式会社 | 食健备J202500000025 | 日本 |
26 | 芳珂健康科学壮牌マルチビタミン&ミネラル | 芳珂株式会社 | 食健备J202500000026 | 日本 |
2. 地域別の届出状況(中国国産品)
国産保健食品の届出数は地域(省・直轄市・自治区)によって大きく異なります。山東省が1,096件で首位となり、次いで安徽省が528件、広東省が356件でそれぞれ2位、3位となります。

3. 剤型別の届出状況
現在、中国の届出制において認められている剤型は、タブレット(錠剤)、カプセル、内服液、顆粒剤、粉末剤、グミです。また、御種人参、西洋参、霊芝を原料とする場合は、混合液(合剤)、ペースト(膏剤)、茶剤も認められています。
2025年の国産届出製品では「カプセル」が最も多く、1,293件(全体の35%)に達します。タブレットは1,181件で、そのうち一般的な内服錠が762件、チュアブル錠が375件となります。その他、内服液(ドロップ剤含む)が391件、粉末剤が554件、グミが63件となります。新剤型ではペースト剤26件、茶剤17件、合剤9件となります。

4. 成分・機能別の届出状況
2025年の国産届出製品のうち、ビタミン・ミネラル等の「栄養素補充剤」は1,873件、破壁霊芝胞子粉などを原料とする「機能性保健食品」は1,818件となり、ほぼ半々の割合(50.7%対49.3%)となります。

栄養素補充剤では、主要な製品群は、マルチビタミン&ミネラル補充(497件)、セレン補充(155件)、カルシウム・ビタミンD補充(143件)です。


※ 件数が5件以下の製品は「その他」に分類される。

原料別では「コエンザイムQ10」が473件で最多。次いでプロテイン(大豆分離蛋白および/またはホエイプロテイン)が336件、破壁霊芝胞子粉(霊芝胞子の細胞壁破壊粉末)が301件となりました。

CIRSの考え
近年、保健食品の届出製品における原料と剤型は着実に多様化しています。2025年には、DHA藻油を原料とする輸入保健食品が初めて届出認可されました。また、国産品では西洋参、御種人参、霊芝を原料とする機能性製品が顕著に増加し、それに伴いペースト剤、茶剤、合剤といった伝統的な食形態に近い新剤型も登場しています。
2024年10月、国家市場監督管理総局(SAMR)は届出剤型のさらなる拡充(キャンディ、チョコレート、ゼリー、飲料など若年層に人気の形態の追加)について意見公募を行いました。さらに2025年12月31日には、コエンザイムQ10およびメラトニン製品の剤型と添加可能な補助材料リストが拡大されました。原料と剤型の多様化は、消費者のニーズと企業の開発意欲をより高い次元で合致させるものです。政策の標準化と市場ニーズに後押しされ、今後の届出製品はより科学的かつ多角的な発展を遂げると確信しています。
※注:
1. データ出典:特殊食品情報クエリプラットフォームおよび最新の登録証発行公告
2. プラットフォームのデータ反映にはタイムラグが生じる場合があるため、本資料は参考としてご利用ください。実際の状況は当局の公式発表に準じます。
