2024年上半期、中国国家衛生健康委員会(NHC)は「三新食品」の形式で1件の公告(2024年第2号)を公布し、新食品原料、新規食品添加物、新規食品接触物質を含む総計23件の新規物質を正式認可しました。中に、新規食品添加物(使用範囲拡大の申請を含む)は総計12件あります。
CIRSは2024年上半期中国新規食品添加物の受理状況および審査認可状況を紹介します。
1. 2024年上半期中国新規食品添加物の総体状況(登録申請受理、社会意見募集、正式認可)
2024年上半期、中国NHCは総計56件の新規食品添加物登録申請(使用範囲拡大の申請も含む)を受理し、新規品種の申請か使用範囲拡大の申請か区別できません。また、総計20件の新規食品添加物は中国国家食品安全リスク評価センター(CFSA)の技術審査を通過し、社会意見募集しました。あと、中国NHCは総計12件の新規食品添加物登録申請(使用範囲拡大の申請も含む)を正式認可しました。
2. 2024年上半期登録申請受理した新規食品添加物(56件)
2024年上半期、中国NHCは総計56件の新規食品添加物登録申請(使用範囲拡大の申請も含む)を受理しました。全ての受理番号は「卫食添新申字」の形式で開示しますので、中国国産か輸入製品か区別できません。
NO. | 受理時間 | 受理番号 | 名称 |
1 | 2024.01.05 | 卫食添新申字(2024)第0001号 | マリーゴールド黄色素 |
2 | 2024.01.11 | 卫食添新申字(2024)第0002号 | 2'-フコシルラクトース |
3 | 2024.01.12 | 卫食添新申字(2024)第0003号 | ラクト-N-テトラオース |
4 | 2024.01.16 | 卫食添新申字(2024)第0004号 | L-アラニン |
5 | 2024.01.16 | 卫食添新申字(2024)第0005号 | 2'-フコシルラクトース |
6 | 2024.01.16 | 卫食添新申字(2024)第0006号 | サンザンガム |
7 | 2024.01.17 | 卫食添新申字(2024)第0007号 | リパーゼ |
8 | 2024.01.18 | 卫食添新申字(2024)第0008号 | セレン富む酵母 |
9 | 2024.01.18 | 卫食添新申字(2024)第0009号 | 2'-フコシルラクトース |
10 | 2024.01.18 | 卫食添新申字(2024)第0010号 | キトサン |
11 | 2024.01.22 | 卫食添新申字(2024)第0011号 | アネトール |
12 | 2024.01.22 | 卫食添新申字(2024)第0012号 | シトラール |
13 | 2024.01.22 | 卫食添新申字(2024)第0013号 | ヒドロキシシトロネラール |
14 | 2024.01.23 | 卫食添新申字(2024)第0014号 | 3'-シアリルラクトースナトリウム塩 |
15 | 2024.01.24 | 卫食添新申字(2024)第0015号 | キシラナーゼ |
16 | 2024.01.24 | 卫食添新申字(2024)第0016号 | D-プシコース3-エピメラーゼ |
17 | 2024.01.24 | 卫食添新申字(2024)第0017号 | β-アラニン |
18 | 2024.01.25 | 卫食添新申字(2024)第0018号 | グルコースオキシダーゼ |
19 | 2024.01.26 | 卫食添新申字(2024)第0019号 | ポリリシノール酸ポリグリセロール |
20 | 2024.01.30 | 卫食添新申字(2024)第0020号 | ペルオキシダーゼ |
21 | 2024.02.06 | 卫食添新申字(2024)第0021号 | グルコアミラーゼ |
22 | 2024.02.19 | 卫食添新申字(2024)第0022号 | レバウディオサイドAM(酵素法) |
23 | 2024.02.19 | 卫食添新申字(2024)第0023号 | レバウディオサイドM(酵素法) |
24 | 2024.03.04 | 卫食添新申字(2024)第0024号 | ローズマリーエキス |
25 | 2024.03.14 | 卫食添新申字(2024)第0025号 | クエン酸第一鉄ナトリウム |
26 | 2024.03.18 | 卫食添新申字(2024)第0026号 | 酸化マグネシウム |
27 | 2024.03.18 | 卫食添新申字(2024)第0027号 | 4-ヒドロキシ基-2,5-ジメチル-3-(2H)-フラネオール |
28 | 2024.03.19 | 卫食添新申字(2024)第0028号 | β-アラニン |
29 | 2024.03.20 | 卫食添新申字(2024)第0029号 | ラクト-N-テトラオース |
30 | 2024.03.20 | 卫食添新申字(2024)第0030号 | ラクト-N-ネオテトラオース |
31 | 2024.03.21 | 卫食添新申字(2024)第0031号 | ステビオール配糖体 |
32 | 2024.03.21 | 卫食添新申字(2024)第0032号 | セリンプロテアーゼ |
33 | 2024.03.22 | 卫食添新申字(2024)第0033号 | 南極赤色素 |
34 | 2024.03.29 | 卫食添新申字(2024)第0034号 | 6'-シアリルラクトースナトリウム塩 |
35 | 2024.03.29 | 卫食添新申字(2024)第0035号 | グルコースオキシダーゼ |
36 | 2024.03.29 | 卫食添新申字(2024)第0036号 | キシラナーゼ |
37 | 2024.03.29 | 卫食添新申字(2024)第0037号 | カタラーゼ |
38 | 2024.04.17 | 卫食添新申字(2024)第0038号 | 組換えヒトラクトフェリン |
39 | 2024.04.28 | 卫食添新申字(2024)第0039号 | フラクトオリゴ糖 |
40 | 2024.04.30 | 卫食添新申字(2024)第0040号 | ステビオール配糖体 |
41 | 2024.05.07 | 卫食添新申字(2024)第0041号 | アミノペプチダーゼ |
42 | 2024.05.07 | 卫食添新申字(2024)第0042号 | 2'-フコシルラクトース |
43 | 2024.05.10 | 卫食添新申字(2024)第0043号 | ヒドロキシシトロネラール |
44 | 2024.05.10 | 卫食添新申字(2024)第0044号 | アネトール |
45 | 2024.05.13 | 卫食添新申字(2024)第0045号 | サイクラミン酸ナトリウム |
46 | 2024.05.14 | 卫食添新申字(2024)第0046号 | 3'-フコシルラクトース |
47 | 2024.05.17 | 卫食添新申字(2024)第0047号 | 3'-シアリルラクトースナトリウム塩 |
48 | 2024.05.20 | 卫食添新申字(2024)第0048号 | トランスグルタミナーゼ |
49 | 2024.05.20 | 卫食添新申字(2024)第0049号 | 2'-フコシルラクトース |
50 | 2024.05.21 | 卫食添新申字(2024)第0050号 | ラクト-N-テトラオース |
51 | 2024.05.21 | 卫食添新申字(2024)第0051号 | リパーゼ |
52 | 2024.05.21 | 卫食添新申字(2024)第0052号 | β-グルコシダーゼ |
53 | 2024.05.24 | 卫食添新申字(2024)第0053号 | カードラン |
54 | 2024.06.14 | 卫食添新申字(2024)第0054号 | カードラン |
55 | 2024.06.18 | 卫食添新申字(2024)第0055号 | スクラロース |
56 | 2024.06.24 | 卫食添新申字(2024)第0056号 | ツノマタタケ糖脂質 |
3. 2024年上半期社会意見募集(パブリックコメント)した新規食品添加物(20件)
2024年上半期、総計20件の新規食品添加物はCFSAの技術審査を通過し、社会意見募集しました。中に、新規食品栄養強化剤は7件あり、新規食品添加物は2件あり、新規食品工業用酵素製剤は4件あり、新規食品工業用加工助剤は1件あり、新規食品用香料は1件あり、使用範囲、使用量拡大の食品添加物は3件あり、使用範囲拡大の食品栄養強化剤は2件あります。
1) 社会意見募集した新規食品栄養強化剤(7件)
NO. | 名称 | 使用範囲 | 使用量 (g/kg) | 製造菌 | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1-3 | 2'-フコシルラクトース (2’-FL) | 01.03.02 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) 13.01.01 乳児調製食品 13.01.02 後期乳児及び幼児調製食品 13.01.03 特殊医学用途乳児調整食品 | 0.7-2.4 g/L (即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) ラクト-N-ネオテトラオース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 | 由来: Escherichia coli BL21(DE3) ドナー: (Escherichia coli O126)a | 2024年3月13日に社会意見募集 |
由来: Escherichia coli K-12 GI724 ドナー: (Bacteroides vulgatus)a | 2024年5月10日に社会意見募集 | ||||
由来: Escherichia coli K-12 MG1655 ドナー: (Helicobacter spp.)a | |||||
由来: Escherichia coli BL21(DE3) ドナー: (Bacteroides fragilis)a | 2024年6月24日に社会意見募集 | ||||
由来: Escherichia coli BL21(DE3) ドナー: (Escherichia spp.)a | |||||
aは、「α-1,2-fucosyltransferase」のドナー | |||||
4 | 3'-シアリルラクトースナトリウム塩 (3’-SL) | 01.03.02 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) 13.01.01 乳児調製食品 13.01.02 後期乳児及び幼児調製食品 13.01.03 特殊医学用途乳児調整食品 | 0.11-0.24 g/L (即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) 2'-フコシルラクトース、ラクト-N-ネオテトラオース、6'-シアリルラクトースナトリウム塩、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 | 由来: Escherichia coli W NEO3 ドナー: (Saccharomyces cerevisiae)a (Synechocystis sp)b (Rhodobacter capsulatus)c (Pasteurellamultocida)d (Neisseria lactamica)e | 2024年3月13日に社会意見募集 |
aは、「N-acetylglucosamine 6-phosphate N-acetyltransferase」のドナー bは、「N-acetylglucosamine-2-epimerase」のドナー cは、「N-acetylserotonin synthase」のドナー dは、「Adenosine 5’-monophosphate-N-acetylneuraminate synthase」のドナー eは、「Alpha-2,3-sialyltransferase」のドナー | |||||
5 | 6'-シアリルラクトースナトリウム塩 (6’-SL) | 01.03.02 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) 13.01.01 乳児調製食品 13.01.02 後期乳児及び幼児調製食品 13.01.03 特殊医学用途乳児調整食品 | 0.14-0.40 g/L (即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) 2'-フコシルラクトース、ラクト-N-ネオテトラオース、3'-シアリルラクトースナトリウム塩、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 | 由来: Escherichia coli W NEO6 ドナー: (Saccharomyces cerevisiae)a (Synechocystis sp.)b (Pasteurellamultocida)c (Photobacterium damselae)d (Rhodobacter capsulatus)e | 2024年3月13日に社会意見募集 |
aは、「N-acetylglucosamine 6-phosphate N-acetyltransferase」のドナー bは、「N-acetylglucosamine-2-epimerase」のドナー cは、「Adenosine 5’-monophosphate-N-acetylneuraminate synthase」のドナー dは、「Alpha-2,6-sialyltransferase」のドナー eは、「N-acetylneuraminate synthase」のドナー | |||||
6 | ラクト-N-ネオテトラオース (LNnT) | 01.03.02 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) 13.01.01 乳児調製食品 13.01.02 後期乳児及び幼児調製食品 13.01.03 特殊医学用途乳児調整食品 | 0.2-0.6 g/L (即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) 2'-フコシルラクトース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 | 由来: Escherichia coli BL21 star (DE3) ドナー: (Neisseria spp.)a (Helicobacter spp.)b | 2024年5月10日に社会意見募集 |
aは、「β-1,3-N-acetylglucosaminyltransferase」のドナー bは、「β-1,4-galactosyltransferase」のドナー | |||||
7 | ラクト-N-テトラオース (LNT) | 01.03.02 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) 13.01.01 乳児調製食品 13.01.02 後期乳児及び幼児調製食品 13.01.03 特殊医学用途乳児調整食品 | 0.23-1.82 g/L (即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) 2'-フコシルラクトース、ラクト-N-ネオテトラオース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる。 | 由来: Escherichia coli BL21 star(DE3) ドナー: (Neisseria spp.)a (Salmonella spp.)b | 2024年6月24日に社会意見募集 |
aは、「β-1,3-N-acetylglucosamine aminotransferase」のドナー bは、「β-1,3-galactosyltransferase」のドナー |
2) 社会意見募集した新規食品添加物(2件)
NO. | 名称 | 機能 | 食品分類番号 | 食品名称 | 使用量 (g/kg) | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1 | ヒドロキシチロソール Hydroxytyrosol | 抗酸化剤 | 02.01.01 | 植物油脂 | 0.05 | 2024年3月13日に社会意見募集 |
2 | ステビア配糖体(発酵法) Steviol glycosides from fermentation | 甘味料 | ステビア配糖体(発酵法)の使用範囲、使用量は「GB2760-2024 食品安全国家標準 食品添加剤使用標準」に従って執行。単独使用でき、或はステビア配糖体、ステビア配糖体(酵素法)と混合使用でき、使用制限量はステビオールの当量で計算。 | 2024年6月24日に社会意見募集 | ||
ステビア配糖体(発酵法)の製造菌 由来:Escherichia coli BL21(DE3) ドナー:(Taxus canadensisa)a、(Stevia rebaudianab)b、(Arabidopsis Thalianac)c、(Oryza sativad)d 中に、 aは、「geranylgeranyl pyrophosphate synthase」のドナー bは、「pyrophosphoric acid synthase、kaurenoic acid synthase、kaurenoic acid oxidase, and cytochrome P450 oxidoreductase and glycosyltransferase」のドナー cは、「cytochrome monooxygenase」のドナー dは、「glycosyltransferase」のドナー |
3) 社会意見募集した新規食品工業用酵素製剤(4件)
NO. | 名称 | 由来 | ドナー | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1 | D-プシコース3-エピメラーゼ D-psicose 3-epimerase | Bacillus subtilis | Ruminococcussp. 5_1_39B_FAA | 2024年5月10日に社会意見募集 |
2 | グルコアミラーゼ Glucoamylase | Aspergillus niger | Penicillium oxalicum | 2024年6月24日に社会意見募集 |
3 | セリンプロテアーゼ Serine protease | Fusarium venenatum | Fusarium oxysporum | |
4 | リパーゼ Lipase | Komagataella phaffi | Aspergillus oryzae |
4) 社会意見募集した新規食品工業用加工助剤(1件)
NO. | 名称 | 機能 | 使用範囲 | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1 | 塩化メチレン Methylene chloride | 抽出溶剤 | 茶葉のカフエイン脱去工程 (残留量≤2mg/kg) | 2024年3月13日に社会意見募集 |
5) 社会意見募集した新規食品用香料(1件)
NO. | 名称 | 機能 | 品質規格要求 | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1 | 4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3-(2H)-フラネオール 4-Hydroxy-2,5-dimethyl-3-(2H)-furanone | 食品用香料 | 本品質規格要求は、ラムノースを原材料として製造される食品添加物4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3-(2H)- フラネオールに適用。その他の内容は「GB28365 食品安全国家標準 食品添加剤 4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3-(2H)- フラネオール」に従って執行。 | 2024年6月24日に社会意見募集 |
6) 社会意見募集した使用範囲拡大の食品栄養強化剤(2件)
NO. | 名称 | 食品分類番号 | 食品名称 | 使用量 | 審査認可状態 (2024年6月末まで) |
1 | (6S)-5-メチルテトラヒドロ葉酸グルコサミン塩 | 13.05 | 13.01~13.04を除く他の特殊膳食食品 (妊婦及び乳母栄養補充食品のみ) | 「GB 31601 食品安全国家標準 妊婦及び乳母栄養補充食品」中の葉酸に関する規定に従って執行 | 2024年3月13日に社会意見募集 |
2 | クエン酸第一鉄ナトリウム | 「鉄」の化合物源として、「GB 14880 食品安全国家標準 食品栄養強化剤使用標準」に定める「鉄」の状況と一致。 | 2024年5月10日に社会意見募集 |
7) 社会意見募集した使用範囲拡大の食品添加物(3件)
NO. | 名称 | 機能 | 食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量 (g/kg) | 審査認可状態 (2024年6月末まで) | |
1 | ポリリシノール酸ポリグリセロール | 乳化剤 | 01.05.03 | 調製クリーム | 10.0 | 2024年3月13日に社会意見募集 | |
2 | シクラミン酸ナトリウム | 甘味料 | 01.02.02 | 風味発酵乳 | 0.65 | シクラミン酸の量で計算 | 2024年6月24日に社会意見募集 |
16.07 | その他 (コンニャクゲル製品に限る) | 1.0 | |||||
3 | ステビオ配糖体 | 甘味料 | 01.03.02 | 調製粉乳と調製クリームパウダー | 0.3 | ステビオールの当量で計算 | 2024年6月24日に社会意見募集 |
01.06.04 | プロセスチーズ | 0.4 | |||||
04.03.02.03 | 食用菌と食用藻類の漬物 | 0.23 | |||||
06.07 | インスタント米麺製品 | 0.4 |
4. 2024年前半期正式認可した新規食品添加物(12件)
2024年前半期、中国NHCは総計12件の新規食品添加物を認可しました。中に、新規食品栄養強化剤は2件あり、新規食品添加物は2件あり、新規食品用酵素製剤は3件あり、使用範囲、使用量拡大の食品添加物は5件あります。相関状況は以下の通りです。
1) 正式認可した新規食品栄養強化剤(2件)
NO. | 名称 | 食品分類番号 | 使用範囲 | 使用量 | 受理、社会意見募集、認可公告 (2024年6月末まで) | |
1 | 2'-フコシルラクトース (2’-FL) | 01.03.02 | 調製粉ミルク(児童用粉ミルクに限り) | 0.7-2.4 g/L (純品で計算。即食状態で計算。粉末製品は希釈倍数に基づいて使用量を換算) ラクト-N-ネオテトラオース、オリゴガラクトース、オリゴフルクトース、ポリフルクトース、ラフィノースと共に使用する時、該類物質の総量は「≤64.5 g/kg」となる | 受理状況は遡られない 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 | |
13.01.01 | 乳児調製食品 | |||||
13.01.02 | 後期乳児及び幼児調製食品 | |||||
13.01.03 | 特殊医学用途乳児調整食品 | |||||
2'-フコシルラクトースの製造菌 由来:Escherichia coli BL21(DE3) ドナー:(Helicobacter pylori)a 中に、 aは、「α-1,2-fucosyltransferase」のドナー | ||||||
2 | D-リボース | 13.05 | 13.01~13.04を除く他の特殊膳食食品 (運動栄養食品のみ) | 1~2g/日 | 2021年7月12日に受理 受理番号:卫食添新申字(2021)第0034号 2021年10月21日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
2) 正式認可した新規食品添加物(2件)
NO. | 名称 | 機能 | 食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量 (g/kg) | 受理、社会意見募集、認可公告 (2024年6月末まで) | |
1 | 混合トコトリエノール濃縮物 | 抗酸化剤 | 02.01.01 | 植物油脂 | 0.2 | 総トコフェロールと総トコトリエノールの量で計算 | 2019年6月21日に受理 受理番号:卫食添新申字(2019)第0037号 2023年6月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
2 | ステビオール(酵素法) | 甘味料 | 01.01.03 | 調製乳 | 0.18 | ステビオールの当量で計算 単独使用可、ステビオールと混合使用も可 | 2023年5月10日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0034号 受理名称:レバウジオシドM 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
01.02.02 | 風味発酵乳 | 0.2 | |||||
03.01 | アイスクリーム類 | 0.5 | |||||
05.02.01 | ガムベースキャンデー | 3.5 | |||||
14.0 | 飲料類 (14.01包装飲用水、14.02.01果物野菜汁(浆)、14.02.02濃縮果物野菜汁(浆)は除く) | 0.2 | ステビオールの当量で計算 即飲状態で計算、固体飲料は希釈倍数に基づいて換算 単独使用可、ステビオールと混合使用も可 | ||||
ステビオール(酵素法)の製造菌 由来:Escherichia coli BL21 (DE3) ドナー:(Methylocaldum szegediense)a (Stevia rebaudiana Bertoni)b (Solanum tuberosum)c 中に、 aは、「sucrose synthase」のドナー bは、「β-1,3-galactosyltransferase」のドナー cは、「β-1,2-glucosyltransferase」のドナー |
3) 正式認可した新規食品工業用酵素製剤(3件)
NO. | 名称 | 由来 | ドナー | 受理、社会意見募集、認可公告 (2024年6月末まで) |
1 | D-プシコース3-エピメラーゼ D-psicose 3-epimerase | バチルス・サブティリス Bacillus subtilis | クロストリジウムシンデンスATCC35704 Clostridium scindens ATCC35704 | 2023年4月23日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0032号 2023年12月29日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
2 | シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ Cyclomaltodextin glucanotransferase | Anoxybacillus caldiproteolyticus | ― | 2023年3月23日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0028号 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
3 | セルラーゼ Cellulase | Penicillium oxalicum | ― | 2022年9月14日に受理 受理番号:卫食添新申字(2022)第0072号 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
※食品工業用酵素製剤の品質規格要求は「GB 1886.174 食品安全国家標準 食品添加剤 食品工業用酵素製剤」に合致しなければならない。
4) 正式認可した使用範囲、使用量拡大の食品添加物(5件)
NO. | 名称 | 機能 | 食品分類番号 | 食品名称 | 最大使用量(g/kg) | 受理、社会意見募集、認可公告 (2024年6月末まで) |
1 | アルギン酸プロパンジオールエステル | 増粘剤 | 06.05.02.01 | 春雨、(平たいひも状の)春雨 | 1.5 | 2023年5月31日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0037号 2023年8月23日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
06.05.02.04 | 粉圓(タピオカボール) | |||||
2 | ポリオキシエチレン(20)ソルビトールモノオレエート(別名:ツウェイン80) | 乳化剤 | 16.03 | コラーゲンタンパクケーシング | 0.5 | 2023年8月11日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0049号 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
3 | アスコルビン酸パルミチン酸(酵素法) | 抗酸化剤 | 01.03.02 | 調製粉乳と調製クリームパウダー | 0.2 (脂肪中のアスコルビン酸の量で計算) | 2023年11月8日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0069号 2023年12月29日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
07.01 | パン | 0.2 | ||||
14.05.01 | 茶(類)飲料 | 0.2 (即食状態で計算。固体飲料は希釈倍数に基づいて換算) | ||||
4 | ローズマリーエキス | 抗酸化剤 | 04.05.02 | 加工ナッツ及び種子類 | 0.3 | 2023年9月7日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0053号 2023年10月26日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
5 | スクラロース | 甘味料 | 04.05.02.01.01 | 殻付いた調理済みナッツ及び種子類 | 4.0 | 2023年7月6日に受理 受理番号:卫食添新申字(2023)第0043号 2023年12月29日に社会意見募集 2024年3月13日に「2024年第2号」公告で認可 |
04.05.02.01.02 | 殻取った調理済みナッツ及び種子類 | 2.0 |
まとめ
2023年上半期に比べて、2024年上半期に新規食品添加物の申請受理件数が増え、中国当局の審査認可所要時間も顕著的に短縮することが見られます。それに伴い、企業は申請提出する前に関連した法規制をしっかり把握し、物質の安全性と技術必要性などの申請資料を全面的に完善し、物質の技術審査をしっかり準備すべきだと考えております。
去年10月に、初めてのヒト母乳オリゴ糖(HMOs)が正式認可取得した以来、3’-FL、2’-FL、LNT、3’-SL、6’-SL、LNnTなど多種のHMOS話題物質は受理、審査通過し続きます。2024年上半年に、2’-FLでは、更に1件は正式認可取得し、異なり製造菌の5件は審査通過して社会意見募集しました。また、LNT、3’-SL、6’-SLなども審査通過して社会意見募集しました。HMOsについて企業の強い申請意向が見られ、これからの数年に中国登録申請分野においてHMOsは相変わらず話題物質になっていくと信じております。
また、高品質の甘味料の市場注目度も高いです。酵素法のステビオ配糖体が初めて中国において正式認可取得したことは、代用糖業界の発展に大きな意義があります。また、発酵法のステビオ配糖体も既に社会意見募集しました。ステビオ配糖体の高品質単体であるレバウジオシドM、レバウジオシドAMなども審査中です。
新規食品添加物の登録申請受理、社会意見募集、認可公告公布などの全般情報について、CIRS開発した食品原料及び添加物ワンストップ検索プラットフォーム「食規査」にて確認できます。「食規査」の主要機能と特徴について、詳しくはこちらにてご確認ください。
注:中国国家行政機構改革で各政府機関のウェブサイドはデータ移行中のため、データ統計する時は漏れる可能性があります。当文章の統計件数は参考までです。詳細は政府機関のウェブサイド情報をご確認ください。
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