概要
EU加盟国はEU域内初となる昆虫向け飼料添加物の承認に関して肯定的な見解を示しました。本添加物はモリブデン(Mo)を主成分とし、ミツバチ群の越冬生存率向上を用途としています。欧州委員会(EC)が正式な承認手続きを完了後、本年年内にEU市場へ上市される見通しです。

このたび、EU加盟国はEU域内初となる昆虫向け飼料添加物の承認に関して肯定的な見解を示しました。承認内容によると、本添加物はミツバチを対象に、巣群の越冬生存率を高める目的で使用が認められます。使用可能期間は2回の蜂蜜採取シーズンの間に限られ、養蜂業者がシロップまたは砂糖固形飼料に混ぜて給餌することで、越冬期間中のミツバチに十分な栄養を補給します。
この前、欧州委員会(EC)の要請を受け、欧州食品安全機関(EFSA)はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)キレートモリブデン(MoNa)をミツバチ及びマルハナバチ向け栄養系飼料添加物とした際の安全性・有効性に関する科学的評価を実施しました。
評価結果によると、推奨最大使用量である1巣群あたり1回の給餌につき8mg、かつ定められた使用条件下において、MoNaはミツバチ・マルハナバチに対して安全であり、消費者の健康ならびに環境に対するリスクは生じないと判定されています。
使用者に対する安全性の面に、EFSAの見解では、本添加物は皮膚および呼吸器感作性物質に該当するため、吸引ならびに皮膚との接触を極力避ける必要がある一方、皮膚刺激性・眼刺激性は認められません。
有効性に関する評価の面に、EFSA 専門家パネルは、現有の証拠のみではMoNaをミツバチ・マルハナバチ用栄養飼料添加物としての有効性を立証するには至らないとしました。一方、1巣群8mgの投与量でMoNaを補給することで、動物生産性向上飼料添加物(Zootechnical Additive)としてミツバチの生産パフォーマンスを改善する可能性が認められます。マルハナバチに関しては根拠データが不十分なため、有効性に関する結論は現時点では下せないとの結論となっています。
