2024年第2号「三新食品」公告 新食品原料6件、新規食品添加物12件、新規食品接触物質5件を認可
Source: NHC

2024年3月13日、中国国家衛生健康委員会(NHC)は2024年第2号「三新食品」公告を公布し、6件の新食品原料、12件の新規食品添加物、5件の新規食品接触物質を認可します。詳細状況は以下の通りです。

CIRSより申請代行した幾つの物質も、この度、正式認可しました。

新食品原料(6件)

1. 石斛原球茎

名称

石斛原球茎

英語名称

Dendrobium protocorm

基本情報

由来:鉄皮石斛(Dendrobium officinale Kimura et Migo)又は霍山石斛(Dendrobium huoshanense C. Z. Tang et S. J. Cheng)

製造工程

鉄皮石斛または霍山石斛の種子または茎を原材料として、組織培養で原球茎を取得し、その後、収集、乾燥などの工程で製造。

摂取推奨量

乾燥品≤3.5g/日

説明

  1. 乳幼児、妊婦および乳母は不適用となり、ラベル及び説明書に不適用対象者および摂取制限量を記載しなければならない。
  2. 食品安全指標は以下規定に合致しなければならない。

鉛(Pb)(mg/kg):≤1.0

水銀(Hg)(mg/kg):≤0.1

総ヒ素(As)(mg/kg):≤0.3

一般生菌数(CFU/g):≤30000

大腸菌群(MPN/g):≤0.92

カビ・酵母(CFU/g):≤50

サルモネラ菌(/25g):0

黄色ブドウ球菌(/25g):0

植物成長調節剤(mg/kg):≤0.05

2. (3R,3'S)-ジヒドロキシル-β-カロテン

名称

(3R,3'S)-ジヒドロキシル-β-カロテン(メソゼアキサンチン)

英語名称

Meso-zeaxanthin

基本情報

由来:センジュギク(Tagetes erecta L.)

構造式:

CAS NO.:31272-50-1

分子式:C40H56O2

相対分子量:568.88

製造工程

天然のセンジュギク(Tagetes Erecta L.)を原材料として、脱水、粉砕、抽出、異性体化、純化、乾燥などの工程で製造。

摂取推奨量

≤8mg/日(「(3R,3'S)-ジヒドロキシル-β-カロテン」の量で計算)

品質要求

性状:黄色より赤に近いオレンジ色

(3R,3'S)-ジヒドロキシル-β-カロテン(g/100g):≥54.0

水分(g/100g):≤5.0

説明

  1. 使用範囲は乳幼児食品を含まない。
  2. N-ヘキサンの残留量試験方法は「GB 26405」を参照。
  3. 食品安全指標は以下規定に合致しなければならない。

N-ヘキサン(mg/kg):≤10.0

鉛(Pb)(mg/kg):≤10.0

カドミウム(Cd)(mg/kg):≤0.5

水銀(Hg)(mg/kg):≤0.1

総ヒ素(As)(mg/kg):≤0.3

ベンゾ[α]ピレン(μg/kg):≤2.0

一般生菌数(CFU/g):≤1000

大腸菌群(MPN/g):≤10

カビ(CFU/g):≤100

酵母(CFU/g):≤100

サルモネラ菌(/25g):0

黄色ブドウ球菌(/25g):0

リステリア・モノサイトゲネス(/25g):0

3. ピチアクルイベリ

名称

ピチアクルイベリ

英語名称

Pichia kluyveri

説明

  1. 「食品に使用可能な菌種リスト」への収載を認可する。使用範囲は発酵酒、果物野菜汁及び飲料、茶飲料、蛋白飲料、植物飲料の発酵加工を含み、乳幼児食品を含まない。ラベル及び説明書に使用範囲を表記しなければならない。
  2. 食品安全指標は「GB 31629-2023 食品安全国家標準 食品加工用菌種製剤」に合致しなければならない。

4. 枯草菌DE111

名称

枯草菌DE111

英語名称

Bacillus subtilis DE111

説明

  1. 「食品に使用可能な菌種リスト」への収載を認可する。使用範囲は乳幼児食品を含まない。
  2. 食品安全指標は「GB 31629-2023 食品安全国家標準 食品加工用菌種製剤」に合致しなければならない。

5. L-α-グリセリルホスホリルコリン

名称

L-α-グリセリルホスホリルコリン

英語名称

L-alpha-Glycerylphosphorylcholine

基本情報

構造式:

CAS NO.:28319-77-9

分子式:C8H20NO6P

相対分子量:257.22

製造工程

ポリリン酸、塩化コリン、R-3-クロロ-1,2-プロパンジオール、水酸化ナトリウム、水を原材料として、凝縮、エステル化反応後、脱色、不純物除去、濃縮、精製、乾燥などの工程で製造。

摂取推奨量

≤600mg/日(ドライベースの量で計算)

説明

  1. 乳幼児、妊婦および乳母は不適用となり、ラベル及び説明書に不適用対象者および摂取制限量を記載しなければならない。
  2. 品質規格及び食品安全指標は付録に合致しなければならない。

6. ロイコノストック・シュードメセンテロイデス

名称

ロイコノストック・シュードメセンテロイデス

英語名称

Leuconostoc pseudomesenteroides

説明

  1. 「食品に使用可能な菌種リスト」への収載を認可する。使用範囲は発酵乳、風味発酵乳、チーズ、発酵型含乳飲料、乳酸菌飲料(非固体飲料)、ライトクリーム、クリーム(バター)、無水クリーム(無水バター)となり、乳幼児食品を含まない。
  2. 食品安全指標は「GB 31629-2023 食品安全国家標準 食品加工用菌種製剤」に合致しなければならない。

新規食品添加物(12件)

1. 新規食品添加物(2件)

① 混合トコトリエノール濃縮物

  • 名称:混合トコトリエノール濃縮物
  • 機能:抗酸化剤

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

説明

02.01.01

植物油脂

0.2

総トコフェロールと総トコトリエノールの量で計算

② ステビオール(酵素法)

  • 名称:ステビオール(酵素法)
  • 機能:甘味料

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

説明

01.01.03

調製乳

0.18

  • ステビオールの当量で計算
  • 単独使用可、ステビオールと混合使用も可

01.02.02

風味発酵乳

0.2

03.01

アイスクリーム類

0.5

05.02.01

ガムベースキャンデー

3.5

14.0

飲料類

(14.01包装飲用水、14.02.01果物野菜汁(浆)、14.02.02濃縮果物野菜汁(浆)は除く)

0.2

  • ステビオールの当量で計算
  • 即飲状態で計算、固体飲料は希釈倍数に基づいて換算
  • 単独使用可、ステビオールと混合使用も可

ステビオール(酵素法)の製造菌情報

食品添加物

由来

ドナー

ステビオール(酵素法)

Enzymatically produced steviol glycosides

Escherichia coli BL21 (DE3)

Methylocaldum Szegediense a

ステビオ(Stevia rebaudiana Bertoni)b

バレイショ(Solanum tuberosum)c

  • aは、ショ糖合成酵素のドナー
  • bは、β-1,3-糖転移酵素のドナー
  • cは、β-1,2-糖転移酵素のドナー

新規食品工業用酵素製剤(3件)

NO.

酵素製剤

由来

ドナー

1

D-プシコース3-エピメラーゼ

D-psicose 3-epimerase

バチルス・サブティリス

Bacillus subtilis

クロストリジウムシンデンスATCC35704

Clostridium scindens ATCC35704

2

シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ

Cyclomaltodextin glucanotransferase

Anoxybacillus caldiproteolyticus

3

セルラーゼ

Cellulase

Penicillium oxalicum

  • 食品工業用酵素製剤の品質規格要求は「GB 1886.174 食品安全国家標準 食品添加剤 食品工業用酵素製剤」に合致しなければならない。

新規食品栄養強化剤(2件)

① 2'-フコシルラクトース(2’-FL)

  • 名称:2'-フコシルラクトース(2’-FL)
  • 機能:食品栄養強化剤

2'-フコシルラクトースの使用量、使用範囲、品質規格要求は中国国家衛生健康委員会(NHC)2023 年第 8 号公告に従って執行(付録Cの2'-フコシルラクトースの製造菌情報は除く)。当栄養強化剤の製造菌は以下の通り。

2'-フコシルラクトースの製造菌情報

食品添加物

由来

ドナー

2'-フコシルラクトース

2’-fucosyllactose

Escherichia coli BL21(DE3)

Helicobacter pylori a

  • aは、α-1,2-フコシルトランフエェラーゼのドナー

② D-リボース

  • 名称:D-リボース
  • 機能:食品栄養強化剤

食品分類番号

食品名称

使用量

13.05

13.01~13.04を除く他の特殊膳食食品(運動栄養食品のみ)

1~2g/日

使用範囲、使用量拡大の食品添加物(5件)

① アルギン酸プロパンジオールエステル

  • 名称:アルギン酸プロパンジオールエステル
  • 機能:増粘剤

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

06.05.02.01

春雨、(平たいひも状の)春雨

1.5

06.05.02.04

粉圓(タピオカボール)

② ポリオキシエチレン(20)ソルビトールモノオレエート(別名:ツウェイン80)

  • 名称:ポリオキシエチレン(20)ソルビトールモノオレエート(別名:ツウェイン80)
  • 機能:乳化剤

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

16.03

コラーゲンタンパクケーシング

0.5

③ アスコルビン酸パルミチン酸(酵素法)

  • 名称:アスコルビン酸パルミチン酸(酵素法)
  • 機能:抗酸化剤

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

01.03.02

調製粉乳と調製クリームパウダー

0.2

(脂肪中のアスコルビン酸の量で計算)

07.01

パン

0.2

14.05.01

茶(類)飲料

0.2

(即食状態で計算。固体飲料は希釈倍数に基づいて換算)

④ ローズマリーエキス

  • 名称:ローズマリーエキス
  • 機能:抗酸化剤

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

04.05.02

加工ナッツ及び種子類

0.3

⑤ スクラロース

  • 名称:スクラロース
  • 機能:甘味料

食品分類番号

食品名称

最大使用量(g/kg)

04.05.02.01.01

殻付いた調理済みナッツ及び種子類

4.0

04.05.02.01.02

殻取った調理済みナッツ及び種子類

2.0

新規食品接触物質(5件)

新規食品接触材料及び製品用添加物(2件)

NO.

名称

CAS NO.

使用範囲

最大使用量(%)

1

Chromium iron oxide

12737-27-8

プラスチック

2

2

Bicyclo[2.2.1]heptane-2,3-dicarboxylic acid, calcium salt (1:1), (1R,2R,3S,4S)-rel-

839683-04-4

プラスチック

(PP、PE)

0.25

新規食品接触材料及び製品用樹脂(2件)

NO.

名称

CAS NO.

使用範囲

最大使用量(%)

1

Polybutylene succinate adipate

67423-06-7

プラスチック

製造必要に応じて適量使用

2

1,3-Benzenedicarboxylic acid, polymer with 1,4-benzenedicarboxylic acid and 1,4-cyclohexanedimethanol

26124-27-6

プラスチック

製造必要に応じて適量使用

使用範囲、使用量拡大の食品接触材料及び製品用樹脂(1件)

名称

CAS NO.

使用範囲

最大使用量(%)

Undecanoicacid,11-amino-,homopolymer

25587-80-8

プラスチック

製造必要に応じて適量使用

 

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