【CIRS要約】先日、インドネシアでは2026年第3号規則が公布され、原材料の由来と製造工程という2つの側面から非ハラル製品の判定基準が明確化されるとともに、化粧品における「NON HALAL」表示の形式および表示位置が統一的に規定されました。コンプライアンス対応の期限が迫る中、CIRSでは本規則の主な内容を整理しましたので、ご参考にしていただければ幸いです。
2026年7月23日、インドネシアのハラル製品保証実施機関(BPJPH)は、「ハラル製品保証実施機関2026年第3号規則―非ハラル情報表示の形式および手続き」を公布し、同日より施行しました。本規則により、非ハラル製品に対する強制表示制度が明確化されています。具体的には、非ハラル原材料を使用して製造された製品、またはハラル製品保証システム(SJPH)の要件を満たさない製造工程を経た製品(化粧品を含む)については、ハラル認証取得の義務が免除される一方、規定に従い、標準化された「非ハラル」表示を付すことが義務付けられています。
また、すでにインドネシア市場で流通している製品については12か月の移行期間が設けられており、既存製品についても、遅くとも2027年7月23日までに必要なコンプライアンス対応を完了する必要があります。
背景
インドネシアの「2024年第42号政府規則」の規定により、2026年10月17日以降、インドネシア国内で流通するすべての化粧品は、原則としてハラル認証の取得が義務付けられます。化粧品はハラル認証の強制対象に含まれ、事業者は期限までに必要な対応を完了する必要があります。一方、非ハラル原材料を使用して製造された製品や、製造工程がハラル製品保証システム(SJPH)の要件を満たしていない製品については、ハラル認証の取得義務が免除されます。ただし、この場合も、製品が非ハラルである旨を所定の方法で表示することが求められます。
これまでインドネシアでは、非ハラル情報の表示形式や具体的な手続きについて包括的に定めた専門的な規定が整備されておらず、実務上は企業ごとに対応方法が異なるケースも見られました。こうした状況を踏まえ、今回の規則は、従来の法令で委任されていた事項を具体化するとともに、非ハラル情報の表示に関する基準を明確化・統一することを目的として制定されたものです。
「非ハラル」の判定基準
規則第4条では、非ハラル表示の貼付は、企業が原材料基準および/または製造工程基準に基づき自ら判定するものと規定されています(いずれの基準もSJPHに適合しないことを基準とし、単独または併用が可能です)。
1. 原材料基準
- (1)動物由来原材料(非食用用途):豚、犬およびその派生物に由来する原材料、SJPHに従って屠殺されていない動物由来原材料、なめし処理を経ていない動物皮革など
- (2)植物由来原材料:酩酊作用や健康被害をもたらす原材料、製造過程で非ハラルの添加剤または加工助剤を加えた原材料(非ハラル溶剤で抽出した植物エキスなど)
- (3)アルコール含有原材料:酒類製造業由来のアルコール、アルコール度数0.5%以上の発酵または非発酵飲料製品、酒類や酒類製造業の液体副産物が添加されたもの
- (4)微生物由来原材料:生育または製造過程で非ハラル物質が混入、含有、または汚染された原材料、ヒトまたは非ハラル動物の遺伝子を使用した遺伝子組換え微生物、豚由来またはその派生物を由来とする培地、添加剤、加工助剤など
- (5)化学合成、バイオテクノロジーまたは遺伝子工学による生成物:生育または製造過程で非ハラル物質が混入、含有、または汚染された原材料
- (6)人体由来原材料:毛髪、人体のいかなる部位も食品、化粧品、医薬品、日用品に使用されたもの
- (7)不浄物(Najis)および汚染物質:軽度、中度、重度の不浄物、およびすべての不浄物に汚染された原材料
2. 製造工程基準
製造、保管、包装、流通、販売のいずれかの段階で以下の状況が生じた場合、当該製品は非ハラルと判定されます。
- 屠殺の場所、地点および器具が非ハラルであること
- 製品の加工、保管、包装、配送、販売、陳列の各段階で非ハラルの原材料、中間製品または最終製品と接触し、汚染された場合
- ハラル製品の製造場所や器具が非ハラル製品と共用または交差汚染しており、かつ洗浄処理がSJPHの要件を満たしていない場合
- 洗浄設備が豚由来物質と接触した設備と共用または交互に使用されている場合
- サンプリング器具が豚由来物質と接触したことなど
表示の形式と貼付要件
1. 表示の形式
化粧品等の非飲食料品:
- 原材料または製造プロセスのいずれの理由で非ハラルと判定された場合も、一律に「NON HALAL」の表示(赤色の大文字、赤色の長方形の枠内、白色の背景)を使用すること
- 製品パッケージの地色が赤色の場合は、十分なコントラストがあり判別しやすい他の色を採用してもよい。

2. 貼付位置と方法
- 非ハラルの表示は、製品パッケージ、製品の特定部位、または製品上の特定の位置に表示することができる
- パッケージに表示する場合は、消費者が直接受け取る一番外側のパッケージに表示すること。表示は適切な比率とし、最も見やすく読みやすい位置に配置すること
- 背景の図柄、色彩その他のデザインによって表示の大きさ、形状、色を不明瞭にしてはならず、容易に塗抹、剥離または損傷しないものであること
3. バラ売り製品に関する要件
・ 小売用包装の形態で販売されない製品については、企業は容器、包装その他の識別しやすい標識物に、非ハラルである旨を表示する必要があります。また、当該製品が非ハラル原材料に由来すること、または製造工程がハラル製品保証システム(SJPH)の要件に適合していないことを証明するため、原材料製造業者が発行した製造工程フロー図、製品成分表、分析証明書(CoA)その他の同等の文書、アンケートおよび/または宣誓書などの裏付け資料を添付することが求められます。さらに、企業は、これらの証明・裏付け資料について、発行機関の適格性を確認するとともに、記載内容の真実性および各資料間の整合性を確保する必要があります。
留意すべきポイント
関連する化粧品企業には、以下を推奨します:
- 自己点検・判定の実施:インドネシアへ輸出、またはインドネシアで化粧品を販売する企業は、原材料基準と製造プロセス基準の両方に照らして、処方を一つひとつ確認すること
- ラベル表示の適時更新:非ハラルと判定された製品には、規則の付録で定められた「NON HALAL」標準表示を使用し、表示は明瞭で目立ち、容易に剥がれないものとすること。赤色パッケージの製品は他の高コントラストな配色を採用できる
- バラ売り製品には裏付け資料の備え:バラ売り形式で販売する製品は、容器等への表示に加え、CoA、成分表、製造工程フロー図、アンケート/宣誓書等の裏付け資料を整備し、規制当局の確認に備えること
- 2つの重要な時期の把握:1つは化粧品のハラル認証義務が発効する2026年10月17日、もう1つは非ハラル表示のコンプライアンス対応期限である2027年7月23日である。
CIRSは今後もインドネシアの化粧品政策・法規制の動向を継続的に注視し、専門的な法規解説とコンプライアンスソリューションを提供してまいります。関連する業務のご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
詳細情報:
https://jdih.halal.go.id/jdih/dokumen/a00a12db-b6c9-41a2-8b0e-a6b80ef27ce6
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