中国税関総署(GACC)は2025年10月14日に「中華人民共和国税関輸入食品海外生産企業登録管理規定(税関総署令第280号、以下『280号令』)」を公布され、2026年6月1日より正式に施行されています。

一、280号令による主な制度改正点
本規定では、貨物貿易により輸入され中国国内市場で食用または食品原料として流通する輸入食品に対し、輸入申告時に海外生産企業の中国向け登録番号の記載を義務付け、番号未記載の場合は輸入を認めないと定めています。 新たに公表された公式推薦登録対象輸入食品リストは計17品目に分類されており、廃止された旧248号令と比較し、食用油脂原料・保存野菜・乾燥豆・未焙煎コーヒー豆・カカオ豆といった一次農産物が対象から除外されました。
登録推薦リストに該当する食品については、事業者が現地主管当局発行の検査報告書および推薦状を取得後、中国側へ直接申請可能となり、従来の主管当局経由による代行提出は不要となります。
また公告により「越境電子商取引(越境EC)小売輸入食品は、『越境電子商取引輸出入商品監督管理関連公告』の規定に基づき手続きを行う」と明記されています。現時点で越境EC輸入食品は貨物貿易ではなく個人使用輸入物品として管理され、専用監督ルールが適用されます。ただし越境EC経由の健康食品が規制の対象外となるわけではなく、税関は並行して重点監督成分リスト制度を構築・強化し、関連規制を段階的に厳格化しています。
二、越境EC輸入の事実上の参入障壁:20項目重点監督成分リスト
税関が定めた重点監督成分リストに記載された成分を含有する製品は、一般貿易・越境ECいずれの輸入ルートであっても原産地証明書と技術規格資料の提出が必須となります。現在監督対象に指定されている20種類の成分は以下の通りです。
NMN、メラトニン、コエンザイムQ10、グルタチオン、クェルセチン、PQQ、アシュワガンダ、レスベラトロール、エルゴチオネイン、α-リポ酸、5-HTP、DHEA、メラトニン誘導体、アスタキサンチン、クルクミン、グリシンマグネシウム、フェニルアラニン、トリプトファン、イノシトール、L-カルニチン
新規制では重点監督成分配合製品に対し三証明書の完全提出を義務付け、いずれかが欠けてはなりません。
必須書類:原産地証明書・自由販売証明書・原産国における食用根拠資料
CIRSは新商品導入前に必ず重点監督成分リストを確認することを推奨します。リスト該当成分を含む場合は事前に原産国側の適法資料の準備可否を検証し、試験報告書・原産地証明書の真実性と有効性を担保し、成分表記の虚偽や効能誇大宣伝を回避する必要があります。
