ヒト母乳オリゴ糖(HMOs)は、母乳に天然存在する栄養物質です。現時点、人類に究明されるHMOsは200種以上あり、その中に、十分的に研究されたHMOsは6種あり、その栄養必要性と安全性は既に国際に広く認可されました。
現時点、中国に新規食品栄養強化剤として登録中のHMOsは4種あり、受理した以来にずっと業界に注目されています。この4種のHMOsは、
- 2'-フコシルラクトース(2’-fucosyllactose,2'-FL)
- ラクト-N-ネオテトラオース(lacto-N-neotetraose,LNnT)
- 6'-シアリルラクトースナトリウム塩(6’-sialyllactose sodium salt,6’-SL)
- 3'-シアリルラクトースナトリウム塩(3’-sialyllactose sodium salt,3’-SL)
各企業が各HMOsが中国にての法規制現状を把握できますように、ここに、CIRSは各HMOsが中国にての申請、審査、認可状況をまとめます。
既に認可したHMOs(4つ):LNnT(1つ)、2'-FL(3つ)
現時点、1つのLNnT、3つの2'-FLは既に正式認可しました。中に、認可した3つの2'-FLは何れも発酵法で製造され、執行する標準は同じですが、製造菌株は違います。詳細は以下の通りです。
物質名称 | 認可時間 | 由来 | ドナー |
2023.10.7 | 大腸菌K-12 DH1 MDO E. coli K-12 DH1 MDO | ヘリコバクター菌(Helicobacter spp.)a | |
大腸菌K-12 MG1655 E. coli K-12 MG1655 | ヘリコバクター菌(Helicobacter spp.)a | ||
大腸菌BL21(DE3) E. coli BL21(DE3) | ナイセリア菌(Neisseria spp.)a | ||
大腸菌K-12 DH1 MDO E. coli K-12 DH1 MDO | ナイセリア菌(Neisseria spp.)a と ヘリコバクター菌(Helicobacter spp.)b | ||
aは、「α-1,2-フコシルトランフエェラーゼ(α-1,2-fucosyltransferase)」のドナーとなる。 bは、「β-1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼ(β-1,4-galactosyltransferase)」のドナーとなる。 |
既に社会意見募集した、まだ正式認可していないHMOs:2つの2'-FL
現時点、既に社会意見募集した、まだ正式認可していない2'-FLは2つがあります。
中に、合成法製造の2'-FLは22年1月に再び延期(資料補充)と要求された後に、次の動きがありません。そして、もう一つの発酵法製造の2'-FLは今年8月23日に既に社会意見募集しました。もし、全て順調でれば、次の正式認可するHMOsになる見込みです。
物質名称 | 受理時間と受理番号 | 最新動き |
2'-FL(合成法) | 2021.07.02 卫食添新申字(2021)第0028号 | 社会意見募集 2022.01.18 延期通知書発出 |
2'-FL 由来:コリネバクテリウム グルタミカムATCC 13032(Corynebacterium glutamate ATCC 13032) ドナー:Pseudopedobacter saltans a | 2023.07.14 卫食添新申字(2024)第0045号 | 社会意見募集 |
aは、「α-1,2-フコシルトランフエェラーゼ(α-1,2-fucosyltransferase)」のドナーとなる。 |
既に受理した、まだ技術審査中のHMOs:8つ
中国国家衛生健康委員会(NHC)の公開情報に基づき、上記の既に認可した、既に社会意見募集したHMOs以外、現時点、既に受理した、技術審査中のHMOsは8つがあります。中に、2'-FLは4つあり、6'-SLは2つあり、3'-SLは2つあります。詳細は以下の通りです。
物質名称 | 受理時間と受理番号 | 最新動き |
2'-FL | 2022.11.15 卫食添新申字(2022)第0085号 | 2023.1.19 延期通知書発出 |
2'-FL | 2023.09.19 卫食添新申字(2023)第0058号 | / |
2'-FL | 2023.09.20 卫食添新申字(2023)第0059号 | / |
2'-FL | 2023.09.20 卫食添新申字(2023)第0061号 | / |
6'-SL | 2023.05.04 卫食添新申字(2023)第0033号 | 2023.6.6 延期通知書発出 |
6'-SL | 2023.07.17 卫食添新申字(2023)第0046号 | 2023.8.4 審査意見告知書発出 |
3'-SL | 2023.07.17 卫食添新申字(2023)第0047号 | 2023.8.4 延期通知書発出 |
3'-SL | 2023.09.21 卫食添新申字(2023)第0062号 | / |
まとめ
HMOsが中国にての登録申請が受理した以来、各大手乳製品企業の注目を引いています。この度、2’-FLとLNnTの正式認可に伴い、各大手乳製品企業はすぐに新品を発売しました。現時点、発売したのは全てHMOs配合の児童粉乳であり、HMOs配合の乳幼児調製粉ミルクの発売はまた処方変更や処方登録の手続きが必要ですので、時間が掛かります。将来にますます多くのHMOsの正式認可に伴い、乳幼児粉ミルク業界の処方は大幅にアップデートする見込みです。
関連ニュース
- メラトニン:不眠者の救い主?
- 骨健康の守護者「グルコサミン」が保健食品分野にての発展見込み
- NMN:米国FDAにNDI認可を撤回!食品への使用可否状況は如何になるか?GRAS申請は相変わらず可能か?
- 天然アスタキサンチンの由来であるヘマトコッカス藻が保健食品分野にての応用
CIRSのサービス